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A_アルカナ_神秘
A_アルカナ_神秘
神秘たる白い神は過去を想起する。気付けば新たに生まれ、生まれゆく世界は、過去を取り残してゆく、忙しない時間の流れというものは、あまりにも騒がしいものだ。
平穏であった時など、いつの事かも解りはしない。今や現在がこうであるように、過去もまたこうであるのだと、古き理のみそうでないと知っている。
ふと、過去へ過去へ、もうひとつ至るものがあった。世界は文字により生まれたことを、文字こそが根元であった事を。ならば、神秘故に実現するだろう、また、記せば良い。
創造文字により、かつて世界を記したように、また記すのだ。文字が記され文章となり、文章が折り重なり物語となる、物語があるならばそれは本となった。創造の本、もう一度静寂たる世界を望む。