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南北朝時代の林田隠岐守に転生して南朝で戦います  作者: 林田力
南北朝時代の林田隠岐守に転生して南朝で戦います
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源頼家は蹴鞠に明け暮れたい

源頼家は暴走を続けた。畠山重忠は地頭をしている陸奥国葛岡で新熊野神社の僧侶から社領の境界について裁定を求められた。新熊野神社が鎌倉幕府の繁栄を祈祷している神社であるため、三善善信を通して将軍源頼家の裁判を求めた。ところが、頼家は図面の真ん中に真っすぐに線を引いて言い放った。

「所持する土地が広いか狭いかは、その身の運による。わざわざ使を出して現地を調査するのは面倒である。以後の境界争いは全てこのように裁判する。不服があるならば訴訟など起こさぬことだ」

ここでは頼家が直接裁判している。十三人の合議制が頼家の親裁を停止するものではなく、十三人が取り次いだものを頼家が親裁したことを示すものである。三善善信は十三人の一人である。

頼家の裁判には異なる評価がある。第一に頼家の裁判を出鱈目とし、暗愚な暴君とする。

第二に頼家は頼朝の裁判を守ろうとしたとする。頼朝から頼家への代替わりに伴い、土地を巡る訴訟が増加していた。特に頼朝時代の裁判を不服とする人々が訴えを起こしていた。この動きを頼家は否定しようとした。

第二の見解は頼家を無能としない。しかし、公正な裁判を求める人々の需要には応えない。鎌倉幕府は将軍の私物ではなく、御家人達の共同財産と考える人々にとっては有害な独裁者になる。


源頼家は蹴鞠に熱中した。若手側近達にも蹴鞠を練習させた。『吾妻鏡』は将軍家の公家文化への傾倒に批判的であった。北条(江間太郎)頼時は、飢饉で民が苦しんでいるのに蹴鞠に興じる頼家をたしなめる。しかし、頼家は「蹴鞠は遊びではない」と反発する。


二一世紀人は接待ゴルフや宴会、無駄な会議で仕事している感を出す人々に重ね合わせて批判できる。「蹴鞠というしろもの、どうも現代のゴルフに似ているらしい。これをやると、何か高級なことをやっているような感じがし、しかもいったんとりつかれると熱病にかかったように凝りはじめる」(永井路子『北条政子』文春文庫、1990年、430頁)


蹴鞠は当時の教養人の社交とする見方がある。接待ゴルフや宴会を肯定する昭和の感覚では、むしろ当時の人々にとって意味のある教養と頼家を支持するかもしれない。しかし、それは二一世紀の感覚ではない。ゴルフや宴会を重要なコミュニケーションの場とする昭和の感覚に反感を覚える改革志向の民間感覚を持った人々は『吾妻鏡』に共感できる。


接待ゴルフや宴会、無駄な会議を肯定する昭和の感覚の弊害は大きい。これらの活動は、仕事に取り組む時間を奪う。接待ゴルフや宴会は翌日の生産性の低下を引き起こす。接待ゴルフや宴会などの社交活動は高額な費用をもたらし、コストを増加させる。これには、交通費、宿泊費、飲食代などが含まれる。

仕事をしないで接待ゴルフや宴会、無駄な会議に明け暮れる従業員がいることは、不平等な待遇や不公平感を生み出す。会議は多くの場合、時間とリソースを浪費する。無駄な会議は、時間と労力を無駄にするだけでなく、従業員の信頼性を低下させる。会議を開く前に目的とアジェンダを明確にし、参加者がその目的に向かって作業できるようにすることが重要である。

長時間の接待ゴルフや宴会などは、健康に悪影響を与える。アルコール摂取や夜更かしは、ストレスや疲れ、健康問題を引き起こす。ただ社交的であることを目的にすることは、真のビジネスの成果につながらない。組織は宴会や会議を適切に抑制し、従業員の健康と生産性を維持することが重要である。


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