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三十七話 芸能人は可愛い

 


 振り向くと小柄な女性?が立っていた。

 帽子を深く被りマスクをしているため声で判断した。服の上からでもわかる断崖絶壁だ。


「今失礼なこと考えたでしょ…」


「どなたですか?自分にこういった(胸を見る)知り合いは限りなくゼロなんですが」


「気にしてるのに…。なんなの?おちょくってるの?」


「そういう意図はありません。人それぞれです。それで貴方はどなたですか?ストーカーですか?警察呼んでもいいですよ?」


 そう言った時にはもうかけてた。


「ちょちょちょっとっ!本当に呼ばないでよ!」


「なら名前を言ってくださいあと顔も見せてください」


「橋本杏奈よ。これでいい?」


 そういいマスクを取った姿はテレビの中にいる存在だった。


(これはまじで驚いたな…。顔はめちゃくちゃ可愛い。世の中惚れるのもわかる)


「失礼しました。まさかあの橋本杏奈さんとは知らずに。でもどうして名前も顔も知ってるんですか?」


「由衣から何度も何度も愚痴やその他諸々を聞かされてます。それはもう耳にタコができるぐらいには」


(おぉ…マーベラス)


「そうでしたか。芸能人の方に名前も顔も覚えて貰えるなんて光栄です。それでは」


(いやぁ、芸能人って可愛い子多いな。すげーわ)


「ちょっと待ってよ!」


 前に出られるが構わず進む。

 すると橋本さんは進む距離に合わせて下がって行く。


(え…。どういう状況。シュールなんだが)


「どうして後退してるんですか…」


「貴方が女性恐怖症だからかな?触るの厳禁なんでしょ?」


 由衣が親友っていうぐらいだ。俺のプライバシー100%知らされてそう。なにこれ怖い。


「目立つのでやめてください。というか用事特にないですよね?なんですか?新手の嫌がらせですか?」


「違うよ!由衣から聞いたの!剣で手合わせしてみたいって」


「そのことですか」


 サッ!!


 僕は縮地を使って後ろに回り首元に手刀を当てる。少し触ってしまったが発作は起こらなかった。


「……え……?」



「はい。自分の勝ちです。お帰りくださいませ」


 不意を突いて卑怯かもしれないが真琴を迎えに行かないと。


 放心している彼女を放っておいて真琴を探した。





 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 今日は武器を見に来ていた。

 そこでいつも由衣の話に上がる男性を見つけた。

 思わず声をかけてしまったが話しやすい人ではあった。ちょっと失礼だけど。

 急いでいたのかあまり相手にはされなくて。

 いつも芸能界だと人は寄ってくるがこんな経験は久方ぶりだ。少しむかついて通せんぼしたが止まってくれない。下がっている理由を聞かれ応えたら止まってくれた。


 どうして構うのか聞かれて咄嗟に剣の勝負の話を思い出し言ったところで彼は消えた。


 私の職業は剣聖。ユニークは剣神だ。

 レベルもそれなりに上げていて23だ。

 かなり自信があった。


 油断はしていない。少しだけ気は抜けてたかもしれないけどずっと彼を見ていた。


 なのに音もなくいなくなった。

 と同時に首に少し何かが触れ見ると手だった。



「はい、自分の勝ちです。お帰りくださいませ」


 と言われその手が彼のものだと遅れて気づいた。


 私が思ったのは次元が違うこと。

 だけど恐怖より好奇心の方が強かった。

 私もあの高みに昇っていきたい。

 そう思ってしまった。



「…あなたの想い人化け物だったわ……」



 それからあることを決断する。





 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「いたいた」


「どこ行ってたんだい?僕も結構探したよ」


「ちょっとな、モテ期的なやつだ」


「そっか、剣を10本、籠手10個買ったよ。攻撃力ってステータスが追加されて200になってた。耐久は100上がってるよ」


「それはよかった。明日からしばらく俺は来れないと思うから一人でレベル上げしてくれ。携帯って持ってるか?」



「持ってるよ、これは必要なものだったからね」


「なら連絡先を交換しよう」


 携帯を取り出してお互いのを交換する。

 機能しているかを確認したあと本部を出て駅で別れた。




 電車に揺られながら



( いい奴だったな)


 DVDのことはもちろんそうだが内面、性格も良かった。なんというかマイペースなところが俺にあっている。いつまでこの関係が続くのか、それはわからないがなんとなく腐れ縁になりそうな気がした。



 家に帰りまずしたのは鑑定妨害のレベルをマックスまで上げることだ。




 鑑定妨害Lv7


 スキルポイント 9568



 896を使用して


 鑑定妨害Lv10


 スキルポイント 8672



 これで完了だ。


 鑑定妨害Lv10

 あらゆるものから情報を守ることができる。

 同レベルの鑑定でも見ることは不可能。



 これでスキルポイントはしばらく使わないでいいだろう。地道にレベル8を目指すだけだ。


 明日はスポンサー契約がある。


 ゴタゴタしてできない可能性もあるし今日やるべきことはやってしまおう。


 自室に向かいドアを閉める。




読んでいただきありがとうございます。


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