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四十一話 家確保

 



 会見が終わり


「お前らな…本当に今日初対面か?仲悪いにも程があるだろ」


「こいつが喧嘩ふっかけてきたせいです」


「…事実を言っただけ」


「はぁ…。本来はもっとパァッとお前らのお披露目をするつもりだったのに…。変な奴も来るし、散々な目にあった。だが、なぎよくやった。スカッとしたぞ」


「明日の新聞とかどう映るか怖いですけどね」


「……これでスポンサー契約は終わりだ。今後は各々でダンジョンに潜ってくれ。パーティを組んでもいいが…無理そうだな。お前達の専用武器を作るために明日か明後日にここのラボに来てくれ。話は以上だ。なぎはここに残れ」


 2人が出て行ったあと2人きりになった。


「…単刀直入に聞く。お前のあのスキルはなんだ?」


 スキルの話みたいだ。


「さっきの床殴ったやつですか?」


「ああ、あんな威力のパンチ見たことねぇしそういうスキルも知らない。お前のスキルは炎竜王と雷帝、刀剣術だったはずだ。あれはその後にとったものか?」


 どうやら初期のステータスは知っているようだ。

 やはり何かの方法…スキルで調べたんだろう。


(信頼できる人かまだわからないが味方を作っておくのもありだ)


 本当のことを伝えよう。


「…スキルは一度も使ってないですよ。ステータスだけであそこまでしました」


「……そんな訳……だったらお前のレベルはいくつなんだ?」


「1430…って言ったら信じます?」



「おいおい…さすがにそれは冗談だろ」


 俺は微笑み返すだけだ。もう少し関わってみて信用に値すると判断した時に全てを話そう。


「…川越ダンジョンか…。お前の身に何があった?」


 おっと。そこまで行き着いたか。


「他言無用。側近にもです。それなら話してもいいですよ?」


 気配探知を使うがここに俺たち2人以外いない。



「ああ。話さないと誓おう」


「もし話したことがわかったり広まった時点で貴方を殺します」


「…ああ。大丈夫だ」


「…あの日、魔王と戦いました」


「!?!?!?」


 それは驚くだろう。魔王だ。ゲームでは大抵最強設定の怪物だ。驚かない方がおかしい。


「戦って自分がここにいる。意味はわかりますよね?」


「…ああ。お前が倒したということだな。…お前いればダンジョン攻略できるんじゃないか?俺と取引しよう」


「なんですか?」


「お前を解雇したり今後しないし要望にも答えよう。その代わりダンジョンの情報を集めて欲しい」


「そんなことでいいんですか?」


「ああ、今後の活躍に期待している」


「ならさっそく要望いいですか?」


「…お前肝座ってるな」


「よく言われます。実家から出てこの辺り…渋谷ダンジョン付近に暮らしたいんです。どうにかなりませんか?」


 使わない手はないだろう。まだ要望もあるし。


「お前手紙ちゃんと読んだか?お前ら3人ここで暮らせるようにしたんだが…。20階のここまでが会社だ。これより上は職員達の生活場になっている。なぎもここに住めるぞ?契約が切れない限りただだ」


(なんですとぉぉぉぉ!!?そんなの読まなかった…)


「手続きあります?」


「エントランスでできるぞ。行ってこい」


「イエッサー!あ。その前にもう2つ要望があります。1つはマジックバッグがほしいことです。社長買えませんか?」


「買えるが…オークションに出てるのは容量少ないだろ。お前ならもっとでかいの見つけれるだろ」


「それはそうですが…ならもう1つの方をお願いします。1人スポンサー契約をして欲しい人がいるんです」


「……それは厳しい。するとしても来年だ」


「わかりました。来年ですね」


「お前が言うってことは…すごいのか?」


「今はまだ。でも1年後なら…抜かされるかもしれないですね。じゃ話は終わったのでエントランス行ってきます!!」


 そう言い社長室をでる。

 残った社長は



「あいつと同等のやつとか無理」


 そう言葉を溢した。



 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 エントランスで手続きをして245の鍵をもらう。

 24階の5番の部屋だ。

 今日は泊まって明日家に荷物取りに行こう。



 エレベーターで24階に行き5番の部屋に行く。

 どうやら3番と1番に人がいるみたいだ。


 鍵を開け中に入る。


 玄関を真っ直ぐ進みドアを開けると白を基調としたリビングとキッチンがあった。


(広い!!)


