346憧れのルアン。
「はぁ、やっと終わった。」
盛り付けは、何とかルアンに手伝ってもらった。
「カーミママ、ご飯出来た?」
「先に、離乳食からね。マイカも、呼んでおいで。」
「ミーママ、ご飯出来たって。先に、離乳食食べるって。」
「じゃあ、マイカを連れてって。ダスティ君とメイドさん連れて来るから。」
「カーミママ、舞香連れて来たよ。」
「まこも、離乳食がいい?」
「ううん、ボクは普通ので大丈夫?あっ、車停まったね。」
「フゥ、疲れた。聖騎士団の皆さんに合わせるの大変っすよ。」
「まぁ、そう言うな。アニスの地の安定にも、繋がるんだ。」
「ルアン様、お身体大丈夫ですか?あまり、外に出ない方がいいですよ。」
「まぁ、私がこの地の女神なんだからしょうがないよ。せめてマコがいれば、役割を分担出来たのに。」
「ミーママじゃ、ダメなの?」
「お義母様は、この地を滅ぼした国の皇后様だったからなぁ。知恵のある者は、どれだけ心を砕いたかわかっているだろうが。下々の者達は、感情的に複雑だと思うわ。」
「そうなんだ、施政者って言うのも大変なんだね。」
「まこは、なかなか地頭がいいんだな。こちらのマコも、帝国大学を首席で卒業しているしね。」
「ボクね、小学校しか出てないんだ。」
「へっ、何で?」
「中学に行っている間に、女の子に性転換しちゃって。男子校だったから、辞めちゃったの。」
「それは、大変な思いしたわね。」
「旦那がね、すぐプロポーズしてくれたから全然嬉しかった。」
「そうか、まこ。妾を母と思うて、甘えてくれ。」
「うん、ミーママ。」
「舞香には、私がいますからね。」
「カーミママ、オイチ!」
「味付けは、お姉ちゃんがしたんだけどね。」
「カーミママ、舞香はダイチュキ!」
「あ~ん、舞香!」
「メイドさんまで、泣いてるやん。」
【お嬢様とお姫様が、大切にしてもらえて!】
「何だかんだ言うても、まこもマイカも高貴なのよね。」
「ただの、神社の神主の家系だけどね。」
「アカテに、その神社って言うの作るんでしょ。それって、何なの?」
「こっちで言う教会の、小さいやつ。ミサもしないし、ただ御神体に拝礼するだけ。」
「御神体って言うのは、私やマコみたいなの?」
「ううん、何でもいいの。山や大きな木とか、それこそ動物や虫でもいいの。」
「へぇ、変わってるわね。」
「もちろん、こっちみたいに聖母や聖者を崇める所もあるわ。協会でミサして、司祭が懺悔を聞いたりとかね。ボクの国では、亡くなったご先祖様を敬う為の教会もあったりしたわ。ボクの旦那も、二つの宗教の教祖をしてたわ。」
「あの希人君が、教祖?」
「ボクの世界では、あまりにも信者を食いものにする宗教が多過ぎてそれを潰す為に旦那が教祖になったの。」
「ホリヤ辺境伯が、教皇になったのと同じ理由ね。」
「教皇様も、大変だったと思うわ。」
「何、言ってんの。あのモラドが、そんくらいの事何とも思ってないわよ。あいつは、マコの為なら何だってするんだから。」
「ミーママは、モラド教皇と仲がいいの?」
「タカトが魔王になった時、二人で封じ込めたのよ。」
「凄っ、魔王って厄災超えなんでしょ?」
「妾は、あれに懲りて攻撃魔術を封じたのじゃ。それで、カミロに魔導軍を譲ったのよ。」
「いい迷惑よ、お姉ちゃん。」
「何気に、ミーママ最凶なんじゃない?」
「そうよ、触らぬお姉ちゃんに祟り無しよ。」
「カミロ、夕飯は下ごしらえから頑張ってね。」
「何でよ、ルアン替わってくれ。」
「大丈夫ですよ、夜は舞踏会らしいですから。」
「それは、私達も出るのか?」
「もちろん、アニスの為政者がたくさん集まりますから。マイカちゃん、綺麗なドレス着ましょうね。」
向こうで食事しているメイドさん達が、ふんすっしている。
「ダスティ、あんた何でメイドさんと食べてるの?要らんことしたら、ゴキブリダンジョンに埋めるで!」
「何でだよ、お前らがそっちに入れてくれないからこっちで食べてんだろうが。まこ、ちょっと運転代わってやろうと思ったけど無しな。メイドさんに、してもらうから。」
「ダスティちゃん、かっこいい!メイドさん、どの子が好み?」
「まこ、メイドさん達を売ったら駄目だよ。みんな、お前の事大事にしているのに。」
「はっ、ごめんなさい。とりあえず、ダスティはゴキブリダンジョンに埋めておきます。」
「はぁ、マイカこんな人になるなよ。」
「わかってるよ、舞香はルアンお姉ちゃんみたいな清廉潔白な大人になるの!」
「ガーン、舞香…。」
「もう、マイカはしっ!」
「痛いよ、ルアンお姉ちゃん。」
「あぁ、マイカ~!」




