前提の崩壊
6月13日 13:00
作戦開始場所であるビルの屋上
章はビルの屋上まで階段で上り。
「ここで待ってればいいのか」
章は青空を眺めながら天使との遭遇に備えていた。
章は持ち物の小型の盾を確認する。
章が選ばれた理由は、消去法だった。
肉夫は異常すぎる防御力からおとりには使えない。真と葵は何か策を考えているだろうのこと。
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6月13日 13:00
都市ポポロス
「こんな、世界があるなんて初めてしたなあ。で、どうしてここで集まる必要があるんだ」
肉夫は言葉を発する。
「一応、肉夫が一人でいることは、危険だからな」
「しかし、変な目で見られているぞ、何を・・・」
「私たちはな、周りから見て異常なほどの魔力を持っているからだ。」
「ふーん、そうなんだ」
肉夫は退屈そうにしている。
「今から天使どもを殺しに行くんだ。気を張ってくれ」
真は肉夫に対し文句を言う。
「なんで、殺すとか平気で言えるの」
「殺される覚悟があるからさ」
真は言葉を返す。
「でも、言い方というものが」
「確かに殺すという言い方は残酷さ、でもこれからやる行為も残酷、殺すという行為に実感を湧かせる必要がある」
「願いをかなえてもらうためか?」
「そうじゃない、殺さなきゃ、殺される、だから殺す。君が殺すことに対してためらう理由、それは殺される覚悟がないからだよ」
「それは違う」
「別に違っていてもかまわないさ、だけど。これから始まるのは正真正銘の殺し合い。それを理解しろ」
「・・・」
「おおっと、そろそろ相手も動き出すころだろう」
「どういうこと?」
葵は質問する
「相手にとってこっちの行動はまるわかり。」
「それは知ってる。あ・・・、そうか作戦は一気に奇襲をすることだけじゃないということか」
「何を言っている作戦は変わらないよ」
葵は気づいた
(敵を騙すためにはまず味方から、か)
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6月13日 14:00
黒い空間
「さて、山羊、章を呼べ」
「ああ、わかった」
「章、そのビルから隣の青色をしたビル、まで移動しろ。そのビル何か怪しい」
(さて、章くん、君が四人目ならこの曖昧な言い方に突っかかってくるはず。何か自分に隠し事をしているとね)
「何かって曖昧だな」
(ただ四人目じゃなくても突っかかってくる。ただ、理由を言わなければ絶対に行動しないという態度をみせれば確実に四人目だと判断できる)
「いいから、移動しろ」
(まあ四人目じゃなくても、それでいい、それ以外にも目的があるからな。それはビルに対してなんだかの細工を警察につけつける。加えて章
が隣のビルに移動したら、その細工の作戦がばれたとして襲撃はしてこない。さあ天使達よこの作戦の本当の目的を見破れるかな。)
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6月13日 14:00
作戦開始場所であるビルの屋上
【加速】空を飛びながら、隣のビルまで飛び映る。
章はは一体、真は何に気づいたのだろうか疑問に思いながら、空を見ながら待機している。
梅雨どきなのに最近は雨が降っていないが肌がべたつくような湿気がある。
実際、何もしないときほど退屈なときはない。
だけど、退屈など過ぎてしまえば退屈ではなくなるものだ。
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6月13日 16:20
作戦開始場所であるビルの隣のビルの屋上
警戒せよ・・・警戒せよ・・・・
「やっほー、一人でどうしたの?あぶないよー。だって私が殺すもん」
少女が話しかける。こいつは初めに真の自宅を襲った少女だ。
「まったく、ビルごと移動しないでよ、面白いゲームができなくなっちゃうでしょ」
初めに肉夫の家を襲った少女も現れた。
黒い空間に移動する
「山羊、全員集合させろ」
「ああ分かった。」
3人が召喚される。
