350アキト参戦。
「何、これ?」
「剣だな。」
希人が、ダスティに何やら渡している。
「希人、それって聖剣?」
「さすがルアン、わかるのか。」
「何であんたが、そんな物持っているの?」
「これか、作った。」
「はぁー、作ったってどうやってよ?」
「最初は真に魔剣を作ろうと思ったんだが、あまりいい出来じゃないから聖剣に作り変えた。」
「おい、希人。これでいい出来じゃないって、こんなのホーリヤの聖剣よりもすごいぞ。」
「そうか、お前にやるから使ってくれ。」
「又、簡単に言うなぁ。」
そして、希人がマジカルコンテナから又何か出した。
「これは、ルアンにな。魂喰いを改良した、アンテッド専用の浄化ブレスレットだ。」
「えっ、私にも?」
「身重だからな、アキトの為にも身体を大事にしろ。」
「ありがとう、お兄ちゃん!」
「お前は…、真と舞香の事頼んだぞ。」
「任されなさい、まこも今日はツヤツヤだったわねぇ。イヒッ!」
「じゃあ、オレも行くわ。ミルスさんカミロさん、子ども達をよろしくお願いします。」
「又、お土産待っているっちゃ。」
「パパ、いっちゃう?」
「舞香、みんなの言うこと聞くんだぞ。ママの言うことは、あまり聞くなよ。」
「何でよ!希人、もう少しいてよ。」
「真、無理するなよ。何かあったら、すぐ呼びな。絶対、助けてやるから。いい子に、してるんだ。」
「うん、気をつけてね。愛してる。」
希人がボブコプターで、飛び立って行った。
さてと、アキトの奴生きているかなぁ?
とりあえず、皇都へ向かうか。
「ただいまぁ、アキト居るかぁ?」
「何処に、行ってたんですくぁ?お義父さんも、ルアンの所に行っちゃうし。オェッ、ゲロゲロ~!」
「おい、アキト!これ、飲め。」
「厭ですよ、ポーションの飲み過ぎでこうなったんですから!」
拙いな、このままだと本格的に身体壊すぞ。
「おい、みんな誰も止めなかったのか?」
周りの文官も、顔色悪いもんな。
「申し訳ありません、アキト様も頑張るとおっしゃるもので。」
「そうだな、今日は二三日中の案件だけやって帰れ。アキト、お前もだ。復帰は、四日後で良い。後は、オレがやっておく。わかったな!」
「しかし…。」
「しかしもへったくれも、あるか!アキト、お前もだぞ。何なら、ルアンの所に行ってやれ。アンテッドのダンジョンに、突っ込むってよ。」
「えっ、ルアンが?」
「あぁ、そうだ。何なら片付くまで、帰って来なくていいぞ。オレの性格、理解しただろう。」
「わかったよ、お兄ちゃん!行って、来まーす!」
さてと、アキトの仕事ぶりはと?
なんだ、こんな事に時間をかけているのか。
これじゃ、仕事が溜まる一方だな。
まっ、脳筋のアキトにしては上出来だな。
文官達に、重要案件の決定権は無いからな。
専制政治から共和政治に代わる段階では、アキトの様に裏表が寸分も無い為政者が必要だろう。
希人さんから、休む様に言われた。けれど、みんなが大変なこの時に休んでなど居られぬ。
すると、ルアンがいる聖地に行けと。
聖地にアンテッドが派生して、大変な事になっているらしい。
聖魔術は、まこ姉ぇとダスティ以外みんな使える。
けれど、魔術で倒せない戦闘型のアンテッドもいる。
ゴーレムなどは、魔術があまり効かない。
ある程度の打撃を加えれば、脆いのだが。
数で来られたら、中々大変な筈だ。
特にまこ姉ぇは、聖地そのものを灰と化すかもしれない。
希人さんから、ミスリルの軽鎧と双剣をもらった。
向こうに行った兄ちゃんも優しかったけど、こっちに来たお兄ちゃんも優しい。
甘えてばかりだけど、弟なんだからいいよな。
ボムコプターで最短距離を飛んで来たので、もうすぐルアンたちに追い着く筈だ。
母上と叔母上も、一緒だったな。
さて、剣聖の腕がなるぜ!
「騎士団、停止!女神様達を囲んで、お守りしろ!」
「今度は、何?こんな所から、アンテッド?あっ、あれアキトのボムコプターだ。何で、こんな所に?」
「私だ!臨時総督の、アキトである。」
「女神様…。」
「間違いないわ、アキトよ。道を空けて、ちょうだい。」
「ルアン、無事だったかい?助太刀に、来たよ。」
「もう、戦力は十分ですわ。帝都のお仕事は、どうなさったの?」
「希人さんが、代わりにやってくれるって。ルアンの所に行って、英気を養って来いってさ。」
「ア~ン、アキト逢いたかった!ン~、ブチュッ!」
「見せつけてくれるな、アキト。お前、闘えんのか?」
「まこ姉ぇ、これでも剣聖の称号持ちです。まこ姉ぇには叶いませんが、後れは取りません!」
「まこ、アキトはねダスティにも勝ったのよ。」
「親の身びいきでは、無さそうだな。ミーママが言うなら、認めよう。」
「まこ、アキトに厳しいよね。」
「カーミママ、アキトは希人が甘やかすから。」
「お前が一番、甘やかされているだろうが。」
「痛っ、ダスティそれ聖剣だよ。そんなもんで、小突かないでよ。ボク、闇魔術師なんだから。」
「お前が、最初に浄化されそうだな。」
「プンプン、そんなことしたらダスティおじちゃんメッだよ。」
「マイカ、洒落だよ。俺が、まこに勝てる訳無いだろう。」
「でも、ルアンにやられそう。ルアン、そのブレスレットを私に向けないでね。」
「大丈夫でしょ、あんた化け物なんだから。」
「酷っ、そんな事言うんならアキトと稽古ね!」
「やめてくれよ、慣れない政治をしてヘトヘトなんだ。少し、ルアンの慈愛をもらってからにしてよ。」
「きーっ、お熱いわね。まぁ、聖地の攻略は明日からだから少しイチャついたらいいのよ。」




