335マトゥアム・ビリー。
フェリーが、カサブランカに着いた。
謁見は明後日と言うことなので、移動は明日にした。
今日は、カサブランカの市街地を観光いや視察する。
吾郎さん達政治家チームと、俺達一般人チームに別れる。
向こうには、黒服がそばで付き添い周りを魔人が固める。
片や、こちらはお付きのメイドさん二人である。
もう二人のメイドさんは、悪いけどマラケシュに行く時に交替してもらう。
「野口君、ちょっと早いけどお昼にしない。ここの名物は、何かしら?」
「そうですねぇ、牡蠣なんかが有名ですよ。海沿いなので、海産物は何でも新鮮で旨いらしいです。市場の近くなら、食べれる所あると思いますよ。」
「子供達いるけど、大丈夫かしら?」
「まぁ、食えそうな物見つくろいますよ。」
「おっさん、言葉喋れるん?」
「ヘルベル語は無理だが、アラビア語なら大丈夫だ。お前の旦那なら、何でも喋れるだろ?」
「パパ、大丈夫なん?」
「あぁ、全然平気だぞ。ただ、風習とかわからんから野口に任せるよ。」
「だって、ミーママ。」
「お姉ちゃん、こいつら便利だな。」
「夏世、あなた先からずっとよそ見しているわね。」
「いやー、見てよ。あっちも金、こっちも金だよ。ゴールドラッシュだわ。」
「私は、宝石の方がいいわ。」
「じゃあ、食べたら貴金属や宝石のアーケードに寄りましょう。」
「おもちゃ屋さんは、無いの?マイカもモエも、行きたいよね。」
「うん、モエ行きたい!」
「あたしは、本屋さんがいい?フェニキア文明の事とか、知りたいわ。」
「またまたー、マイカったら気取っちゃって。パパ、どうしたの?」
「いや、マイカお前フェニキア文明とかどこで覚えた?」
「明石にいる時に、こっちの希人おじさんの書斎の本て。」
「そうか、帰ったらノートブックの容量増やしてやるからそれで勉強しな。後、郁恵先生に色々教えてもらうといいぞ。」
「うん、モエも一緒にお勉強しようね。」
「アイ!」
「お前、急にどうした?マイカは、歩ける様になったばかりだぞ。」
「そうだな、マイカゆっくりでいいからな。」
「パパ、ぼくも!」
「マコトは、それ以上頭良くなってもしょうがないだろう。」
「そだね、でもマイカが遊んでくれなくなる。」
「はぁ、美世さん、夏世さん、よろしくお願いします。」
「マコ、私とお姉ちゃんが遊んであげるわよ。」
「やった、おっさんあれ市場ちゃうん?」
「おっ、そうだな。その辺の人に、お勧めの店聞いてくるわ。」
程なく、野口が戻って来た。
その間、マコ達はおもちゃ屋ではしゃぎ回っている。
「いい、お店ありました?」
「マトゥアム・ビリーって店が、高級だけど旨いそうだ。」
「それ、直訳すると?」
「ビリーのレストラン、だな。」
「何、うちの旦那こんな所にまでお店出しているの?」
「地中海料理をメインに、寿司や天ぷらの和食もやっているらしいです。」
「間違いないわね、ビリー君のお店ね。どうする?」
「旦那のお店なら、変な物出さないでしょ?子供もいるし、そこにしましょ。」
「あれ、西町先生。先生達も、こちらに?」
「ビリー君にいいお店知らないか問い合わせたら、ここを紹介されたんだよ。君たちもかい?」
「いやー、街の口コミで来たんですけど。やっぱり、ビリーさんのお店だったんだ。」
「せっかくだ、みんな一緒に食べよう。」
魔人さんと黒服さん以外、メイドさんも含めて賑やかな食事になった。
が、これではフェリーにいても然程変わらない。
まぁ、雰囲気は大切なのだが。
ここの支払いは、夏世さんが持ってくれた。
旦那の店だし、痛くはないのだろう。
その後、吾郎さん達と別れて子供達の玩具を買い求める。
貴金属や小物に民族衣装は、明日マラケシュに行くのでそちらのスークで買い求める事にした。
マコトとモエが、メイドさんに抱っこされて寝入ってしまった。
マイカも、俺に抱っこされながら眠そうだ。
一旦、フェリーに帰る事にした。
今日は、何故かマイカが俺から離れない。
姪っ子とは言え、可愛いのには変わりない。
マコトもモエも、そんなマイカに文句も無い様だ。
自分たちは両親といるが、マイカは一人でこの異世界にいる。
そんなマイカに、気遣いしてくれている。
俺も慕われて、うれしい限りだ。
美世さんと夏世さんは先ほどのレストランでマラケシュの商品カタログをもらったらしく、品定めをしながら残っていたメイドさんとお土産でお茶をしている。
会談は新市街で行われるが、スークは旧市街のメディナにある。
俺と野口は会談に付き合わなければいけないから、魔人さんを買い物の護衛につけよう。
しかし、国王さん顔広いね。
西アフリカや中央アフリカ首脳が、一斉に集まるそうだ。
中国がやんや煩かったが、天主教に外務官僚の不正をリークさせた。
しばらく、外交は混乱するだろう。
おい、野口それでマラケシュに行くのか?
小さい子供がいるから、乗せてやりたいらしい。
ジャムおじさんも、ビックリ!
野口おじさんの、アンパンマン号だよ。
何処に、パン届けるつもりだよ。