「天使に遭遇した、しかも二人。」
章は叫ぶ。
「ホログラムを出すぞ」
そこには殺人鬼とゲーマーの天使が写っていた。
(ど、どういうことだ。いやチャンスかいやありえない。罠としても隣のビルまで細工したのか?いやそれはない、天使達はこっちが細工して
いると思うはず。そ・・・そうか、こいつらなんかに常識なんて通用しない。4対2明らかに有利だ。まあこっちもいろいろと細工はしてるん
だがな
まあいい防刃ベストに金属繊維の服、そして帽子。ただあの鎌は大きすぎる、防刃ベストでも、防ぐことはできないだろう。そのための塩を売
り、異世界のカジノで反則まがいなことをして儲けた金で買った、小型の盾。これでも心配だ。ただ引くわけにはいかない。加えて武器となるスタンガン、まあそれ以外にも武器はあるがな)
「よし、全員移動」
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6月13日 16:20
作戦開始場所であるビルの隣のビルの屋上
「さてと、私たちも鎌、以外にも武器を使うんだよ。」
殺人鬼の天使はスタンガンを右手にもつ。
ただこれは大丈夫、金属繊維の服で電流は体を通らずに流れてしまう。と真は言っていた。
「まったく、もっている爆弾が1個しかないよ。どうしよっかなー」
ゲーマーは言う
「おやおや、一個とな」
真は飛び込みながらいう。
「まったく、あなたたちも悲惨ねえ」
葵も続いて言う。
「鍛えた筋肉の力で君たちを止める」
肉夫も集合する
「4対2かあ、不利だねえ。どうする?」
殺人鬼は鎌を持ちながら言う
「まあがんばろう」
ゲーマーは他人事のように返す。
「さてと、こっちもスタンガンはもっているんだよ」
真はスタンガンを見せてゲーマーの方に走りながら【電撃】を繰り出す。
「残念、爆撃、食らいなさい」
【爆撃】を真に向けて使う。しかしそこには真ではなく肉夫がいた。
「残念、この肉体、傷つかない」
「緊張感がなくなるやつだなぁあ、この筋肉バカ」
殺人鬼は叫ぶ。
「ねえ、あなたの相手はこの私よ。」
葵は弓矢をもちながら話しかける。
「ふーん、でもあたるわけが・・・」
葵は弓を使わずに、殺人鬼を射た。
殺人鬼の、首に当たる。
「魔法を使って手段の省略、魔力で攻撃力と的中性能を上げる。完璧な作戦。」
ただ、もうばれている以上、同じ方法は使えないか。
「はぁ、まったく。あの子も倒れちゃった」
そしてゲーマーは服の中から、アサルトライフルの一種であるAK-47を取り出す。
「どうして、AK-47を持っているんだ。」
真は話す。そして考え一番、警戒されてないであろう章を利用する方法を考える
警戒が最小限でも相手に気づかれないように行動する、これは絶対に天使にばれる。しかし、ある程度の位置のところでばれればちょうどいい
、そう銃の照準を合わせるのに時間がかかり、相手にとって命の危険がある程度の距離に・・・
真は一瞬、魂が抜けたようになり質問に返す。
「貰ったからさ」
「まだ、現れていない神に選ばれたやつのことか」
「うん、そうだよ」
「うわ、おっとっと」
章がしゃべる。その右手にはスタンガンを持っている。しかし、スタンガンを右手にもち投げようとするポーズをとっている。
真は一瞬、魂が抜けたようになる。
「まったく、人と話しているときに、それを妨害するなん・・・」
肉夫が天使の首を絞める。天使は必至の抵抗をするが間に合わない。
真は【電撃】を使う。
「ぐぁああ」
天使の肉が焼ける匂いが漂う。そして天使の心臓が止まった。
警戒せよ・・・警戒せよ・・・・
「ぐぅっはぁ」
肉夫がナイフによって突き刺されていた。
「まったく、こいつは一番、つまらない。人を殺めることに対して抵抗がおおい、そして頭も悪い。だから処分する。」
間違いない、おそらくこいつが四人目だと真は思った。
ただ、確信できないことがある。殺人鬼は空飛ぶときに魔法を使っていた、ゲーマーは爆破させる時だ。そしてこいつは屋上につくためには空
を飛ぶ必要があるところに出てきた。つまりこいつも魔法を使っていた。だけれど、食人鬼が一切魔法を使わなかった。だから確信できなかっ
