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333マイト、帰還。

 「何だよ、これ?」


 「ほわっ、ここどこだ?あっ、父上。」


 「お前、マイトか?闇の世に、行ったはずだよな。」


 「あっ、舞香ちゃんのお父さん。どうして、ここに?」


 「ここは、ナジロの北の果てだ。恐らく、お前を呼び出したのは俺だ。」


 「どういう事ですか、私は闇の世の最深部にいたんです。」


 「そうか、俺だけのせいでも無いらしい。どうする、両親の所に行きたいか?」


 「いいえ、罪を償った訳でも無いですし。出来れば、晴明殿にお会いしたいです。」


 「何で、そこで晴明が出てくるんだ。」

 

 「現在の闇の王は、晴明殿ですので。私の処遇は、あの方にお任せします。」


 「晴明は、こちらにいないからなぁ。一度、ラトリアに行くか。その時に、聞きたい事もある。お前も、色々心配だろう?」


 「そうなんですが、今はその立場にありませんので。」


 「お前、闇の世に行っても変わらんなぁ。あっ、でも男になったか?マコレが、傷つくぞ。」


 「いやー、これもあの子の為ですよ。やはり、余裕が無いと駄目でしよ?」


 「苦しい、言い訳だなぁ。まっ、オレも同じ様なことしてきたからなぁ。」


 「そうなんですか、お師匠様ご鞭撻ご指導よろしくお願い致します。」


 「誰が、師匠だ!全く、舞香を毒牙にかけたら…。」


 「しませんよ、私はマコレ一筋ですから。」


 「ほら、ラトリアだ。懐かしいだろう、とりあえずゆっくりしろ。」


 「田爺ぃ、土産だ。」


 「これは、マイトちゃん。怖かったやろ、こんな極悪人に捕まって。今、おやつとジュース持ってくるさかい。」


 「おい!」


 「ありがとうございます、お構いなく。」


 「ここって、ラトリアですか?雰囲気が、違いますね。」


 「あぁ、こっちは目立たない様にあまりいじってないからな。」


 「ほぅ、米人。大丈夫か、希人に虐められてないか?」


 「お久しぶりです、理事長先生。その節は、ご迷惑おかけしました。」


 「何を言っておる、舞香も会いたがっておったぞ。」


 「へっ、舞香ちゃんが?」


 「舞香は、何も知らない。俺達も、別に教える必要も無かったからな。今ごろミルスさん達と、旅に出ている頃だ。」


 「舞香ちゃんは、こちらにいらっしゃるのですか?元気そうで、何よりです。」


 「マコレとモエは、逆に向こうにいる。二人共、元気にしているぞ。」


 「ありがとうございます、安心しました。」


 「お前、闇の世で何やってんだ。何故、最深部に?」


 嘘などついても、しょうがない。


 「闇の世を統べた後、残敵を掃討していました。あそこが最深部かはわからなかったのですが、莫大な魔力を感知したので。」


 「それ、多分オレだな。お前、闇の世を統一したのか?すげぇな。」


 「晴明様が、ごそっと魔人を連れて行ったので闇の世はもぬけの殻状態でしたから。後、母上を見知った者を配下に出来たので。」


 「あいつ、何も無い所で儲けて。幼児のクセに、悪どいな。お前の母親は、何処までも規格外だな。お前も、多元接続出来るのか?」


 「はい、そのおかげで心を閉ざされても大丈夫でした。後、父上から耐性も教えてもらいました。」


 「一度、死んでるのか。まさか、晴明の眷属にされてないだろうな?」


 「いいえ、晴明様には好きにさせてもらっています。今のところは、あの方も奥様の事で忙しい様でして。」


 「奥様?夏世姉さんの、事か?」


 「いいえ、晴明様の奥方様です。闇の世のプリンセス、小野小町様と。」


 「叔父さーん、久しぶり!小町ちゃん、あの人が極悪非道の権化の希人叔父さんだよ。あぁ、米人かわいそうに。捕獲されたん?」


 「おい、晴明!お前、しばらく見ない間に色々調子にのってるみたいだな。」


 「何の事かな、魔人の支払い滞っているけど大丈夫?」


 「クソっ、ビリーさんそっくりだな。とりあえず、座れ。」


