7話
1. 金曜午後6時、ファミレスにて
「今週のテーマは、“恋愛と友情は両立するのか”だ」
佐久間が言った。
経済学部らしく、今日もホワイトボードアプリを開いている。
画面には、「恋愛と友情=並列不可?」と書かれていた。
「先週の陸の告白、正直ちょっとびっくりしたよ」
西野が言った。
文学部らしく、今日もミネストローネ。
「でも、なんか納得した。
あの“余裕感”、やっぱりリアルだった」
「俺、ちょっとだけ距離感じたかも」
翔太が言った。
ポテトをつまみながら、目は伏せたまま。
陸は、静かに水を飲んでいた。
その沈黙が、少しだけ重かった。
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2. 恋愛と友情の“ズレ”
「恋愛ってさ、時間も感情も持ってかれるじゃん」
西野が言った。
「だから、友情が“後回し”になること、あると思う」
「でも、それって“裏切り”じゃないよね?」
佐久間が言った。
「裏切りじゃないけど、“ズレ”は生まれる。
同じ温度で話せなくなる瞬間がある」
翔太が言った。
「……俺、そうなってた?」
陸が言った。
「ちょっとだけ。でも、言ってくれてよかった」
西野が言った。
翔太は、スマホのメモに書いた。
“友情=同じ温度で語れること/恋愛=温度差の発生装置”
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3. 友情の再定義
「でもさ、こうやって話せてる時点で、
俺たち、ちゃんと“友情”してると思う」
佐久間が言った。
「恋愛してても、友情が続くって、
たぶん“言えるかどうか”なんだよね」
西野が言った。
「言えないことが増えると、友情って薄くなる」
翔太が言った。
「……俺、これからも言うよ。
彼女のことも、恋愛のことも。
この会で、ちゃんと話す」
陸が言った。
3人は、静かに頷いた。
その頷きが、“友情の再契約”だった。
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4. 俺たちは、まだ一緒にいられる
「次回のテーマは、“恋愛が始まる瞬間”でいこう」
佐久間が言った。
「それ、俺、まだ知らないかも」
西野が言った。
「でも、知りたいとは思ってる」
翔太が言った。
陸は、静かに笑った。
その笑顔は、“仲間に戻れた”笑顔だった。
——俺たちは、まだ一緒にいられる。
——恋愛未満のままでも、友情は続いていく。




