四十八話 宝石きれい
「揺れが治まったぞ…。倒したのか?」
「ばかいえ。あの亀と戦ってどう勝つんだよ」
「助けてもらってその言い方はないだろ!」
「助けろなんて言ってねぇしな」
「「「ギャハハ」」」
「…見に行ってくる」
「おっさん頑張れよー」
そう言って若者グループは去っていく。
「くそっ!なんだあいつら!」
「助けられてあの態度はな…」
「すまん、みんなはここで妻を守ってくれ。様子を見てくる」
階段を降りると……何もなかった。
きた時は山のようなものがあり進んだらそれが魔物だった。気づいても遅く潰されかけていたところに最近有名な奥崎なぎが現れた。
私達は絶句した。あの巨体を蹴りで浮かせていたのだ。避難する時間を作ってもらい妻は助かった。
「…倒したのか……」
上に戻り仲間に伝える。
「すげーな!あいつ!」
「俺ファンになるわ!」
皆浮かれている。がそれも無理はない。
「一度外に出て報告した方がいいだろう」
皆が同意して20階層を目指した。
◇◇◇◇◇◇◇
26階は普通のサイズの亀に戻った。
普通というのはダンジョンでの普通だ。
盾は売るため傷つけないよう戦闘は避けて進んだ。
まだ来る人がいないのか、宝箱を一つ発見した。
中には10センチほどの甲羅が入っていた。
リュックにしまい、進む。
27階層も亀。
大きさの大小があるがさほど変わらない。
避けながら進むと大きな石があった。
気になったので向かう。
触ってみると冷たい。何かあると思い触りながら一周すると触れず透けている部分を見つけた。
中に入ると宝箱があり開けると20センチほどの石が入っていた。
アダマンタイト
とでる。
「これファンタジーにあるやつだ!」
嬉しくなり持とうとするが持てなかった。
2割ぐらい力を入れると持てた。めっちゃ重いが。
リュックに入れると重さで破けそうなので左手で持つ。これで両手は塞がった。
28階は戦闘を避けるため天歩で空中移動して進んだ。途中火を吐く亀を見かけた。
どうやら28階から魔法を使う亀がいるようだ。
29階も湿地帯だが…。甲羅がないワニみたいなやつがいた。大きさは変わらずでかいが甲羅がない。あれでは弱体化じゃないか?と思っていると動きは巨体の割に早かった。噛まれたら確実に死ぬな…。
初遭遇であれは絶対死ぬ。帰ったら情報発信するか。
「ん?」
天歩を使いながら進んでいると池の中に光っているものが見えた。
池の中にワニがいるが威力を抑えた炎弾を放ち殺しながら池を熱で干上がらせる。
水がある程度なくなったところでおり光っていたものを拾う。赤く丸い2センチぐらいの宝石だ。
ルビー
とでた。
「おぉ!!」
荷物紛失から始めてでた。
思ったんだが宝石って岩とか石の中にあるものだろ?それをこうやって大きさも形も整っているのを発見できるのってすごいんじゃないか?
「ダンジョン万歳」
今ボス部屋の前にいる。
扉を足で開ける。
「すみません、行儀悪くて」
中にいたのは25階層ほどではないが大きい亀だ。
中に入った瞬間水の弾を飛ばしてくる。
全て避けこちらは炎弾を8発見舞う。
水の弾で相殺しようとしたみたいだが威力が違いすぎて炎弾は体に刺さる。一発顔にかすりそこから炎が溢れて飲み込まれた。
「…まぁこんなもんだよな。25階がちょっと楽しかったから期待してたけど…」
フィールドボスがいたら積極的に喧嘩売ろう。
魔石を拾い宝箱を開ける。中にはこれまたルビーが入っていた。大きさは同じぐらいだがこっちの方が色が濃い。
濃さとかで値段が変わるのだろうか。
30階を抜け奥の部屋でオーブに触れ、転移する。
朝から潜っていたがもう夕方だ。
カードを返してもらい受付に行く。
大きい盾を持ってるからかめっちゃ注目された。
出すのはルビー二つ以外全部だ。ルビーは部屋に飾る。
「査定をお願いします」
「少々お待ちください…!?」
どうやらアダマンタイトが重すぎて持っていけないようだ。
他の職員を呼んで持とうとするが無理みたいなので
「これは後でで大丈夫です。先にそっちの全部現金でお願いします」
「すみません、ありがとうございます」
しばらく待ち
「お待たせしました。キラーベアーとキングタートルの魔石が50個で1000円、クラッチベアーの魔石が4000円、ウォータートルの魔石が5000円…魔甲羅が2万円、カメオサの魔石が10万円、盾がミスリルの盾
