二十八話 圧倒的存在
その後は宝箱は見つからなかったがアンデッドとの遭遇は極めて高かった。
だが戦闘と呼べるものは一度もしなかった。
なぜなら…
(あいつら頭だけちょっと出てんだよな。炎弾は全身に炎がまわるし。探知して近づき出てくる前に殺す。出てきても殺す)
そんなこんなで40分ほどで22階層の階段を見つけた。
階段を降りるとなんと洞窟だった。
「…進むか」
少し進むと探知に反応があり覗いてみると…
剣を持ったガイコツがいた。
「炎弾」
を撃つ。
が、骨を通り過ぎていった。
「そんなのありかよっ!」
こいつはあくまでも俺の声に気づき反応した。
(炎弾のこと気付いてねぇ!)
笑いそうになるが堪えガイコツの出方を伺う。
観察していると急に上顎と下顎で
カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチッ!
と音を出し始める。
すると少し遅れてカチカチカチカチッと音が聞こえてくる。次第にその音は大きさを増し洞窟の中に響いた。
「うおぉぉうるせええぇ!!うるせえしガイコツめっちゃいるぅぅ!」
この音は仲間を呼ぶ音みたいだ。
(初見で気付けるわけねえだろ!)
たしかにガイコツが俺の声に気付いてから数秒は音を鳴らさなかった。その間に倒すのがセオリーなのだろう。
「うるさい!炎弾!」
炎弾を3発撃つ。
あれだけ密集してるんだ。通り抜けてもどれかに当たるだろ。
案の定後ろの方で炎が上がっている。
ガイコツの歯の音が止み一斉に走ってくる。
炎弾を常に3発撃ち、振り下ろされた剣をバッドで防ぐ。
正面のやつをバッドで吹き飛ばし後ろ数匹をノックバックさせ炎弾を撃つ。
これの繰り返しをしていたが何匹か抜けてくるやつがいる。
バッドで防ぐが横から出てきた一体の剣を肩にくらう。
「いってぇな!」
耐久値がガイコツの攻撃値を大きく上回っているのか軽い打撲程度で済んだが痛いものは痛い。
バッドで抜けてきたやつらの頭部を割る。
すると1匹が魔石以外に剣を落とした。
見た感じ刃こぼれもしてないし綺麗に見える。
(試してみるか)
剣を取り
「飛斬」
を放つ。
するとどうだろう。木刀ではノックバックしかしなかったのがしっかり斬れるようになった。
そうとわかればやることはひとつだ。
飛斬を飛ばしまくりガイコツ全員を屠る。
「ふぅ…。やっぱ飛斬は気持ちいいな。斬れるようにもなったし最高だ」
地面が見えないほどに落ちている魔石を拾い休憩を取る。
さすがに無傷とはいかず何度か攻撃をくらってしまった。もうこないのか心配しているとあることを思い出してしまった。
「ステータスオープン」
奥崎 なぎ
職業???
Lv30
HP. 3000/3000
MP. 3000/3000
筋力 600
耐久 600
敏捷 600
器用 600
知力 600
ユニークスキル
『炎竜王』
派生スキル
炎弾Lv3
『雷帝』
派生スキル
雷弾Lv2
スキル
刀剣術Lv3
派生スキル
飛斬Lv3
斬鉄Lv2
居合Lv1
鑑定妨害Lv5
身体強化Lv2
気配探知Lv3
魔力探知Lv3
HP自動回復Lv2
MP自動回復Lv3
称号
殲滅者
川越ダンジョン5階
川越ダンジョン22階
スキルポイント160
「やっぱりか…」
ステータスをみると殲滅者の欄に22階が増えていた。どうやらこの階層でもやってしまったみたいだ。ドロップした剣は捨てずに持つ。
「しょうがない。次に行こう」
切り替えをする。
現実逃避ではない。
22階を隈なく探索する。途中階段を見つけたり宝箱も見つけたりしたがスライムの時のような隠し部屋は見つからなかった。
宝箱は二つ見つけ緑色のポーションと青色のポーションを手に入れた。
緑がHP。青がMPポーションだ。
しっかりオークションで見た。
23階層に降りると沼地に戻った。
探知をしながら進むと薄い反応があった。
また地面に潜っているんだろう。
確認できる距離まで近づき炎弾を撃つ。
魔石を拾い移動する。
途中探知に引っかかるが反応が強い。しかもこっちに向かってきている。敵にも探知持ちがいるみたいだ。見える範囲に入った魔物をみると狼だった。こういうのはウルフと呼んだ方がファンタジーっぽいかな。ただし、ゾンビウルフだ。
ゾンビウルフの突進と噛みつきを横に避けて躱し、胴体に飛斬を喰らわす。
ズシャッ!
半分ほど斬れたがまだ向かってくる。
スピードは落ちたのでここで居合を使い神速の剣を放つ。首と胴体が別れ光になって消えた。
(戦いはこうでなきゃな)
最近ダンジョンに潜っていて思うことがある。
それは「戦うことが楽しい」と思うようになった。一方的なのではなく命がかかった物に限るが。こういうのをバトルジャンキーや戦闘狂というのだろう。
その後、出会ったアンデッドは燃やしゾンビウルフは剣で倒すことにして進んだ。
23階層もこれといって相手は強くなく多くもなく順調に進んでいった。
宝箱も一つ見つけることができ中身は宝石だった。
24階層の階段を見つけ下る。
ゾワッ
(!?)
なぜか一瞬背筋に冷たいものが走った。
心臓を鷲掴みされてるようだ。
間違いなくこの階層には何かいる。
そう直感で思う。
あきらかに他とは違う。異質な何かだ。
引き返した方がいいか?
そう思ったが進む方を選んだ。
気配探知を使うがまだ反応はない。魔力探知も使うが変わりはなかった。
24階層は洞窟だった。前の通りならガイコツだろう。少しずつ慎重に進む。
だが探知にはガイコツすら引っかからない。
(どういうことだ?魔物はいないが…。このプレッシャー。絶対に何かいる)
また少しずつ進んでいくが、探知に反応はない。
「僕を警戒してるの?」
「!!?!?」
突然、耳元で声が聞こえ反射的に剣を振り離れる。
俺が立っていた場所には幼さの残る男がいた。背は低く12歳ぐらいだろうか。
ただその額からは二本の角が生えている。
読んでいただきありがとうございます。
もし、この作品が面白いと思ったら下にある評価を押していただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。