 「理事長先生、お久しぶりです。何か足りない物あったら、叔父さんに言ってくださいね。こちら、僕の伴侶で小町ちゃんです。」


 「小野小町です、ふつつか者ですがよろしゅうお頼み申します。」


 「お前、ホンマに嫁貰ったんだな。」


 「ドン伯父さん、郁恵伯母さん怒っとたで。」


 「うん、あぁ小町ちゃん郁恵の夫のドンだよろしくな。」


 「小町ちゃんは、六歌仙の小町ちゃんかな?後で、サインもらえるかい?」


 「理事長先生、短歌好きっすもんね。いい、小町ちゃん?」


 「そんな、あたし如きのでいいなら。改めて、晴明殿共々皆様よろしゅうお頼み申します。」


 「晴明、お前なかなかいい思いしてんな。商売スキルって、そんなに強力なのか?」


 「これは、父ちゃんの血筋だから。それより、鷹人じいちゃんの闇の王のスキルがっぱ無いんだって。」


 「やっぱり、そっちか?それで、陰陽師も覚醒したのか?」


 「何の事かわからないけど、色々楽になったかな。」


 「まぁ、それなら良いか。これは、祝いだ。」


 「何ですか、この禍々しい魔石は?」


 「ヒュドラの、魔石だ。お前さんなら、有効に使えるだろう?」


 「へぇ、小町や。これで、錫杖作ろうか。お前のも、だいぶ年代物だしな。」


 「よいのですか、晴様とお揃いがよろしゅうおます。」


 「母ちゃんに、頼んでみるよ。余った分をあげれば、喜ぶだろう。」


 「お前、小町ちゃん娶って丸くなったな。もう、こっちの世界は興味無しか?」


 「叔父さんが、何とかしてくれるでしょ?僕は、まだまだ幼児ですから。」


 「まだ、俺達を生かしてくれると言う事か。そっちにいる皇帝には、気をつけろ。お前の事、勘づき始めているからな。」


 「やっぱり、知っていたんだ叔父さん。仕上げはマイトにしてもらうから、連れて行ってくんない?」


 「面倒くさいな、何だか俺が悪者になりそうだな。」


 「何だか、物騒だな晴明。」


 「理事長先生、マイトをそっちにやるから預かってくんない?」


 「真里ちゃんが、大喜びしそうだな。舞香に会えなくて、八つ当たりされたからな。」


 「晴明様、私はもう用済みですか?」


 「いや、希人叔父さんに色々教えてもらって。この人、他人の幸せしか考えられないから。僕がこうなったのは、叔父さんのせいだから。ありがとう、希人叔父さん。」


 「俺は、お前が最大の敵だと思っていた。今でも、そう思っている。何をしようとしているかわからんが、俺が邪魔になったらいつでもかかってこい。」


 「はなむけの言葉として、受け止めておきます。しばらく、異世界には手を出しません。こちらの世界が、なかなか面倒なので。小町ちゃん、帰るよ。希人叔父さん、ロリコンだから気をつけてね。」


 「お前は!小町ちゃん、こいつもマダムキラーだからちゃんと見張ってな。」


 「お前ら、どっちもどっちだな。晴明、郁恵と子供にこいつを渡してくれ。こちらの素材で作った、ベビー服と地酒だ。」


 「ドン伯父さんも、無理しないでね。後、セバスさんにフレアスお姉ちゃんから手紙ね。マイト、もう自由だからな。って言うか、仕組んだのは僕だから。」


 「さらっと、自白為やがって。マイト、お前は覚醒させる為にこいつの手のひらの上で踊らされてたんだ。」


 「いいえ、私の責です。晴明様、これからも見守ってください。」


 「おぅ…、調子狂うな。そのうち、マコレちゃん連れて来るから頑張って!」


 「はい、お願い致します。」


 小町が晴明を抱っこすると、そのまま消えた。


 「父さん、ドンさん、しばらくマイトに色々教えてやって。」


 「若輩者ですが、よろしくお願い致します。」


 【よろしくな。】


 「じゃあ、俺も行くわ。」


 希人は、普通にボムコプターで去って行った。


 早く、真にあいたい。


 もう、俺のジュニア限界だわ。




 


 


 

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