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孤独の異世界戦争《ラグナロク》  作者: Imomotin
一章 外の世界へ
2/6

王城にて

一話です。

静電気に襲われながら書いた一話です。

「ゆ、勇者召喚ッッ成功です!」

「よし!!ミーヤを早く医療棟へ連れて行け!ウィル‼︎」

「ハッッ」

.................えっ?...

放送の後、急に目の前が光って目を開けて見るとどうだ。いつも見慣れた教室の景色が劇的ビフ●ーアフターされてるじゃないか。ほかのみんなも俺と同じようで突っ立ってぽけーっとしている。

すると厳かな声が俺たちの意識を覚醒させた。

「すまぬな。挨拶が遅れた。突然のことで戸惑っているのはわかるがまずはこの国の現状を伝えよう。アンリ。」

「分かりました。まず始めにあなたたちは我ら人間国ギルメダの危機を救うべく、勇者として召喚されました。」

周囲がざわつく。まぁそうだろう。日頃、アニメやラノベを嗜んでいる俺ですら異世界転移という現象に震えが止まらないのだから。怖いんじゃないぞ武者震いだ。

「あの、すいません。異世界ってどういうことですか?転移って.....」

「ご安心ください。順を追って説明させていただきます。まず、我ら人間国ギルメダは、他六国家と冷戦状態にあります。

人間という種族は何分他種族よりも突出した能力がないため、劣勢を強いられています。よってこの国の力では現状を打破できないため、異世界から高い魔力適切があるもの二十人を選抜して召喚させていただきました。」

「じゃ、じゃあもとの私たちの世界には帰れないのですか?」

「大丈夫です。事が終わり次第皆様は転送魔法陣にて元の世界へ還させていただきます。皆様がこちらの世界にいる間、元の世界の時間は止まっているのでご安心ください。」

「・・・わかりました」

ふむふむ、この国大変だから戦争に勝つためにみんなの力貸してくださいか.......

じゃあ目の前にいるヒゲをワカメのように生やしたおっさんって.......

「うむ、助かったぞアンリ。そういえば自己紹介が遅れていたな。では!改めて

我は人間国ギルメダ14代国王である‼︎

貴殿たちの活躍、期待しておるぞ‼︎」

やっぱり......

「秘書のアンリと申します。お見知り置きを....」

「まだ現状を整理できてないものもおろう。各自、部屋を用意したのでそこでゆっくりして明日、また話そうではないか。おい!!そこの兵士!勇者たちを案内しろ!!」

「はっ」

恰幅のいい兵士がみんなをぞろぞろと連れて歩き出した。窓を見るとこの世界ではもう夜らしい。でもいきなり異世界に来るとはなぁ.....来たいとは思っていたが、急すぎるのもあれだな…

そのあと兵士により部屋に案内された俺はひたすら自室にこもっていた。

コンコン

うん?誰か来たようだ。

「空いてるぞー」

ドアが開く音が響いて入って来たのは、理沙だった。

「ごめん。こんな夜遅くに.....」

「べつに構わんが、どうしたんだ?」

いつもなら何かあったら力で解決!!の理沙がいつもと違うしおらしい態度で入って来た。こ、殺されないよな.......

「ねぇ、瑞季いないんだけど.......,,」

「ああ、俺も思ったんだがな、おそらく瑞季には魔力適正がなかったんじゃないか。俺たちクラス30人なのに20人しか呼ばれてないからな…」

質問の答えが返って来たにも関わらず理沙は俺の前で俯いている。

「やっぱ無理だなぁ。あんたの前では元気でいこうとしてたんだけどなぁ..... あははは」

そう言って顔を上げた少女は.......



泣いていた。



「大丈夫か?」

「もうわけわかんないよ‼︎私たち普通の高校生だったじゃん‼︎なんで!なんで!私たちなの!ねぇここで死んだら、お母さんには会えなくなるの?愛梨だってポチにだって瑞季にだって会いたいよ‼︎なんであんたは平然としてられるのよ!もう嫌だょ.....」

.………

彼女にとって異世界転移というのは相当きたらしい。クラスでは誰とでも仲良く気丈に振る舞っている彼女がこんなにも取り乱している。

「なあ、理沙」

「なによ……」

「………お前が、周りの人間を大切に出来るいいやつだってことを俺は知ってる。」

「だからなんなのよ.......」

「昔っからお前が周囲の人間関係に気を配って生活して来たのも知ってる」

..........…

「友達を大切に思うならさ、この世界で悲嘆にくれるより戦争を早く終わらして笑って無事に瑞季たちに会えるように頑張るべきだと俺は、思う。」

あークソ。こんなことなら女子が泣いた時の慰め方、調べて来たらよかった。

……沈黙が続く

…………

…………「リ、リサさーん」

「あんたはさ、平気なの?」

「平気じゃないよ。今でもすぐに帰ってアニメみてぇよ。でもな元の世界に自力で帰れない以上、この世界で生きていくしかないだろ。幸いにも俺たちは魔力適性が高いとか言われてたし多分、体とか頑丈なんじゃねぇの?魔法とかもあるっぽいし.......とにかく明日からは魔法のこととか色々国王に聞いてみて生き抜く術を探そうぜっ‼︎」

「あはは、あんたってやっぱり変わんないなぁ......うん。そうだよね、いま自分にできることを少しずつやっていくしかないよね!」

ふぅ、なんとかいけた感じか?

「あんたに相談して良かったわ。だいぶ楽になった。」

相談か?愚痴の間違いだろ。

「あと、今度、瑞季に泣きつかれたらもっとしっかりと慰めなさいよ。あんた、女の子の慰め方下手すぎるのほどがあるでしょう.....ハァ」

ウルセェ

「でも、まぁ、ありがとっじゃあねっ」

そう言って理沙は勢いよく飛び出していった。

最後の理沙の笑顔が可愛いなんて思ったらダメだ‼︎み、認めてしまったら俺の負けだ‼︎





理沙が去ってしばらくすると退屈な時間が襲って来た。寝ればいいのだが毎日深夜までアニメ鑑賞しているせいで全然眠れない。


城を散歩するか..........





「本当に異世界なんだなぁ......,」

思わずそう言わずにはいられないほど廊下は広く、あちらこちらに銅像が立っていた。暗い中で銅像がいくつも立っている姿はなかなかホラーである。

しきりに感心して歩いていると1つの部屋に明かりがついていた。

中に例のワカメ王様がいたので話しかけようとして……


「やはり良質な人柱を使うと成功率が違いますな。」


手を止めた。


「うむ、やはり人間10人よりも魔族の姫の生命エネルギーの方が格段に召喚しやすい。」

「ところで国王、この失敗作たちはどうしますか?原型が分からないくらい溶けてますけど」

「ふん、そんなガラクタは捨ててしまえ。なんの利用価値もない。」

「ははは、了解です」



おいおいまじかよ………

ラノベで読んだことあるぞ。召喚に人の命を使うって。しかも自国民かよ。王様優しそうな人だったがこんな裏があるとはな………




「ところでオルトル」

「はい、なんでしょう」

「外のお客様を中にお連れしろ」

「わかりました」

ヤバっ。

そう思った瞬間、俺の意識は闇に沈んだ


次回からバトル要素込みです。ヽ(・∀・)

ほかのクラスメイト達の出番はまだ少し先かなぁ.......

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