表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/85

322錬金術師。

 野口に政府の一行を任せて、ウラルにやってきた。


 イワノフさんに案内されるが、酷い有り様だった。


 こちら側は、シベリアの勢力が持ち堪えた。


 占領軍に荒らされた旧ロシア帝国は、見るに耐えない惨状だった。


 一度マコトの飛行魔術で、サンクトペテルブルクに飛んだ。


 ただの穴が空いた、クレーターと化していた。


 モスクワは瓦礫に埋もれて、あちこちに絶望を抱えた人達がウヨウヨしている。


 郊外のまだ食糧がありそうな所は、私設の軍隊我等が言う傭兵が盗賊として占拠している。


 とりあえず、闇の王様が作った壁を排除したいらしい。


 俺は壁を排除するより、有効利用する方を選んだ。


 せっかく、魔力持ちが沢山いるのだ。


 俺は何も出来ないが、みんなで頑張ってもらいたい。


 まずは多元演算で必要な資材を計算して、秋人にラトリアに取りに行ってもらう。


 そして、マコトを始めとした魔女達に色々動いてもらう。


 イワノフさんから、ロシア帝国の旧領についても頼まれた。


 そちらは、魔人達を中心に人道支援をしながら様子を見ているらしい。


 俺も、しばらく落ち着くまではそのままがいいと思う。


 まだ、傭兵達がコソコソやっているのだ。


 無闇に、火中の栗を拾う必要は無い。


 イワノフさんは、俺をこの国の統治に関わらせたい様だ。


 助力はするが、関わる事は出来ない。


 俺は、スカルの皇帝として国を滅ぼしたのだ。


 しかも、異世界の人間だ。


 マコトも、巻き込みたくない。


 マイトはとんでもない事をしたが、許すならなんとかしてやりたい。


 そして大好きなモエに、嫌われたくない。


 ダメな親だよなぁ。


 こちらの世界に来てから、少し変わった事がある。


 まず、多元演算の処理速度が跳ね上がった。


 そして、色んな物が創造出来る様になった。


 所謂、錬金術だ。


 何も無い所からは無理だが、素材があればある程度の物は作れる。


 幸いマジコテには、色んな物が入っている。


 こちらで見かけた玩具を作ったら、マコトが大喜びで遊んでいた。


 後は、内緒でスマートフォンを作ったりもした。


 向こうに無い物を沢山見たせいで、能力の限界が無くなったのか?


 だから、こちらの世界にあまり関わらない様に気をつけている。


 マイトの事もあるので、頼まれればやれる事はやる。


 「マコト、秋人が帰ってきたらフェリーに戻るぞ。」


 「アイ!」



 「マコレ、向こうはどう?やっぱり、ママと帰ろう。」


 「ママ、あたしは帰らない。モエを育てなきゃいけないし。向こうで、色んな事を学ばなきゃ。」


 「マコが、いるでしょ?あっ、あれはダメか。」


 「それに…。」


 「それに、何?」


 「マイトが、一人で冥界に堕とされたの。自業自得なんだけど、待ってあげないとね!」


 「マコレ、あなた幾つよ。一人で抱えこんじゃ、ダメよ。ママも、おばあちゃん達もいるんだからね。」


 「うん、ママ…。久しぶりに、ママのおっぱい飲みたい。」


 「フフ、おいで。」


 「ゴクッ、ゴクッ、チュー、チュッパ!オイチ、ゲッフ!」


 はぁ、この子が戻って来る頃には。


 それには、旦那やコルザのクソおやじが頑張らないと。


 お姉ちゃんは、モエを手放せるかなぁ。


 自分も行くとか、言い出しそうだな。


 もう、時間も無い。


 お姉ちゃんの所に、行こう。


 一晩だけでも、マコレを抱けた。


 旦那に会わせたかったが、時間も余裕も無い。


 手紙は、預かった。


 何が書いてあるかわからないが、そのまま娘に渡した。


 娘?


 まぁ、いいか。


 「マコレ、ゆっくり出来た?おばあちゃんに、抱っこさせるっちゃ。」


 「ミーママ、モエはいい子にしてましたか?」


 「マイカママ、モエいい子にしてたもん!」


 「あらら、マコレはいつの間にかお母さんなのね。」


 「お姉ちゃん、マコも面倒かけているわよ。」


 「マコレ、ごめんね。あの子も妾も、子育てが苦手なんだっちゃ。」


 「大丈夫、あたしはママの子供だから。」


 「はぁ、それってビリドに似たのよ。お父さんの手紙、持った?」


 「うん、それにしても分厚い。お父さんらしいってば、らしいけど。」


 「モエ、いっぱい甘えなさいね。あたしは、あなたを大切に育てるから。」


 「アイ、マイカママ!」


 「じゃあ、ミーママもママも体に気をつけてね。皆に、よろしく。」


 「マコレも、モエも何かあったらすぐ帰っていらっしゃい。」


 「マコレ、これ携帯電話ね。新月になったら使えるから。」


 【行ってきまーす!】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