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真実

6月14日 8:30


章は、病院から逃げ出した。

今、自身の周りで起きていることが理解できなくなったからだ。


考えても、考えても、真のレジスタンの辞退が認められた理由がわからないからだ。

確かに山羊について辞退の理由は聞いた。ただそれが真実ではないように思う。


ただ、今そんなことを考えている余裕はない。なぜなら目の前に、肉夫を殺した天使がいたからだ。


今の僕には味方がいないなら、自分が変わらなくてはならない。

どんな自分か、それは自分の為に、他者を(あや)めることを肯定する自分。そう、変わらなければならない。


天使と同じように殺人を肯定した章は天使の瞳のように澄んだ瞳ではなかった。

そうそれは、穢れに満ちた(よど)だ瞳。それはまだ彼が正常の存在だったことを証明している。


天使は自分に背を向けている。


これはチャンスだった。ただあまり人に見られている所で攻撃を加えることはできない。


だから魔法を使って攻撃を当てることを考える。


章は現在もっている武器を確認する。鞄の中にはナイフとスタンガンが入っていた。


防御用の盾はないため一気に決めるしかない。


足音を発生させないように、慎重に天使に近づいていく。


一歩、二歩、三歩


章は、天使の後ろに立ち【電撃】を使う。そして電流が発生し、天使に直撃する。


「あわっ、よふも」

天使は感電し言葉がうまく喋れなくなる。


章はその少女の苦しむ姿をみて、自分がやったことを恐ろしく思ったが、その自分の罪悪感を押し殺した。


その理由は、自分達が殺ってきた人物に対して罪悪感を感じるのはただの自己満足だと感じたからだ。


ただ章は天使を見なかった。

さらに章は魔力を大量に使って【電撃】を使い、天使を殺した。


【異世界転移】を使ってこの場から逃げた。


黒い空間に移動する。


---


6月14日 8:40

黒い空間


「山羊、天使の四人を倒した」

章は悪魔に話しかける。


「そうか・・・」


「僕の・・・僕の願いを言おう」

章は自分の雑念を追い払い、一回、深呼吸をして口を開ける。


「この戦いで死んだ、全ての人物、それを蘇らせてくれ」

章は口からそんな言葉を吐き出した。けれどもその願いが叶うことはなかった。


「残念だけど、その願いは叶えられない」

理解ができなかった。その声は確かに聞こえていたのに。


「なぜ」


「簡単な理由だよ。君はね天使を全員、殺してないから。ね?わかった?」

そのとき、山羊から出た声は、いつも出していた山羊の声色とは異なったものだった。


「なぜ、それが分かる」


「だってね、私は」

山羊は右手を自分の顔の上に置く。そして自ら顔を破る。正確に言えば山羊は奇妙なほどにリアルな仮面を破った。

そこには、三月がいた。


「・・・どういう?」


「私はね天使であり悪魔」

幻を見ているような光景だった。


「そじゃあ、葵を殺したのは三月?」


「そうだよ。私はねもうこの世に親がいない子なんだ。可哀想でしょう。哀れでしょう。きゃーそんな憐れむような目で見ないでー」


「なぜ、君なんかが神に選ばれた」

頭の中に無限の疑問が浮かび、その中のひとつを言う。


「選ばれたんじゃない、選ばしたのさ。まあいいや、そろそろ面白そうだから伝えようと思ってたんだけど、君はまだ生まれてから4日しか立っていないよね。まあ、だからそんな疑問が生まれるのは当たり前さ」


