九話 スキル検証パート二
「身体強化」
これは自身の身体能力を微上昇する。
というスキル。
ラノベなんかでは身体強化を使うとありえないぐらい強くなったりするがそういったものではないみたいだ。今のところは。
僕だって無双したいっていう夢があるんだ。レベルを上げればできるかもしれないので今後に期待しよう。
次は飛斬、斬鉄、居合だ。
飛斬Lv1
斬撃を飛ばすことができる。
斬鉄Lv1
硬いものを切れるようになる。
居合Lv1
間合いに入ったものを一瞬で切ることができる。
説明だけじゃ威力が分からないのでバットで試してみる。
「飛斬」
……あれ? 何も起きないな。
もしかしてバットだとできないのだろうか。
打撃武器だしね。 それもそうか。
リュックから木刀を出し上段から振り下ろす。
「飛斬」
振った木刀から斬撃が出た。
ヒュンッ!
っていって5mぐらい先まで飛んで行った。
なにこれ。かっこいい。
「ちょっと二刀流で…飛斬!」
両手に持った木刀から斬撃が飛んでいく。
「これ超楽しいんだが」
これもっとレベル上げてけば凄まじいのでは?
「おら、ワクワクすっぞっ!」
「グギャギャ」
ゴブリンが僕の声によってきた。
様子見…などはせず
「飛斬!飛斬!飛斬!」
斬撃が飛んでいく。
ゴブリンに当たった。
のだが少しノックバックするぐらいでまた走り始めた。
完全に仕留めたと思っていた僕は油断しゴブリンのナイフを顔スレスレで避けることになった。
「あぶねぇ…。拗らせ夫婦のめった刺し事件に発展するところだった…」
少し距離を取りバットを構える。
向かってきたゴブリンの頭部を粉砕。
「ふぅ…。 まさか飛斬が切れないとは…」
これは木刀だからなのか。スキルレベルなのか。まだわからないことが多い。
斬鉄は検証したいけど検証できるぐらいの硬いものがないしな。
居合を試したらレベル上げでもするか。
木刀に切り替え
「居合」
スパッ!!!
「!? …速すぎて見えなかった…」
この技があればサーカス集団に入団できるのでは?入団するつもりはないけど。
というか
「…明日筋肉痛やばいんじゃないか?」
自分でスキル使ってるのに残像が少ししか見えないんだもん。筋肉の限界超えてるのでは?
マッスルブレイクなのでは?
「明日超こえぇぇぇぇぇぇ!!」
だけど、こんなに早くてもたぶん斬れないんだろうな。
まずはレベル上げするか。
筋肉痛に悶えるのは明日の自分だ。気にせず今日は探索しよう。
4階層に降りると武器持ちゴブリンが複数でいるようになった。
気配探知を取ったことにより簡単にゴブリンを見つけることができるようになり狩りの効率が上昇した。
5階層の階段を見つけ降りようと思ったが、お腹が空いたので昼休憩にしようと思う。
昨日今日と潜っているが、未だに人を見つけたことがない。平日だからっていうのもあるかなぁ。
みんな学校か仕事だよね。
「まっ! 僕は自宅警備員だしいないうちに強くなっとこっと」
気配探知をしながら昼休憩を取り終わった後5階層へ降りる。
おぉ! めっちゃ広い!
1〜4階層は横幅4mほどで迷路みたいだったが5階層は違う。ドーム型なのだろうか。一つのフロアになっている。
かなりの広さがあるし魔物もウジャウジャいる。
いるのはゴブリンだけどね。
もうそろ飽きてきたよ。カレーだって初日は美味しいけど2日目は「う〜ん」って感じじゃん。
それとゴブリンも一緒。
え?3日目のカレーが一番美味しい?
それは迷信だよ。信じちゃだめだ。今の僕は絶対信じない。
「左側の壁に沿って進んでみるか」
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