1話
プロローグ
大学生の山口尚哉はオタクである。オタクの彼には目標がある。それはオタクからの脱却それが彼の目標。その理由はとても些細なもので、それは高校生の時に観たとあるアニメでオタクがゲームを作るという消費者から生産者へと変わる内容のアニメである。そんなアニメの主人公に憧れた山口尚哉の目標のお話。
1章
大学生の夏休みといえば何を想像するだろうか?部活やサークルなどの合宿、日本の各所で行われる音楽フェス、もしくはバイト漬けの日々などなど大学生の夏休みは人によって千差万別である。
そんな大学生の1人である山口尚哉の夏休みはコミケである。
尚哉は中学3年生の頃から夏冬とのみコミケに消費者として参加しており、夏休みと冬休みのといえばコミケ!というのがテンプレである。
しかし、今年の夏コミは普段とは違い、消費者としての参加ではなく、生産者として参加している。
「よし、そろそろか。」
開園まで数分といったところである。初めて生産者として参加したということもあり、普段とは違う緊張感がある。
「ただいまより・・・」
コミケお馴染みの放送が流れついに開園した。