302イチランの替え玉。
「あっ、希人。」
「悪かったな、真が迷惑かけて。」
「いや、義姉さんが喜んでたから大丈夫だ。ちょっと、お前に聞きたい事がある。」
「何だ?真、舞香と向こうで休んでなさい。」
「向こうでは、お前はまこに戦わせない様にしてたよな?」
「あぁ、なるべくな。特に、対個人は避けさせていたよ。」
「じゃあ、何であんなに近接戦闘に慣れている。あの子は、魔導師じゃないのか?」
「どういう事だ、詳しく教えてくれ。」
「ドラゴンと闘っている時、剣も使わず躊躇無くあっという間に殲滅していた。あれは、暗殺者の動きだ。お前が、教えたのか?」
「いや、オレは知らん。あの子に身の危険が無い様に、影の者も配置していた。それに、暗殺はオレの役割だ。元々、真は闇の王の娘だ。それと、関係あるかもしれない。」
「ラーメン、行こうよ。話、まだぁ。そう言えば、ダスティ。ミスリルって、こっちじゃとれないの?」
「俺も、知らなかった。ダンジョンなんて、ホーリヤでしか入ってないからな。希人、義姉さんが無理言っただろう。済まんな。」
「気にするな、これから飯に行くけど一緒にどうだ?」
「悪い、今から先のダンジョンの探索なんだわ。ギルドの真向かいのとんこつラーメン、旨いぞ。確か、アキトも通っているらしいぞ。」
「わーい、ラーメンだ。あっ、ダスティ。買取のお金、診療所の設置に使う事にしたよ。孤児院は、希人が仕事回すから安心してね。」
「そうか、色々考えてくれてるんだな。アカテ行くまでは探索終わらせるから、無茶するなよ。」
「うん、ダスティも気を付けてね。」
「真、ダスティがお気に入りだな。」
「妬いてるの、希人?」
「いや、オレもダスティはいい奴だと思うよ。」
「そうだね、なんか弟子だから放っておけないのよ。舞香、良く寝てるね。ご飯、どうする?」
「テイクアウト、してもらおう。その方が、舞香もゆっくり食べられるだろ。」
「マジコテあるから、冷めないもんね。」
「アキト、ルアン、昼飯買って来たぞ。」
「わぁ、イチランのとんこつラーメンじゃないですか。ギルド、行ってたんですか?」
「そうよ、買取りけっこうな金額になるから診療所の費用に回す事にしたわよ。」
「ありがとう、まこ。私のライブの売り上げだけじゃ、足りなかったのよ。」
「ルアンって、もしかしてマジカルフェアリー?」
「違うわよ、でも良く一緒にライブしているわ。それより、早く食べましょ。」
「いただきます、希人さん替え玉は有りますか?」
「アキト、もう食べたのか?ほら、たくさんもらっ
てきたぞ。」
「もらってきたぞ、ボクのおかげなのだ!」
「どういう事、まこさん?」
「愛想ふりまいたら、無料でくれたのだ。」
「あそこ、替え玉無料ですよ。確か、持ち帰りでも一人前二玉まで大丈夫ですよ。」
「何ですと、ボクの魅了のスキルが。」
「真、元々そんなスキル持ってないだろう。でも、ほら10玉入ってるからサービスしてくれたみたいだぞ。ほら、舞香フゥフゥ。」
「オイチ、パパ!もっちょ!」
「はい、フゥフゥ。」
「希人、子煩悩だね。まこは、子育てしないの?」
「ムゥ、ボクだってお乳あげてるもんね。」
「ははっ、ルアンあまり言ってやるな。真は、オレの可愛い娘みたいなもんだ。舞香の方が、しっかりしているから。」
「ママ、いいこいい子。」
「ムゥ、みんなして!」
「私は、姉さんみたいに頼りにしてますよ。」
「わかっているじゃない、アキト。これからも、お姉ちゃんと呼びなさい。」
「はい、まこ姉ぇ。」
「ところで、孤児院に武具製造工場が併設されているよな。」
「良く、知っていますね。兄さんが、帝都で開発した武具を作る為の物です。武具だけじゃなく、生活用品も作ってますよ。」
「その工場で、医療機器や医薬品を作れないか。簡単な物は、孤児に作らせたらいい。」
「出来ない事は無いと思いますが、知識や技術があまり無いので。薬も、薬草から作っておりますから。」
「実はな近い内に、オレの両親がこっちに来る。二人とも、医学者だからその辺りは詳しい。後、服飾デザイナーの義兄もくる予定だ。義兄は、機械製造にも詳しいから任せてもいいかな?」
「おじちゃん、おばちゃん来るの?後、もしかしてドンさんも?」
「あぁ、準備出来たらラトリアに来るって。真、悪いけど迎えに行ってやってくれ。」
「希人さんの両親なら、すさまじい魔術師なんでしょうね。よろしく、お願いします。」
「あっ、オレの両親は普通の中年夫婦だから。後、アキトさん付けは辞めろ。」
「じゃあ、兄さんで。」
「あぁ、希人照れてる!」
「うるさいルアン、お前はさん付けしろ!」
「何でよ、クソ希人のくせに!」
「ルアン、ボクはお姉ちゃんでいいよ。」
「うん、お姉ちゃん。」




