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七十七話 遊ぶ

 



 ボスを倒した後オーブ部屋で二人に出てきてもらい触れてから地上に戻った。

 これといって会話はない。


 俺は満足感とちょっとの罪悪感を持ちながら部屋へと帰った。




「ふぅ…緊張したせいか、疲れたな」


 夜ご飯を食べ終え、風呂にも入り寝る準備万端だ。


「きゅいぃ…」


 エマが頭を擦り付けてくる。


「ははっ…明日から何するかぁ」


 ダンジョンに行くのもありだが…俺、エマとどこかに遊び行ったりしたことがない。

 そう思ったらもう行くしかない。


 御子神さんに連絡を入れて9時に集合だ。


「エマ!明日は遊びに行くぞ!」


「きゅい?」


「遊園地ってところだ。俺も行ったことないが…まぁ楽しめるだろ」


 パンフレットとかもあるみたいだし。いざとなればネットの力がある。


 誰か心強い助っ人がいればいいが…生憎と友達が少ない。


 明日に備えて早めに寝ることにした。






 翌朝、変装の準備をして家を出る。


「っしゃぁ!行くぞぉ!」


「きゅい!」



 今日が楽しみであまり寝れなかった。


 小学生かっ!ってツッコまれそうだけど仕方がない。ダンジョンと一緒で未知のものには興奮するのだ俺は。


 攻略してやろう。遊園地を。


「楽しそうですね」


 御子神さんが苦笑した。


「…お恥ずかしい。初めてなので本当楽しみです」


「いい1日になるといいですね」


「はい!」


「きゅい!」


 俺とエマは胸躍らせながら車に乗り込んだ。






 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 おぉ〜。


 俺たちは都内にある遊園地に来ている。

 10時ほどに来たわけだが人だかりがすごかった。

 お祭りみたいだ。


「迎えに来ますので退場する1時間前に連絡をください」


「わかりました!ありがとうございます」


「きゅい!」


 券売機に向かいファストパスを買う。

 これは少ない時間で乗り物に乗れる券みたいだ。御子神さんから教えてもらった。

 何せ経験がないからな。小さい頃から外には出なくなってた。娯楽施設にはほとんど行ったことがないのだ。


 俺たちはそのまま遊園地内に入る。


「うわぁ……っ…!」


 すげぇ……アトラクションめちゃくちゃあるし人もみんな楽しそうだ。美味しそうな匂いもする。



「きゅい!きゅい!」


 頭をぺしぺし叩いてくる。


 エマの目はキラッキラしていた。


 エマかわいい。


 今俺たちは変装をしている。帽子とマスクだけだが。エマもライオンの服を着て変装?させている。エマも認知されてるからな。こうやって服着せとけば竜だとバレないはずだ。犬と間違えると思う。


「よーし。まずはどれ乗るか」


「きゅい!」


 エマが小さな手で必死に指差している。

 その方向には…バイキングというものがあった。


「あれ行くか!」


 俺たちはテンションマックスで列に並ぶ。

 順番が回ってきて入ろうとするが…


「お客様、ペットは乗り物には乗れません」


「……!?」


 なんだと!?

 そんなルールがあるのかよ!


「その…どうしても?」


「どうしてもです」


「…この子はペットじゃなくて友達なんです」


「友達でも身長が足りてませんのでだめです」


 看板があった。

 この乗り物に乗るには140センチないとだめらしい。


「…俺の頭に乗ってたら身長上乗せとかは…」


「なしです」



 無理ゲーだった。

 だが俺はまだ粘る。


「お金払ったら…」


「だめです」


「……ごめんなエマ…っ!この人がラスボスで俺…倒せないみたいだ……っ…」


「きゅいぃぃぃ…」


 嘘泣きだが…これでも貴様の良心は痛まないのかぁ!!?


 チラッチラッと係員の顔を伺うが…


 え?何その「うっざ」みたいな顔。やばいダイヤモンド並みの硬さだ、此奴。


「…とにかく動物は乗り物には乗れません」


「つまり……全部?」


「はい」


 それを聞いた瞬間エマが泣いた。

 嘘泣きじゃない。ガチのやつだ。


「…大丈夫だ!遊園地には乗り物以外にも楽しめるように色々あるらしいぞ!……ほら!このマークが園内にいっぱいあるらしい!二人で全部探そう!」


「きゅい……っ…きゅい……っ…」


 乗り物そんな乗りたかったのか…。

 こうなったら。


「いくら出せば乗れますか?」


「…はい?」


「お金です。いくら積めばこの子も乗れるようにしてくれますか?」


「…確認してみない限り…私では判断できません」



 周囲が騒然とする。

 俺は構うことなく


「ここの責任者に話を通してください。それでももし駄目なようなら諦めますので」


「…わかりました」


 すぐに別の係員さんがやってきて案内してくれるそうだ。



 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「ひゃっほぉぉぉうっ!」


「きゅいぃぃぃっ!」



 俺たちは現在、バイキングに乗っていた。


 数十分前、この遊園地の責任者の人と話したわけなんだが…顔を見せたら即許可が出た。なんでもお孫さんが俺のファンだという。

 …まぁそれだけでルール破るのも忍びない。

 責任者の強い要望で100人までの握手会が急遽行われることになった。なお、俺が握手することは誰にも内緒みたいだ。


 3時からの予定なのでそれまで遊び尽くそうと思う。


「ひゃっほぉぉぉうっ!!」


「きゅいぃぃぃっ!!」


 このバイキングは10回めだ。

 決して係員への当てつけなどではない。

 めちゃくちゃ楽しいのだ。

 なんというか…臓器が浮くような感覚に襲われる。これがどことなく命のやり取りをする時の緊張感に少し似ているのだ。


 その後もエマと一緒に遊園地を回った。


「エマ!あれも乗ってみようぜ!」


「きゅい!」


 遊園地に来たらこれは乗らなきゃだめだ。


 そう。ジェットコースターだ。

 安全具をつけたら動き出す。



 ガッガッガッガッガッガッ


 ゆっくりと上がっていき………急降下。


「ふぅぅぅぅ!!!!」


「きゅいぃぃぃ!!」


 俺はエマを持ちながらバンザイをする。

 エマも俺をみてバンザイした。


 もう一度



「ふぅぅぅぅぅ!」


「きゅいぃぃぃぃ!」


 と叫びジェットコースターを楽しんだ。


 その後も次々とアトラクションを堪能して気づけば2時だった。





読んでいただきありがとうございます。

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[気になる点] 面白いんだけど、ちょっと最近やなやつになってきてる。
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