「え?」

状況がつかめなかった。それは彼がまだ正常の世界に生きていたからだ。


「君は黒い空間に入ったとき君は驚かなかった、それは君が赤子だったから。中学校の生徒名簿に無い理由も元々そんな生徒は存在していなかった。わかった?」


「僕が存在しない、そのな訳がない。だって、だって、僕には父と母が・・・」


「君は一度も会ったことない。そんなデータはないんだ」


「それはたまたま」


「君にとって父と母はどんな人物なの」


「やさしい人物だよ。」


「具体的に思い出はあるの?あるの?あるの?」


「そんなの当たり前・・・ない?いや記憶喪失なだけだ」


「記憶喪失?それは単なる言い訳だよね?」


「でも、でも、納得いかない」

このとき章の中にある怒りの炎が燃え始めていた。


「なんで?納得いかないのあらゆる根拠が君が存在しないことを示しているのに?ねえ、どうして?」


「納得いかないものは納得いかないんだあぁぁああああ!」

章のはらわたは煮えたくりかえっていた。


「あー怒った。こわーい。もういいよ強制的に認めさせてあげよう。」


【狂化】


「私の言うことを信じなさい。君は存在していなかったのです。」


「僕はソンザイ・・・していなかった」


「そうです。存在していなかった。」


「ソンザイシテイナカッタ・・・・存在、していなかった」

脳は心を守るために、真実でも受け入れないことがある。もし無理やり受け入れさせればどうなるか。

正気を失い、常軌を逸脱し、心神が崩壊し、発狂する。


「あわ、あわ、あわ、あわ」


「でもね?今、君は存在しているのです。私は認めます」


「みとめ・・・る?」


「貴方の存在を証明しなさい、誰にも理解(わか)る形で」

三月はどんな行動をするか楽しみだった。もしかしたら無理だけど自分を殺しにかかるかもしれない、もしかしたら大量殺人事件を起こすかもしれない。

楽しみで楽しみで、それが心地よく、快楽で、仕方がなかった。


そして小言で

「どんな狂気を見せてくれるかな章君?」

っと呟いた。


---

6月14日 8:40

都市ポポロス

「ハ、フハハ、アハハハハ」

章は笑っていた。


その光景を見ている人はその場から逃げようとしていた。異常すぎる魔力、異常すぎる光景、逃げるのには十分な理由だったからだ。


「ねぇ、君さあ僕がどう思っているかわかるぅう?アハハハ」


「早く逃げなさい」

章の前に憲兵まで走り、章の前につく。

刺激させないためだろうか、剣は鞘から取り出していない。


「何を考えている、ここにいる人たちを怯えさせて」

憲兵は体を震わせながら質問する。


「震えてるよ、一体、何に対して震えているのかなあぁあ。」

章は憲兵に触れる。


【異界転移】

そして、病院に行き。憲兵を戻して【異界転移】を使って異世界に戻った。


「け・・・消した。」

逃げ遅れた人が騒いでいる。


章は【加速】し逃げ遅れた人を追いかける。

「待て、待て、まてぇええ」

「来るなぁああ、俺を消すなあああ」


そして章は近くにいる人を【加速】で追い回し、そして【異界転移】で異世界人のみ世界(アース)に移動させた。


ただ、ここまでの混乱を作れば――


「おい、そこの化物まて。我ら精鋭騎士隊。諸君を討伐する。」


しかし、その言葉は実らない。章は【電撃】を使い、今までにない電流が精鋭騎士隊の電流を流れる。


「ぐ・・・、ここで引いたら騎士の名がすた・・・」


章は騎士を一人づつ世界(アース)へ飛ばしていく。


「これが僕が存在する証明・・・」

章は笑っていた。


「さて、市街地にでも行くか」

【加速】


「ねぇ、君さあ、強い生き物がいる場所しらない」

章は少年の市民に話しかける。


「え・・・」


「早く答えてほしいだ。こっちも忙しいからさ、早く答えてくれない?」


「それなら、ら、オリン山脈にエンシェントドラゴンがいるという話なら知っているけど」


「そうかー、で?オリン山脈ってどこにあるんだ」


「えっと、ここから200kmほど離れていて、えーとあっち。」

少年は指をさして説明した


そして章は少年の市民を消した。


「エンシェントドラゴンかあ、ファンタジーだよなあぁあ。アハ、アハハハ」


そして、彼は水を口に含み【加速】【加速】【加速】


マッハ3の速度で移動した、口の中に含んだ水で体を冷やしながら。


章から見れば都市ポポロスですら、小さな都市にしか見えなかった。


「もっと、もっと、自分を証明するふさわしいことを」


そういいながら、オリン山脈と言われた山脈までついた。


「なにものじゃあああああ!」

全長が5m、緑色をしたドラゴンがしゃべりかけてきた


「ええ。僕、僕はね章、猪口 章って言うんだよ。君は?」


「ああ、おいらのことか、おいらはザーダース、インテリジェンスドラゴンだ」


「インテリジェンスドラゴン?」


「知性があるドラゴン、まあ人間が勝手につけた名前だがな」


「ねえ、僕ね、エンシェントドラゴンに会いたいのだよ。どこにいるか教えて?」


「ふーん、いつもなら、拒否するところだが、その魔力量かぁ。エンシェントドラゴンと比べて少し少ない程度。よかろう場所を教えてあげよう」


「よかったー」


「こっちについてこい」

インテリジェンスドラゴンは空を飛ぶ。


章は【加速】してついていく。


そこには全長が30mの漆黒の鱗が全身にあるドラゴンがいた。


