表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

17/82

十七話 スライムすごい

 



 翌日、


 朝早くに起き昨日と同じものを準備する。


 いざ出陣!!


 今日の格好は紺色のジャージ一式だ。

 朝早いこともありほとんど人がいない。



 カードを提出しダンジョンに入ると


 《10階層に移動できます。移動しますか?》


 とでたため迷うことなく『はい』を押す。

 すると体が光に包まれていき、目を開けると丸いオーブが目の前にあった。


 たしかに昨日この光景を最後に地上に出た。


「すごいな…。戻れるとは思ってたけどなんかくるものがあるよな」


 転移なんて夢のまた夢だからな。現代の科学ではできないとまで言われていた。

 それをこうも簡単に覆すとは。


「ダンジョンしゅごい」



 ダンジョンは未知だが、それを解決するのは僕の仕事じゃない。

 僕は誰よりも強くなりまだ見ぬ下層へ行きたいだけなんだ。


 ダンジョンによって階層の数は違うみたいだが20階層はどこもあると聞く。


 今日も探索頑張るぞー!!


 10階層の転移部屋にはボス部屋に続く扉と下層に繋がる階段がある。


 階段を降りるとそこは



「…なんだ。また洞窟か。しかもところどころ濡れてるし」


 洞窟だった。


 気配探知と魔力探知を交互に使いながら進むと反応があり


 ペチャッペチャッ


 と音が聞こえた。

 角から覗くとうねうねと規則性なく動く青いスライムらしきものがいた。膝下ぐらいの大きさだ。


 近づいていき音を立ててみると、振り向いた。


 いや振り向いたと思われる。だってこいつ顔ないんだもん。


 観察しているとモゾモゾとしだし、びゅっと何か出してきた。


「うおぉぉっ!あぶねっ!」


 後ろに跳んで避けたが先ほどまでいた地面が


 じゅぅぅぅ


 といっている。ダンジョンだから溶けなかったが当たったらただじゃ済まないだろう。


 遠距離で攻撃した方が良さそうだ。


「炎弾」


 炎弾がスライムに当たると


 ボフンっ!!


 と魔石以外全てがなくなった。


 魔法に弱い魔物のようだ。



 ていうかよく考えたらスライムって有能なんじゃないか?

 あの溶解液もうちょい薄めることができれば女性の服脱がし放題なのでは?

 いや。 あえて少し溶かせることによってギリギリ見えるか見えないかの瀬戸際を経験できるんじゃないのか?

 最終的に全身にぶっかけるのもありかもしれん。



 ぶっはぁぁぁぁっぁっ!!


 盛大に鼻血が噴出した。


 やばい。鼻血も妄想も止められない…っ!


 ここはダンジョンだ。周りを警戒しないと。



 ……っ!! 

 スライムを体に纏わせるのもありなんじゃないのかっ!!?


 ぶっはぁぁぁぁっぁ!!!


 止血をっ! 止血をしないとっ!!


 回復ポーション(小)をバッグから取り出して一気に飲む。 


「はぁはぁはぁ…。危うく失血死するとこだったぜ…」


 壁に手を当て体を支える。


 願わくばテイマーのような職業に就くことを祈る。




 スライムとの一悶着から数時間後、14階層まで降りた。あれ以降もスライムしか出てこなかった。


 10階層ごとに魔物が変わるのだろうか。



 14階層もスライムを魔法で倒しまくり進んでいると、どこか違和感を覚えた。

 特にこれといって変わったことはないが…。


 違和感のある方向の壁を押してみる。


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


 壁が動いた!


 壁を動く限界まで押すと隠し通路が出てきたではないか!



「ダンジョン探索はこうでないとな」


 警戒しながら隠し通路を進むと少し広めの部屋にでた。


 その部屋の中央には



 ポヨォンッポヨォンッ



 と跳ねる金色のスライムがいた。





読んでいただきありがとうございます。


もし、この作品が面白いと思ったら下にある評価をしていただけると嬉しいです。

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