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四十六話 黒鬼

 


 

 やりきった………………。


 これ以上はもう無理だろう。

 賢者モードだ。



 頭がぼーっとする。後片付けをしてお風呂に入り着替える。


 時刻は夕方6時。


 行かないとだが…


「足に力が…」


 足だけじゃなく全身に力が入らない。

 やりきったではなくやりすぎたようだ。

 こんな経験は初めてだ。


(もう寝れる…)



 ピンポーン



 インターホンがなる。

 見るとアイシャがいた。



 どうにか壁を支えに立つ。


「どうした?」


「その…ご飯一緒にどうかなって…」


「…悪い。少し体調が悪くてな。また今度誘ってくれ。それと伝言を頼まれてくれないか?」


「だだ大丈夫ですか!?すみません…体調悪いとは知らず…。誰への伝言ですか?」


「俺の刀を打った刀介っていう爺さんだ。今日は取り行けない。明日行くって伝えてほしい…」


(あ……もう…げん…か…い)



 そこで意識は途切れた。






 朝目が覚める。

 普通に立てるしたってる。

 生理現象をすませご飯を食べる。


 しかしあれはちょっとやりすぎたな。

 あまりにも可愛くて綺麗で誘惑されまくった。

 久々っていうのも拍車をかけたな。

 今後気をつけよう。


 9時を過ぎてるのでシャワーを浴びて支度をする。


 6階の刀介さんの元へ向かう。


 扉を開けるとまだいなかった。


 だが刀はそこにあった。

 黒を基調としたデザイン。反り返った刃。

 俺の知る刀だ。


「振ってみろ」


 声が聞こえて振り向くと刀介さんがいた。

 言われた通り握るが…


 …!?なんだこれ!!めっちゃしっくりくる!!


 まるで手と刀が合体したかのような感覚に陥った。刀剣術のおかげなのだろう。


 扱い方が考えなくてもわかる。


 スパッ!スパッ!


 まるで振るのが当たり前、ごく自然なことのように振り抜ける。


「…こりゃたまげた…。お前さんを選んで正解じゃった」


「こんなに素晴らしい刀をありがとうございます」


「ああ。メンテしたい時はここにこい。あとそいつの名は黒鬼じゃ」



「黒鬼…。気に入りました!ありがとうございます!」


 黒鬼を鞘に戻し腰に刺す。



(早く試し斬りしたいっ!!!)


 部屋に戻り急いでダンジョンへ行く準備をする。

 前回由衣に送り忘れたので今日はしっかり送る。


 エントランスを出て直行だ。


 10階層からを選択し光に包まれる。

 10階からは熊だと真琴が言っていた。


 気配探知を使い探索ではなく魔物を探す。


(人もそれなりにいるな…。1回試したら15階ぐらいまで進もう)


 一番近くにいる反応を確認する。

 熊だ。四つん這いで歩いておりその体長はわからない。立てば3mぐらいだろうか。

 鼻をしきりに動かしている。何かの匂いを嗅いでいる。

 すると急にこちらを向いた。


「グルルゥゥゥゥ!!」


 どうやら嗅覚で俺を見つけたみたいだ。

 走ってきて爪を振り下ろしてくる。

 黒鬼を抜き爪を受け止めようとするが…


 スパッ!!


 斬ってしまった。

 刀のことに夢中で手加減を忘れていた。

 さらにはスキルの補正なのか長年刀を使っていたような…。そんな感覚があり刀を振る最短ルートがわかる。


(これ10レベルになったら何でも斬れるんじゃないか?)


 もう一度熊を見つけ今度は加減をする。

 爪の振り下ろしを黒鬼で弾き返すことに成功。

 一度距離を取り


(居合)


 走ってくる熊の胴体を斬る。


 ズパッ!!


 豆腐のように斬れた。


(刀介さんに感謝しないとな)



 他にも飛斬と斬鉄を試したいので降りることにした。


 レベル7になった居合は威力補正がつく。

 飛斬は威力補正と距離補正。

 斬鉄は威力補正と耐久補正。


 本当に素晴らしいスキルだ。





 12階層に降りると見知った後ろ姿を発見した。


 由衣だ。隣にいるのは橋本杏奈だろう。

 どうやらレベル上げ頑張っているみたいだ。


 試し斬りもしたいので話しかけることはなく通り過ぎる。


「…?今なぎの匂いがしたような?」


(お前の嗅覚どうなってんだ。さっきの熊と同じぐらい離れてんだぞ。熊か)


 俺はステータス補正で軒並み能力が上がってるから集中すればわかる。


「気のせいだよ。周り見てもいないじゃん」


「…そうね。レベル上げましょ」







 15階層には30分ほどでついた。

 ダンジョンは下層に行くほど広くなる。

 クリアさせないためだろう。

 だがなぜお宝があるのか。それはわからない。



 15階に降りれば人も少なくなると思ったが…。



 反応が上層よりも多い。


(もう20階行くか)


 そう決めて走り始める。人がかなりいるので本気では走れない。巻き込んだらミンチ確定だ。


 走っていると声をかけられるので手を振るだけに留まる。途中めちゃくちゃ綺麗なお姉さんがいてまじで止まりそうになった。それはもう妖艶な美女でした。あの人に手を振られてたら確定で止まってました。


(あの身体を世の中には一人堪能できる奴がいるんだよな。彼氏はいいなぁ。ウラヤマケシカラン)


 途中木に突っ込んだが木が折れてくれたので事故にはならなかった。



 その後も20階までは人が多くゆっくり走りながら進んだ。

 2時間ほどかかってしまった。

 だけど周りを見ながら走るのって案外楽しいものだ。ほとんどが3人以上でいた。

 前衛後衛に別れて戦っている組が多かった。


(あれが普通の戦い方なんだろうなぁ)


 そう思いながらボス部屋前に行く。

 すると先客が何人かいた。

 ボス部屋には何人でも入れる。

 だが、1パーティずつしか進まない。


「すみません、どうして皆さんで入らないんですか?」


 大勢で入ればボス戦は楽だし時間も取られず進める。なのに入らない理由…。


「あ?そんなの報酬どうやって分配すんだよ」


(そういうことか)


「すみません、考えが足りませんでした」


 なぎからしたら上層のお宝など興味がない。

 だからその考えに至らなかった。1人だし。


 順番待ちをして30分たちようやくボス部屋に入れた。ボスは熊だがでかいし爪が異様に長い。中距離で攻撃してくるのだろう。ちょうどいい。

 飛斬を発動して黒鬼を振る。10mは離れているが届いた。前までは5mほどだった。


 爪の一部を落とすことに成功。

 飛斬を連続で発動し接近する。

 熊はどちらも避けるが、避けた先では…


「終わりだ」


 居合を発動して真っ二つにして光になった。


 魔石は2センチぐらいで小さい。

 宝箱にはメガネが入っていた。

 かけてみるが何も起こらない。


 20階のオーブに触れてから21階へ降りる。




読んでいただきありがとうございます。


もし、この作品が面白いと思ったら下にある評価を押していただけると嬉しいです。

よろしくお願いします。

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