「ほぉ、面白い客人じゃのう」


章は、何も喋らず、エンシェントドラゴンに近づいた。


「おい、こら失礼だぞ」

インテリジェンスドラゴンが章に言葉をかけるが聞いていない。


そして章はエンシェントドラゴンに触れ、【異界転移】を使いエンシェントドラゴンを世界(アース)へ送った。


「おい、今、何をした」


「何も?」


「てめえええええええ、エンシェントドラゴンをどうした。」


「まあ、落ち着いてよ」

そういって、インテリジェンスドラゴンに触れ、インテリジェンスドラゴンも世界(アース)に送った。


「アハハハハハハハハハハハハハ」

章は笑っていた。


「さて、あと数分したら様子を見に行くかな」

章は周囲を見渡しながらそうつぶやいた。


---

6月14日 9:20

病院前


「おい、ここはどこだ」

精鋭騎士隊の隊長はほかの隊員に話しかけた。

「わかりません。でもこんな建築物どこにも見たことがありません」


そう、いいながら周囲の建築物を指す。


「こんなに大きな建築物がこんなにたくさん、ここはどんな場所だ。」


そういいながら、周囲に異世界(ファンタジ)にいた人たちが突然現れる。


「あの化物めが・・・」


「警察だ。君たちは一体何者なんだ」

警察が警察手帳を見せる。しかしその声は届かない、なぜなら言語が違うからだ。


「どうやら異なる世界にきてしまったとしか考えられませんよ隊長・・・」


「武器を捨てろ、撃つぞ」

警察は話しかけるが伝わらない。


「っち、言葉が伝わらないみたいだ。しかしあの鎧、武器、精巧なおもちゃのようには見えない」


そこに、味方の警官が現れる。


「銃刀法違反で逮捕する」


警察が手錠を見せたときそこから、騎士と警察との歪な戦いが繰り広げられていた。


騎士が剣を引き、警察に対して切りかかろうとする。

警察はその剣を警棒で受け流そうとする。


結果は警察は受け流しには成功するが、警棒はもう使い物にはならなくなっていた。


「っく、警棒が、切れた・・・」


警察は拳銃を発砲する。


「これは警告だ。次は当てる」


しかし、異世界人にはこの意味はよく理解できなかったみたいだ。


「うあああああ」

騎士が、警察に切りかかる。


警察は騎士の足を狙って、発砲する。


「ぐ、足がああああ」


---


6月14日 9:30

病院前


「新たな応援がなかったら死んでいたところだ」


警察は捕まえた騎士たちの様子を見る


「しかし、こいつら何語をしゃべっている?」

さっきから英語でも話しかけているが、言葉が伝わっているような反応がない。

「騎士服装意外の人、以外の不審人物。どうしますかねえ」


「私達だけでは人数的に不可能だ。だから周辺の警察官全員に連絡をしておいた。ただ言葉が伝わらないことも伝えてな」


警察は地面が暗いことに気づいて空を見た。


「おい、おい、あれは、あれはなんだああああ」


そこには全長30m、全てを吸い込みそうな漆黒の鱗を持った、翼の生えたトカゲ・・・ドラゴンがそこにいた。


「ああ、知ってるさ・・・こういう生き物ってドラゴンっていうんだろ」

警察はエンシェントドラゴンに対して発砲した。


しかし、それは大きな間違いだった。エンシェントドラゴンは警察に対して敵意を抱いて無かった、それに対して攻撃をするということは・・・


「人間・・・我に対して攻撃を仕掛けるというのか。ふーむ、あの青い恰好の人が攻撃しているな。まあ人間にもいろいろいる。君を殺すだけでゆるしてあげよう」


エンシェントドラゴンは軽く息を吸い込み、口から火を吐き出した。


拳銃をエンシェントドラゴンに対して発砲した警官は炭となった。


不安が不安を生む。それを見た警官がドラゴンが危険な生物だと判断し拳銃を発砲。


もちろんその結果は警察の全滅で終わった。


---


6月14日 9:40

病院前


【瞬間移動】で章は適当な場所に移動した。

章でも、エンシェントドラゴンに見られることは危険なことだからだ。


ぱちぱちぱちっと拍手が聞こえる。

「よく、できました。想像以上のできだよ。テレビでもこの事態は大きく表示されているし。」

三月は章に話しかける


「これで、自分の自分の存在が証明できたかな」


「もちろんだよ。」

「そっか」


章は三月の前に歩いていく・・・一歩づつ


「やった、やった」


章は喜んでいる・・・そして一歩づつ、三月に前に移動する。


そして、章はナイフを三月に刺した。そのナイフには仲間を殺した怒りが詰まっていた。

三月の体から血が噴き出す。その匂いが周囲に充満する


「なにを・・・」

三月はなぜ章がこのようなことをしたか理解ができなかった。


章は言う。

「僕はね怒っているんだ。こんなゲームマスターがゲームに干渉する理不尽なゲームにね」


「・・・」


「君にとって、これはゲーム。世界渡りゲーム・・・だろ。プレイヤーからゲームマスターになった君にもゲームオーバーがあってもいいだろ。」


「まさか・・・今までのは全て演技」


「そうだよ」


「アハハハハ、君は・・・最後・・・まで楽しませてくれるんだ・・・・でも・・・私の負け・・・悔しいけど・・・面白かったよ。ゲームクリアおめでとう・・・」


こうして、 金谷 三月 と呼ばれるの悪魔は息を引き取った。



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