エデン
著作権は放棄しておりませんのでご注意ください。
戦争を逃れて辿り着いたエデン。
「君」はそこで穏やかに暮らしていた。
「兄弟」達の面倒を見ながら。
戦争の爪痕は残っていたけれど。
それでも俺は「君」がこれから幸せになるんだと思っていた。
「ごめんね、あなた達を置いていってしまうわ。
本当はもっとずっと一緒にいられると思ったけど。
こんなに早くに母様達のところへ行けるなんて思ってなかった。
ありがとう。」
「君」はその言葉を最後にいなくなってしまった。
「君」だけじゃない。
エデンを病が襲っていた。
致死率90%の病は、エデンに住む子供達を天国へと送っていた。
子供だけが患う奇病。
エデンは戦争から逃げる事を許さなかった。
与えられた罰。
そうとしか考えられない病だった。
「和葉、お昼食べに行こうっ。」
驚いた。
気がつくと晶と雪が目の前にいた。
昔のことを思い出していた俺は、二人が来たことにも気付かなかったらしい。
「で、難しい顔して何考えてたんだ?」
「う〜ん、デートの誘い方かな?」
冗談が口をついて出た。
「「えっ!?」」
晶はともかくとして、どうして雪まで驚くのか?
まぁ、いつも俺が二人とつるんでるから女の子との出会いはないって思われているのかな。
「いかがですか?雪姫。
このわたくしめとデートして頂けませんか?」
冗談っぽく誘って、片手を差し出してみた。
「喜んで!」
って、、、どうして晶が返事するんだ??
まぁ、雪が笑ってくれたからそれで良いけどな。




