デート
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海に行ってから2週間経つが、俺達はこんな感じでなんとなく日々を過ごしている。
時折昔の事を思い出す俺。
大抵、晶か雪がやってきて現実に引き戻される。
俺は「君」を待っていたが、「君」が目の前にいるだけで、「君」が笑っているだけでそれ以上望む事はない。
「和葉、見て見て!
あの魚可愛い〜。」
「ん?どれ?
あの青いやつ?」
「うんっ。小さくてひらひらしてて可愛いっ。」
そう言う雪の方が可愛いと思ったけど、そんな事言ったら真っ赤になって叩くのでやめておく。
「雪の方が可愛いじゃん?」
晶、、、自爆だな、なんて思っていると予想通り真っ赤になった雪に叩かれていた。
そう、結局デートに行くことになった。
晶と雪との3人で。
今回は晶が提案した水族館だ。
水の中にいるみたいで気持ち良いんだって昔言ってたのを聞いた事がある。
晶の水族館好きは変わっていないらしい。
俺もこの独特の青い空間が好きではあるが。
「なんか、喉渇いたな。
入口のとこに自販機あったから後で寄ろうぜ。」
「おう。」
晶の誘いに俺も喉が渇いていることに気付く。
俺も意外と単純なのかもな。
心の中で苦笑しながら雪に目をやると。
雪は、高さ3メートルはあるであろう巨大な水槽に手をついて立っていた。
青い光がさす中、まるで何かを祈っているかのように。
やっぱり「君」なんだな、と改めて思う。
思わず見つめてしまった。
「君」を見守りたい。
「君」を守りたい。
「君」が笑顔でいられるように。
「君」が悲しまないように。
でも。
「君」は「雪」になった。
何度転生したか分からないけど。
「雪」は「君」で、「君」は「雪」。
俺が守りたかった笑顔は「君」だけど。
それは生まれ変わっても同じだと思っていたけれど。
「雪」を「雪」として見れていない気がする。
「君」の面影を見つけてしまう。
「雪」の中に「君」を見つけると懐かしさでいっぱいになる。
これは良くない事かな?
「和葉っ、何ぼ〜っとしてるの?
お腹空いた?」
気がつくと雪が目の前にいた。




