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338ミルス教授の総回診。

 昨日扱き使われたのに、朝からアンパンマンバスの手入れに余念が無いダスティ。


 安定期とはいえ、ルアンのお腹が目立ってきたので空の旅ではなくバスでゆっくり行く事になった。


 途中の街に着く度に、聖騎士団が護衛につくらしい。


 聖騎士団も、昔と違って融和を重んじて対外的にも柔らかな態度で民に接している。


 何より、我が神ルアンが護衛対象なのだ。


 誰が同行するかで、血みどろの選抜がされていた。


 緊張の面持ちの聖騎士団の前に、ルアンが現れる。


 現人神の、降臨である。


 五体投地こそしないが、皆平身低頭で跪ずく。


 「皆様、護衛ありがとうございます。我々も、安心して旅ができます。行く行く、民の皆様の邪魔にならない様にお願いします。」


 【はっ、ありがたき幸せ!この身に代えましても、女神様を御守り致します。】


 

 バスに戻ると、又ダスティに真が絡んでいた。

  

 「ダメだって、お前は大人しく座ってろ。」


 「何でよ、護衛もいるし安全じゃん。」


 「だから、ダメなものはダメ!余計な揉め事は、もう勘弁だよ。」


 「ちぇっ、じゃあボムコプター出して。ボク、空からついて行くから。」

 

 「舞香、何とかしてくれ!」


 「ママ、お痛したらメッ!」


 「痛っ、ファーン、エ~ン!」


 「もう、あっちこっち面倒くさいなぁ。」


 「ダスティ、そろそろ出発しましょう?」


 「ルアン、お腹の子は大丈夫?」


 「うん、お義母さんにも診てもらってるし。いざとなったら、アレだけどまこもいるし。」


 「アレ~、アレアレ~♬」


 「舞香、馬鹿にしないの。まこ、又泣いちゃうわよ。」


 「カーミママ、みんなして虐める。」


 「はいはい、おやつ食べてねんねしましょうね。」


 「早っ、まこも大したメンタルね。」


 「ルアン、聖地に着くのはいつ?」


 「明日の夕方か、明後日の昼前くらいかなぁ?今日は、途中の川港がある街に泊まる予定。」


 「そっか、どこかでお昼にしないとね。聖騎士団の交代もあるし、どこかに寄るのかしら?後、ダスティ君も休憩しないとね。」


 「カミロ姉さん、お義母さんと朝から何か作ってなかった?」


 「うん、お姉ちゃんがから揚げの仕込みとピザ生地を作ってたから手伝ってたの。」


 「わぁ、楽しみ。舞香も、好きでしょ?」


 「うん、ミーママの作るの何でも美味しい。」


 「お姉ちゃん聞いたら、泣き叫ぶわね。」


 「もう、寝てるんですか?」


 「早起き、したからね。しばらく、起きないわよ。」


 「カミロ姉さん、私にも錬金術教えて欲しいな。舞香も、一緒に習う。」


 「うん、舞香ねパパのお仕事てちゅだうの!」


 「偉いわね、舞香~。メイドさん達も、やってみる。」


 【はい、是非!】


 「バスの中だから、魔術はあまり使えないわね。じゃあ、折り紙からしましょうか。」


 「カミロ姉さん、折り紙って何?」


 「舞香とメイドさんは、あっちの世界にいたからわかるわね。紙をね折りたたんで、色んな形の物を作るの。錬金術では、自分が作りたい物を一から考えて産み出さないとだからね。」


 「まず、最初はクレーンを折ってみましょう。」


 「カーミママ、クレーンって物掴む機械の事?」


 「あぁ、メイドさんはわかる?」


 「はい、鶴のことでございましょうか?」


 「なーんだ、折り鶴の事か?舞香、折った事あるよ。」


 「じゃあ、ルアンとメイドさん達は私と舞香の折る所見ててね。」


 「出来た、カーミママ!」


 「あらぁ、上手ね舞香。今度は、ルアンとメイドさん達ね。ゆっくりでいいから、私が折る順番について来て。舞香は、わからない人に教えてあげてね。」


 「はいなの、カーミママ。」


 四苦八苦しながら、皆で折っていく。


 メイドさん達は、器用に鶴を完成させる。


 ルアンは、鶴じゃなく象さんになってしまった。


 「うーん、エレファントだよね。難しい、これ。」


 「舞香、どこが間違っていると思う?」


 「わかりゃない、ルアンお姉ちゃんは器用すぎなんじゃにゃい?」


 「じゃあ、もう一度ね。今度は、フロッグにしましょ。あっ、カエルね舞香。今度は、ルアンと一緒にやってみて。」


 「出来たー!ルアンお姉ちゃん、ここを折り込むと足になるよ。」


 「ほう、私も出来た!」


 「みんな、上手ね。一旦、お茶にしましょ。あら、お姉ちゃん絶妙なタイミングで起きて来るわね。」 


 「うーん、もう出発したの?」


 「だいぶ走っているわよ、お茶飲む?」


 「ちょうだい、ルアンやバイタル測ろうか?」


 「お姉ちゃんも、オイク先生みたいな治療出来るの?」


 「無理ムリ、魔力が多過ぎて聖魔術の方が楽だもの。大丈夫よ、順調ねルアン。」


 「ありがとうございます、お義母様。」


 「そろそろ、お乳が張って来るから舞香の授乳してあげて。」


 「舞香、おっぱい飲む?」


 「うん、ルアンお姉ちゃん大っきいね。」


 「カミロ、落ち込まないの。」


 「カーミママのおっぱいも、美味しいよ。」


 「まこは、どうしたの?」


 「ふてくされて、ひきこもりしているわ。」


 「美味しそうな、クッキーね。メイドさん達も、なかなか器用ね。ダスティ君にも、用意してあげて。まこは、取り置きしておきましょうか。」


 「いつもお菓子食べているんだから、いらないわよ。」


 「バンッ、ちょっとカーミママ酷いよ。何なん、朝からボクに辛く当たって。」


 「まこ、おいで。ほら、美味しいでしょう。」


 「うん、美味しいねミーママ。」


 「さすがに、年の功。駄々っ子の扱い、上手いわ。」


 「カミロ、今日のお昼は一人で仕上げてね。ほら、まこの好きなミルクよ。」


 「お姉ちゃん!」


 「頑張ってね、メイドさん達手伝っちゃダメよ。」


 「舞香、てちゅだってあげりゅ!」


 「ありがとう、舞香。舞香だけいれば、幸せよ。」


 

 


 


 


 

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