で600万円、計613万円です」
「ありがとうございます。この鉱石どうしたらいいですか?」
「鑑定士をここへ呼んできますので少々お待ち下さい」
待っている間にお金を回収していると
「奥崎くん」
声をかけられたので振り返ると昼間助けたうちの4人がいた。
「奥さんの怪我は大丈夫ですか?」
「ああ、君が助けてくれたおかげだ。本当にありがとう」
4人に頭を下げられちょっと恥ずい。
「大したことじゃないですよ、頭をあげてください。見られてますから!」
「…俺たちは君の活躍を応援しているよ。何かあった時未成年では解決できないこともあるだろう。その時は頼ってくれ」
(未成年で?…これはそういったお店へのお誘いなのか?大変興味はあるが…初めては好きな人がいいからな)
「ありがとうございます、その時は頼らせていただきます」
最後にもう一度お礼を言われ去っていった。
「鑑定士をお連れしました」
受付の人に声をかけられ
「ほう…。これはアダマンタイトだな。初めて見たぞ」
どうやらこの中年の人が鑑定士らしい。レベルを上げるとおおよその値段が見えるようになるってネットに書いてあった。
アダマンタイト発言にここにいるほとんどの探索者が歓声を上げている。
「値段は1000万だ」
!?思ったより高かった。
すぐに受付嬢が奥に行き1000万を持ってきた。
「ありがとうございます」
受け取り本部をでる。
由衣に連絡してないのを思い出し連絡すると…。
「あんた忘れてるでしょ」
と言われた。
聞き間違えるはずがない。由衣だ。
「ごめん。今ちょうど送った」
「儲かってるみたいね」
「お陰様でな。こいつが優秀なんだ」
近くのベンチに座り黒鬼を突つく。
「ハンストの武器よね?私も買おうかしら?」
そういえば由衣は防御特化だったはず。
「由衣は武器使ってるのか?」
「ええ。これよ」
そう言いキャリーバックから取り出したのは細長い杖だ。
「杖か。聖魔法の威力上がるのか?」
「MP消費が軽減されるのよ」
「なるほど。会見の時俺の隣にちびっこいたろ?あいつも魔法が得意で杖だからハンストの買った方がいいぞ。当たりって言ってたしな」
「そうなんだ。いい情報もらったわ。ありがと」
「どういたしましてだ。帰るのか?」
「いいえ、泊まっていくわ」
「そうか、じゃまたな」
今日は何作ろうか。鳥のささみがあったな。サラダ作って魚焼くか。
「ちょっと案内しなさいよ」
そんなことを言われたが意味がわからない。
「え?」
「泊まっていくって言ったじゃない。なぎの家よ」
そういうことか。
でもあそこって部外者入れるのか?
「入れるかわからないけどとりあえず行くか」
「そうしましょ。なぎ、はいチーズ」
そう言われたので急いで変顔をする。
パシャ!
「なんで変顔なのよ…」
「咄嗟に言うからだろ」
「もう一回。変顔なし。笑顔!」
パシャ!
満足そうに笑っている。
「このツーショットのせるわね」
「ああ」
「なぎ…アカウント作った初日以降あげてないけど…。探索者なんだから手に入れたものとか魔物の写真とか自撮りとか自撮り…余裕あればのせたら?」
「そんな頻繁に?最後のお前が欲しいだけだろ」
「ファンの子を思っていってるの。今世界中にあなたのファン通称ナギタクがいるのよ。ちゃんとあげないと綺麗なお姉さん達が離れちゃうわよ?」
「なに!?これから毎日あげます!!今日はあげるつもりだったけどな」
そう言いツブヤイターを開く。
あげるのはダンジョンについてだ。
どのダンジョンにもフィールドボスがいること。階層のレベルを大幅に超えていること。
そして渋谷ダンジョン28階層から出るワニの魔物がいること。素早いから初見殺しだということをうちツイートする。
「へぇ…。今日30階まで行ったんだ」
「ああ。28階のワニはまじで危険だから注意しろ」
「うん…なぎさ、なんか隠してない?」
「え?」
(それはステータスのことだろうか。それとも魔王のことか?………もしやきら◯ちゃんのDVDを借りていて家にあることが勘づかれたか!?それはやばいぞ!)
だらだらと汗が流れてくる。
頼む。とまってくれ。
「…なぎはどのくらい強いの?」
あ。そっちだったか。よかったぁぁ。
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