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「珍しいね。あんなの連れてくるなんて」



「へぇ、割と真剣なんだ」



「無理だね。カーテル、貴方はもう戻れない。そしてあのガキも、こちらにこれない」



「……その顔は、諦めてないのか」



「じゃあ確かめろよ。私の言うことは絶対に合っているから。今日の仕事の後にでも、な」






 ◇





「まさか、連れていくとはな」


 暗き空の下で、二人の女性は歩いていた。


「やっぱり私の言うことは当たっただろ? あのガキはこっちに来れないって」


 片方がもう片方の女性に語り掛ける。話しかけられた女性は踵も返さず歩みを進めていた。


「……だがまあ」


 その言葉に、さっきまで沈黙していた方の女性が立ち止まる。語り続ける女性はその歩みを止めずに言った。


「人生は長い。私の想像も、いつか外れるかもな」

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