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blue sky  作者: SugarChain
5/12

プー

著作権は放棄しておりませんのでご注意ください。

いつも通りの晶のいたずらに付き合い、プーに下敷きにされていた雪も救出して帰路についた。


「晶、お前そろそろ落ち着けよ、、、。」


「えっ?なんで??落ち着いてるじゃん、俺。」


ぶはっと噴き出す音が隣から聞こえる。


「雪、、、人のこと笑えないぞ?


 プーに遊ばれてただろう?」


「だって、プー可愛いんだもん。


 ていうか、プーって本当に7歳?


 ペットショップで見かける生後三ヵ月くらいのトイプードルと同じ大きさなんだけど。」


「7歳だ。


 家に来た頃に病気ばかりしてたからな。


 そのせいで小さいのかもしれないな。」


そう言ったら雪は「君」だった頃のように悲しそうな顔をした。


晶はプーの事で母さんが心を痛めていた事を知っているからか、何も言わない。


ごめんって、隣からかすかに聞こえた。


雪が気にすることじゃないのに。


俺も、つい、ごめんって言ってた。



腹減った〜、なんて言いながら晶がお腹を鳴らした。


マジかよ?


さっき、モスに寄って食べただろ?


そう言うと晶は、俺は燃費が違うの!なんて偉そうに言った。


雪と俺は苦笑するしか出来なかったけど。



苦笑でもいい。


雪が笑ってくれるなら。


雪は昔のことなんて覚えていない。


それでも、俺は雪の悲しそうな顔なんて見たくない。


ずっとずっと笑っていて欲しい。


だって「雪」は「君」だから。


そして「君」はいつも悲しそうだったから。

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