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334焼き栗。

 「美世さん、夏世さん、この辺りは危険なのでデッキに出ないでくださいね。もちろん、子供達もですよ。待てェ~、マコ!お前も、ガキだろうが。保護者は、どうした?」


 「パパ~、おっちゃんがいじめる。」


 「野口、又迷惑かけて悪いな。」


 「ぼく、まだ何もしてないよ。」


 「マレト、ちゃんと捕獲してくれ。大西洋に出るまでは、ちょっと危ないからな。」


 「最初は、どこに寄るんだ。」


 「モロッコかな、物資の供給と観光を兼ねてな。西町先生は、カイロに行きたいみたいだけど目立ちたくないからな。」


 「そうか、ケープタウンから日本に直交か?」


 「あぁ、俺も帰らんと嫁に殺される。それに、ちびっ子達をいつまでも乗せておきたくない。お前ら、転移で帰れよ。」


 「そう言うな、子供達にこの広い世界を見せてやりたいんだよ。それに、実はこのフェリーが一番安全なんだろ?」


 「お前、又なんか仕込んだろ?魔石が無くなっているから、マコが遊んでいると思ったら。」


 「ちょっとな、大気圏に戻って来る時の為に魔石で膜を張って置いた。」


 「何で、宇宙へ行ける前提で喋ってんだ。」


 「行けるだろう?」


 「おっさん、ウサギさんに会えるん?」


 「月くらいなら、余裕で行けるな。」


 「マジかー!マイカ、この船でウサギさん見に行けるよ。」


 「マコト、月にウサギさんはいないわよ。あんた、大学で何を習ったの?」


 「ママ、おバカなの。許して、マイカママ。」


 「モエは、ああなってはダメよ。」


 「アイ!」


 「パパ~、二人がいじめるぅ。」


 「はい、よしよし。」


 「美世さん、お茶しましょうか?」


 「夏世、あれ食べよう。」


 何やら、栗が出てきた。


 天津甘栗かなぁ?


 「ギリシャの、焼き栗よ。いっぱい、有るわよ。マイカ、モエ、いらっしゃい。剥いてあげるから、たんとお食べ。」


 「わーい、やった。」


 「モエ、先にお手々きれいにしなさい。」


 「はい、マイカママ。」


 「パパ、ぼくも食べたい!」


 「マコトも、お手々きれいにしようか。」


 「アイ!」


 「はぁ、俺ちょっと吾郎さんの所行ってくるわ。」


 「野口君、吾郎さん達にも焼き栗持って行って。」



 「吾郎さん、差し入れッス。」


 「おぉ、ギリシャの焼き栗じゃないですか。」


 「ゼレンスキーさん、知ってるんすか?」


 「ウクライナでも、売っているからね。ほのかに甘くて、旨いよ。」


 「何か、日本語流暢っすね。本物ッスか?」


 「元々、吉本新喜劇で育ったからな。関西弁さえ気を付ければ、大丈夫やで。」


 「さいで、先生もう少しでカサブランカに着きますけどどないします?」


 「国王には、お会いする手続きは済んでいる。おそらく、マラケシュのモスクで会談する。」


 「国王陛下は、大の親日家だそうだ。日本米とナルトと言う漫画が、好きだそうだ。」


 「吾郎さん、ナルトのフィギュアでも用意しましょうか?」


 「本当かい、助かるよ。米は、ビリー君に言って積んであるから。」


 「何すか、ゼレンスキーさん。」


 「私も、欲しいな。」


 「フィギュアですか、ナルトの?」


 「出来たら、呪術廻戦のがあれば。」


 「詳しいな、あんた本当は日本人なんじゃねえか?ちょっと、時間もらったら何とかするよ。」


 「いやー、ありがとう。野口殿に、名誉キーウ市民を贈るよ。」


 「いらんわ!とりあえず、早く遊説を終わらしてくれ。」


 「子供達は、元気かな?」


 「あぁ、キャッキャッうるさいけど。マコとモエの面倒は、美世さんと夏世さんがちゃんとみてる。マイカも、マコには手こずってるがモエをちゃんと躾てるよ。」


 「マイカちゃんに、ちゃんとした教育を施したいな。」


 「辞めといた方が、いいですよ。あの子は、こちらが考える以上に有能だ。あの子から習うなら、まだしも。」


 「マコちゃんが、化け物と思っていたが。あの子達は、皆そうなのか。」


 「扱いは、美世さんに任せましょう。あの人も、化け物の母親だ。」


 「そうだね、ゼレンスキーさん食べ過ぎじゃないかい?」


 「ウップ、野口殿ありがとうさん。」


 後は、メイドさんに任せて。


 「そんじゃ、俺は機関室の様子見て来るんで。」


 「吾郎、日本の様子はどうだ?影武者は、上手くやっているかい?」


 「概ねは、原発の海洋処理水で中国が反発していますね。おかげで、他の諸国が、大人しくしてくれています。後、原油の輸入が侭ならないのでガソリン価格が高騰しています。補助金制度で当座は凌げますが、早急にイランやシベリアからの受け入れを確立しないと。」


 「そうか、将来的には車も次世代エネルギーに転換しないとだな。」


 「その辺りは、ビリー商会を通して野口さんに頼みましょう。それから、ゼレはん。」


 「はい、なんでしゃろ?」


 「あんた、孤児院の子ども達ジョージアに逃してたんだって。」


 「あぁ、比較的安全だろうと思ってな。」


 「ジョージアから、莫大な経費を要求されたそうですよ。それから、妾や愛人作り過ぎ。影武者から、夜の魔力が持たないって愚痴られましたよ。どうせ、孤児院の事もいっぱいいる息子や娘の隠れみのなんでしょ。悪い事では無いから、大目に見てあげますけど。」


 「はい、すいません。でも、未亡人や戦災で焼け出された婦人だけ…。」


 「なんですか、ちょっとはうちの先生を見習ってくださいよ。婿さんだから、自由も何も無い!」


 「おい、吾郎!私は、婿では無いぞ。妻の父が、大物議員だっただけだ。それに、私は妻を愛している。」


 「お互い、大変ですな。」


 「ゴシュウショウサマデース。」


 【お前が、言うな!】


 

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