始まりは近所の川
完全に気分で投稿します。駄文、クソ展開、ご了承ください。
高校を卒業した後、地元を離れ、地方の大学に入学した俺は、そのままその地方の中小企業に就職した。初めての環境に何かを期待していたが、その熱も最初の三ヶ月で冷めた。
不幸でもなければ取り立てて幸せでもない、それなりのことが淡々と起きるそんな毎日に、俺は嫌気がしていた。
だけどみんなそうだろう。物語の主人公のような奴もいるだろうが、大多数は俺のように平凡な奴だ。ドラマを夢みて、諦めて、平凡な日常の中に何かを見つけていく。俺は決して不幸ではない。ただ、少しの刺激を求めていた。
その日、仕事帰りに酒を飲んでふらふらになりながら、近所の橋の上を俺は歩いていた。風が冷たくて心地よい。虫の鳴き声が聞こえる。
向こうからは犬の散歩をさせているおばさんが歩いて来る。道には飲んだ後のお茶のペットボトルが落ちている。
ふと、川を覗きたくなって俺は橋のガードレールに体を預けた。ガードレールが少し軋んだが特に気にもせず俺はぼーっと水の流れを見ていた。
「ワンワン!ワン!!」
立ち上がろうとしたとき、不意に犬が吠えた。それに驚いて体勢を崩しつつも振り返った俺は、地面に落ちていたペットボトルを踏みつけ、足を滑らせてガードレールにぶつかった。老朽化していたガードレールは限界を迎え、俺は頭から川に落ちていった。
後には、青ざめた顔のおばさんと川を見つめる犬だけが残った。
酒には気をつけよう。