 そのまま進むと寝室がありその左にも部屋がある。


 さらには渋谷の夜景を見ることができる。


 駅がありその前にダンジョン。その前に本部。

 ここハンスト渋谷は駅から歩いて5分ほどの場所にある。


(立地が神ってる。一生ここに住もう)


 お風呂とトイレは分かれており足が伸ばせるぐらいのバスタブもあった。


 だけど今日の分のタオルがないため一度コンビニへ行こう。服は返してもらったのでそれを着ればいいだろう。


 鍵を掛けると3号室から人が出てきた。

 出てきたのはアイシャだった。


「あれ。3号室アイシャだったんだ。どうしたの?」


「あ…こんばんは。1号室が千尋ちゃんだから遊びに行こうと思って…」


(あいつもいるのか。まぁ離れてるからいいか)


「楽しんで」


 そう言いエレベーターに乗る。


 一階に降りてエントランスを出る。

 どうやらエントランスは24時間体制のようだ。

 警備員もいるのでプライバシーは安全だ。


 外に出てコンビニへ向かう。


(買うのはタオルとカップラーメンと飲み物、歯ブラシでいいか。パンツ紙は嫌だし今日ぐらい我慢しよう。他は石鹸と体洗うやつ)


 お会計を済ませてコンビニを出ると大勢のギャラリーがいた。


「放送見ました!」「めっちゃかっこいい〜」「どうしてそんな強いんですか?」「ファンになりました」


 などなど捲し立てられ


「ありがとう。ありがとう」


 と言うぐらいしかできなかった。まじでめっちゃ人いるし…。


 急いでハンスト渋谷…


(こういうのめんどいな。家…は違うし…ハンビルだ!)


 ハンビルに向かう。


 入ろうとすると警備員に止められた。


「カードの提出、もしくは指紋認証をお願いします」


 え?そんなの知らないんだが。


「すみません、エントランスに確認とってもらえませんか?」


「わかりました。少々お待ち下さい」


 待っているうちにさっきのギャラリーが近づいてくる。


「握手お願いします!」「写真撮ってもらってもいいですか?」「付き合ってください」「舐めていい?」


 おい。誰だ今卑猥なこと言ったの。



「確認が終わりました。入って大丈夫です」


 そう言われたが収集がつかなくなってきているので、写真撮りたいって言ってた男の人の携帯を貸してもらい


「はいみんなー!写りたければ入れー!」


 そう言い自撮り動画で一周する。


「周りの人に気配り忘れずにな!すみません、動画配っていただけるとありがたいです」


 そう言い男の人に携帯を返す。


「はっ、はいっ!!!」


 エントランスに入り一息つく。


「めっちゃすごいな。こんなのが毎日とか考えたくない。マスクと帽子必須だな」


 エントランスの受付に向かうと


「大変申し訳ございませんでした。こちらに手を当ててもらえますか?」


 そう言われたので手を当てる。


「はい、ありがとうございます。これで指紋認証は完了したのでこれからは止められないです。あと、こちらここの職員のカードになります。持っていればある程度の施設を利用可能です」


「ありがとうございます」


 エレベーターに乗る。

 そう。ここにはジムやプール、サウナなどの施設もある。けしてダンジョンに関係する施設ばかりではないのだ。職員用に社長が指示を出し作ったみたいだ。



 245の鍵を開け中に入る。


 お風呂を作っている間、ツブヤイターを見る。

 朝トレンド一位二位だった橋本杏奈と由衣の記事は10位11位になっている。

 9位までのトレンドは全てハンストと3人の名前とバカ息子で埋まっていた。

 特に俺のことについて書かれてる内容が多い。



(これって今のアカウントのままでいいのか?)


 わからない時は由衣さん頼みだ。電話をかけることにした。




読んでいただきありがとうございます。


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よろしくお願いします。

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