314帝国の権威。
「秋人、向こう大丈夫だった?」
「あぁ、瑠亜も大変だったろう?」
「フラお姉ちゃんとミーナお母さんがいるから、平気よ。それに、この国は私の第二の祖国でもあるし。」
「そっか、イワノフさんは従兄弟だもんな。でっ、みんなはどこ?」
「まこパパが残した壁の調査に、行ってるわ。」
あぁ、あれか。
「確かに、戦乱が無いと手に余るよな。」
「そうなのよ、黒海に出られればトルコとの交易も楽なのに。」
「晴明の眷族に、頼んだら。」
「一応、闇の王が造った物だから眷族は手出し出来ないみたい。たぶん、希人がいたら何とかなったかもって。」
「兄さん位しか、何とか出来ないよな。まこ姉ぇだと、広範囲で色んな迷惑になりそうだし。」
「でしょ、とりあえず話聞きたいから宿舎に行きましょ。」
「野口殿、出迎え感謝する。」
「おい、皇帝君。その殿とか、敬語は辞めてくれないか?同じ顔の奴に言われると、ケツがムズムズする。」
「なら、俺も皇帝君は辞めてくれ。」
「そうだな、クソマレト。あのおっさんらをこの船で、連れ回すのか?」
「吾朗さんが、そう言ってたよ。お前と俺がいれば、心配ないそうだ。」
「俺はな、日本に帰って嫁と子供とゆっくりしたいんだよ。お前だけで、何とかなるだろう。ダメなら、晴明に頼めよ。」
「それでもいいんだが、今回は通商がかなりの目的なんだと。せっかくビリーさんが、お前の会社に任せてくれるんだ。嫁と子供の為に、頑張れよ。」
「なぁ、お前は何の得があるんだ?」
「俺は、息子の贖罪だよ。マコトが、凹まない様にな。」
「そうか、お前はやっぱりバカだな。」
「ありがとう、お礼に開発出来そうな物を色々考えるよ。」
「おい、俺の仕事増やすな!」
「マレト~、抱っこ!おっちゃん、もう敵は残ってないん?あても、ドンパチやったるで!」
「マレト、お前も大変だな。重くないんか?あっ、小っこいのか。」
「小っこい、言うな!」
「野口、懐かしいだろ?俺の宝物は、こんなに元気だぞ。」
「お前は、いつまでも変わらんな。」
「何、何なん?おっさん二人で、気持ち悪い!」
「マコ、良かったな。こいつは、とんでもなく親バカだぞ。」
「うん?家の子達は、他所に行っちゃってるよ。」
「マコト、野口はそういう事を言ってるんじゃないみたいだ。」
本当にこの子は、何て可愛い生き物なんだろう。
親バカと言われようが、俺は一生とりつかれていそうだな。
「マコト、吾朗さん達との話し合いは済んだのか?」
「うん、途上国や振興国はやっぱり半導体が欲しいんだって。先進国は、先立って資源ね。半導体は、ラトリアで新しいの開発したでしょ。」
「あの、ダイヤモンド半導体か?大変だったんだぞ、お前の魔力が無かったら完成しなかったけどな。」
「後は、あれを大量生産する道筋よね。鉱石は、ほぼエッダから賄えるとして工程はおっさんお願いね。」
「お前らは、こっち来ても俺を殺す気か!」
「ちゃんと見返りは、はずむから。叶ちゃんに、マジカルフェアリーの販売独占権渡してあるからね。」
「まっ、お前は命の恩人だからな。ところで、何で吾朗さんと打ち合わせしてんだ。お前、バカだろう?」
「マレト、おっさんが非道い!」
「野口、マコトはこうみえて帝国大学を飛び級で首席で卒業した才女だ。地質工学や考古学の、権威なんだよ。それで、二人の首脳にアドバイスしている訳だ。」
「西町のおじちゃんは、凄いね。政治家なのに、自分で資料を集めて統計も出してたよ。ありゃ、オタクって奴だね。おっさんと、馬が合うんじゃない?」
「確かにな、あの人は宰相向きだろうな。日本の舵取りには、最適だ。」
「カニ、カニ!」
Vサインで、喜ぶマコト。
「やめなさい、マコト。昭和だと、思われるぞ。」
「やっぱり、見直した俺がアホやった。」
「ねぇ、マコレとモエ元気だった?」
「マコレ?あっ、マイカか。モエも、二人共元気だったぞ。美世さんと夏世さんが、イキイキしてたわ。ありゃ、相当入れ込んでるな。」
「あの人達には、感謝だな。なんの抵抗も無く、家の子供達を受け入れてくれた。そんじょそこらの者に、出来る事じゃない。」
「あの姉妹は、色んな意味で最強だからな。あの二人から産まれた晴明とまこは、恐らく…。」
「野口よ、忘れた方がいいぞ。俺達の存在が、意味を無くす。」
「そうだな、まこはともかく晴明には気をつけろ。」
「無駄だよ、抗っても意味が無い。」
「解ってんなら、いいや。マコ、おっさん特製のパンケーキ食べるか?」
「うん、食べる!生クリーム、いっぱいのっけてね。」
「お前、案外器用だな。」
「わては、粉もんにはうるさいねん。」