た。
肉夫から血が流れ、ビルのコンクリートが赤く染まっていく。
血の匂いが当たり一体に充満する。落ちているナイフは何かを語りたいことがあるような感じがあった。
「う、うそでしょ。そんな理由で・・・」
葵にとっては、どうでもいい人だったが、なぜか涙が出ていた。
「そうだ、信じられないな、爆風にも耐えれた人間が、ナイフ一つで死ぬわけがない」
真は現状を考察していた。そして気づかれないように四人目だと思わしき人物の写真を撮った。
「次は、僕かもしれない。でもこの恐怖に耐えないと。」
章にとっては別にこの状況は悲しくはなかったが、怖さを実感した。
真はナイフをよく見てみる。
「この色、この光沢・・・そしてこの現状から導きだされる答えはこのナイフは銀で作られたナイフか。」
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6月13日 22:00
警察の厄介にはあまりならなかった。なぜなら葵の社会的信頼度が非常に高かったからだ。そしてAK-47から少女の指紋が検知されたこともす
ぐにわかったこともある、でもすぐに調べさせたのは葵が"やさしく"お願いしたらしいからだ。まあ、それでも時間がかかってしまい10時にな
ってしまった。
葵の家
葵の家にいるのは、いま真、章、肉夫、葵、葵の娘である。
「肉夫が死んだ、しかし、そのことはこの戦いが終わった後に考えよう。死んだら元も子もない」
そして言ったあと、真はもっているスマートフォンを操作している。
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黒い空間
「おい、なぜ、肉夫は四人目の天使に気づかなかった?警戒せよ・・・って言われるはずだぞ」
「その、ことだが、"警戒せよ・・・"というものは確かにあった、刺される4秒前ほどだ、でもそれに気づかなかった。」
「気づかない?」
「こっちからみてそのようにしか見えなかった。」
「ねえ、警戒せよ・・・っという言葉、相手に使われていることばばれてたりする?」
「うーむ、レジスタンスが天使がレジスタンスの場所を知っていることを知っているように、天使がレジスタンスたちの警戒能力について知っ
ているのは、必然だろう」
「なぜお互いに知り合っているのかがわからない、理由はあるのか」
「神の力は特徴的だ、我の力もな。だからお互いにどんなことをしているかはだいたい状況はわかるものだ。」
「根拠はあるのか。もしかしてこの状況はばれているのか」
「さあ、神から見てもこの黒い空間のことは一瞬だし、どういうことをしているかどうかはばれていない。」
「なるほど、わかった。」
つながった。シビリーの件そして肉夫が警戒できなかった件これは一つの同じことで説明ができる。ただこれが真実だとしたら、勝ち目なんて
まったくないじゃないか。
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6月13日 22:10
「今、黒い空間に言ってきて山羊と話しあった結果、わかったことがある。」
真は緊張感をもちながらいう。ただスマートフォンの操作をやめない
「それは、四人目の異常な能力、魔法の一種だが人を狂わせる魔法だ。肉夫がこれにかかっていた」
みんな、その章と葵はその言葉に驚愕した。それは魔法では手順の省略をすることしかできないからであり。
人を肉夫のように狂わせるものは存在しないからである。
「ちょっとまて、それはおかしい。なぜなら、そんなに強い力を持っているなら、既に私たちは全員殺されているはずだ。」
葵は疑問を真にぶつける。
しかし、その質問は簡単な簡単に流されてしまう。
「それは、私達が四人目が勝つために全力を尽くすという前提があるからさ」
そしてスマートフォンを見せる。myutubeの動画がある。
「なんだ、この動画は」「この動画はどいうこと?」
章と葵は驚きを隠せない
その動画はさっきの戦闘が映っていた。
「だからさ、四人目はただ、この戦いを遊びとしか思っていない。だからこんなふざけた動画をアップロードしたのさ。」