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第5話
「いや、兄ちゃん、何いってんの?」
「ん?だから吸血鬼を見つけろって言ってんだ」
「呼んどいて、いきなりそれはないよ!それに、まず私、武器持ってきてない!」
「大丈夫だ、俺が1人で戦う。早く見つけろ」
「はぁ。もうなんでもいいや…」
紗はそういうと目を瞑る。
「いた、近いよ、ついて来て」
それだけ言うと走り出した。
それに俺達は続く。
少し走ったところに、そいつはいた。
それはもう、貴族のような服を着ていて、刀を腰に差し、優雅に歩いている。
「おい、吸血鬼」
俺がそういうと吸血鬼は振り向く。
「あっはー、やっと殲滅部隊の登場かぁ。いいよ、来なよ!」
俺は構えながら言う。
「お前らは手を出すなよ!」