五十二話 テイムしたい
2時間ほどで35階層に降りた。降りるまでに繭を4つ見つけた。
中にはアメジスト、水魔法のスキルスクロール、短剣、そして小さな芋虫が入っていた。
中にはお宝しか入ってないと思っていたがこのダンジョン…。どうやら攻略されたいようだ。絶対に許さない。
今は35階の階段で休憩をとっている。
「水魔法ってどれくらいで売れる?」
「火魔法が600万で売れたから同じぐらいじゃないか?よかったな。アパートどころかマンションでも借りれるぞ」
「そんなにするんだ。これで放浪しなくて済むね。アメジストはあげる」
「おう。ちょっと提案なんだがこの階層殲滅してもいいか?」
さすがに芋虫ワールドが10階も続くのは女の子は耐えられないだろう。ここは殲滅した方がいいと思う。
「殲滅したら何かあるのかい?」
そうだ。こいつは知らなかった。
「殲滅するとその階で魔物が沸くことがなくなるんだ。ここはした方が後から来る探索者(女性)には喜んでもらえるだろ」
「頼んだよ」
(こいつ…最初から動く気ないな?)
「1人で倒さないと意味ないから今回は俺がやる」
森の中に入り気配探知で芋虫を発見しては炎爆で近くの芋虫ごと吹き飛ばす。
…ドォォォン!バァァァァァンッ!!
…ドォォォン!バァァァァァンッ!!
30分ほどで気配探知に反応がなくなった。
ステータスを確認すると殲滅者の欄に渋谷ダンジョン35階とあるのでこれで終わりだ。魔石を全て拾う。途中から数えてないが300はある。
全てを駆け周り4個繭を見つけた。
中身は土魔法、アマゾナイト、糸、芋虫だ。
芋虫が出た瞬間全力の炎爆を放ってやった。
「音が聞こえなくなったからきたよ」
「おう。この糸と土魔法はあげる。アマゾナイトはもらうぞ」
「わかった」
ふむふむ。どうやらこいつさっきの芋虫事件相当根に持ってるようだ。普段なら自分で取ってないものとかは返してくるが今日は何の否定もしない。
歩きながら森を抜ける。
「本当に1匹もいないね」
「ああ。これが殲滅だ。お前にも今度やらせるからな」
「…ははは。お手柔らかに」
36階層に降りると森だが…目の前に1m越えの蝶がいた。芋虫が存在進化したようだ。
蝶は真琴も大丈夫みたいだ。さっきよりは。
蝶がこちらに気づき、長い口を突き刺そうとしてくる。あれを突き刺し体液を吸う攻撃なのだろう。ダメージは食らわないと思うが芋虫の進化版には触れたくない。
右羽を黒鬼で斬り、真琴が左羽を斬る。
「生きたままそこで地面を舐めていてください」
(うぉぉぉ。どんだけ鬱憤溜まってんだ)
顔を飛斬で斬り魔石を回収する。
「魔石も金になるんだ。きっちり倒すぞ」
「わかってるよ」
その後エンカウントする蝶を殺して進み40分ほどで37階についた。
繭は二つあり剣とMPポーションが入っていた。
剣を武装庫に入れポーションはリュックに入れた。
時刻を確認すると夕方4時過ぎだった。
「ゲロったし少し食べろ」
渡したのはカロリー補給ゼリーだ。
お互い二本飲み探索を開始する。
出会う蝶を斬って斬って斬りまくる。
「楽勝だね」
「普通は楽勝じゃないだろ。お前ステータス結構上がってるだろ」
少し疑問に思っていたので聞いてみると
「ステータスオープン」
見せてくれた。
如月 真琴
職業 武装士
Lv42
HP. 4200/4200
MP. 4200/4200
筋力 840
耐久 840
敏捷 840
器用 840
知力 840
ユニークスキル
『武装庫』
攻撃値900
耐久値400
敏捷値250
スキル
剣術Lv6
派生スキル
六連斬Lv4
気配探知Lv2
魔力探知Lv2
HP自動回復Lv1
加速Lv4
称号
武器愛
スキルポイント321
「はぁ…。ガチでチートだな。この攻撃値はおかしいだろ。お前のレベル90以上のステータスだぞこれ」
42でこのステータスはチート以外に何も言えない。突出したスキルはないが…武装庫がある限りこいつは無敵にもなれるだろう。
「でも容量はあるんだ。武器系しかわかってないけど500までしか入らないんだ」
(いや…一つ一つの能力が上がっていけばクソチートだろうが。容量あって当然だ)
「これから性能の良い武器を買うなり見つけるなりすれば関係ない。この六連斬ってなんだ?」
「同じタイミングで6回斬れるんだよ。縦に振ればその横に斬撃が五つ生まれるんだ。横に薙いでも同じだよ」
「お前もうそれ以上スキル覚えるな。それだけでやってける」
「そうかもしれないね。頑張るよ」
話した数分後に38階の階段を見つけ降りる。
急に真琴が立ち止まった。
「どうした?」
「……あれはなんだい?」
そう言って指差した方向には…頭から爪先まで人間で背中から羽を生やした蝶?がいた。
真琴はぼやけて見えているのだろう。600mは離れている。
(やばい。あの蝶胸くっそでかい…。際どくてグッジョブだ。ああいう魔物を俺はテイムしたかったんだ)
叶わない望みだが思ってしまう。
(世の中にはあれをテイムして好き放題できる人がいるのかと。魔物のエッチな楽園もいいかもしれない。テイムしてしまえば従順になり…あんなことやそんなことを…色々なプレイが……えへっへへへへへっ!!)
一度はそういうので発散したことあるのではないだろうか。それを俺は現実で叶えたかった。
「…どうしたの?そんな醜い顔して」
「醜くない。お前もきら◯ちゃんの前だとこうなるはずだ」
「…否定できないのが辛いね…」
「みんな男はこんなもんだ。三度の飯よりってやつだ」
「…でもどうして今その顔をしてたんだい?妄想?」
「あれに近づけばわかる」
そう言い歩を進めた。
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