林田泰國は出陣したい
鎌倉幕府は蒙古の使者に対して表向きは朝廷が対応するものとした。この背景には様々な見方がある。
第一は外交権を朝廷にあるとし、朝廷を尊重した考えである。この考えは江戸時代にもあり、江戸幕府を拘束した。しかし、幕府は朝廷の決定を覆しており、本当の意味で朝廷を尊重しているとは言えない。
第二に蒙古への目くらましである。幕府が対応したら、蒙古は幕府を日本の政権と考えるだろう。そうなると蒙古の軍事目標は鎌倉になる。蒙古の大軍がいきなり鎌倉に上陸する危険性もあった。これに対して朝廷が対応すれば蒙古は京を日本の首都と考えて攻撃目標とする。そうすれば鎌倉幕府は余裕ができる。京ならば海から直接攻撃されない利点がある。
元寇では対馬、壱岐、博多と侵略された。これは朝鮮半島と日本の位置関係から当たり前なことに思えるが、必ずしも自明ではない。蒙古は船で攻めており、どこの浜辺にも攻撃できる。九州を素通りして本州に上陸することもできる。
日本が疲弊する攻撃方法はヒットアンドアウェイで各地を荒らされることである。中世ヨーロッパではバイキングがこの方法で猛威を振るった。蒙古が大宰府を攻略目標としたことは当たり前ではなく、日本側が蒙古に重要拠点と信じ込ませる工夫があった。
鎌倉幕府は元軍の侵攻に備えて西国の武士達を動員する体制を整えた。林田泰國も動員対象になった。林田泰國は、幕府の命令に応じて出陣するために慎重かつ効果的な準備を行った。自身の配下の武士達を召集した。
「幕府からの命令だ。蒙古の侵攻に備え、西国の武士達が動員されることになった。日の本を守り抜くために、全力を尽くす覚悟であり、この戦いに打ち勝つことが使命だ。我々の役目は重い。そして、そのためには準備を整えねばならない」
武士たちが固い決意の表情で頷いた。泰國は任務の性質や敵の情報などについて詳細に説明した。
「まず武具と装備の点検を行う。鋭い刃を持ち、頑丈な鎧を身にまとい、敵に立ち向かう覚悟を持て」
配下の武士達は、武具や装備の点検を行った。武士達は武器を磨き、防具を整え、戦闘に必要な道具や食料などを準備した。また、馬の調達と調教も行われ、騎馬戦に備えた。また、連携や指揮系統などについても話し合い、円滑な作戦展開を図った。武士達は地図を囲みながら議論を始めた。
「体力と精神を鍛える。厳しい訓練を受け、不屈の精神を身につけよ。我々の力がここにある」
林田泰國と配下の武士達は、戦場での過酷な状況に備えて体力と精神を鍛えた。厳しい訓練を重ね、結束を高め、不屈の精神を養った。また、心身を安定させるための瞑想や集中力向上のための訓練も実施した。
最後に林田泰國達は出陣の儀式を行った。彼らは神に祈りを捧げ、勇気と力を授かるために神聖な儀式を執り行った。
「我らが使命を果たすため、決意を新たにしよう。敵に向かって、我々の意志を示そう。武士の誇りを守り抜くのだ」
林田泰國達は万全の準備を整えて敵に立ち向かう覚悟で出陣した。
