291グランドマスター。
「この後、ルアンはまこさんとアカテに行くんだっけ?身体は、大丈夫なの。」
「まだ、大丈夫よ。基本的な事は、ケリー君がやってくれるから。」
「えっ、ケリーを連れて行くの?」
「だって、あの子病院経営の専門家よ。そうでしょ、希人?」
「専門家では無いが、一通りオレの親父に教え込まれている。優秀だから、それ以外でも色々役に立つよ。」
「ほらね、ちょっとしたらちゃんと帰すから。しばらく、希人に色々教えてもらいなさいよ。」
「はぁ、希人さんよろしくお願いします。それから、ルアンが無茶しない様にまこさんもよろしくお願いします。」
「ムダだぞ、アキト。真も、無茶するから。」
「何よ、ボクだってやればできるんだから。」
「いや、やめてくれ。むしろ、何もしないでくれ!」
「ルアン、希人が非道い事言う~。」
「大丈夫よ、希人もアキトに扱き使ってもらうから。」
「そういや、オレは何をしたらいいんだ。」
「ビリド兄さん、説明お願いします。」
「ドミヤ商会からの提案で、商業ギルドを立ち上げる事になった。恐らく、元貴族や聖職者それに裏社会の物は黙って見ておるまい。希人君、裏社会の構造に詳しいだろう。これらを纏めて、配下に置いてほしい。そのまま、元貴族や聖職者と喰い合ってくれたら御の字だ。」
「全く、オレを何だと思っている。正義の、法律家だぞ。」
「ウソッ!希人、向こうでもヤクザの親分だったじゃん。」
「おい、真!」
「後、これが一番大事な事。この大陸の新たな法の素案を考えてくれないだろうか?」
「ヤクザに法律作らして、大丈夫なのか?」
「もちろん、我らも加わる。しかし、我らのだと捻じ曲がった常識が邪魔する。そこの所をお願いしたい。」
「アキト、お前ただの脳筋じゃ無いんだな。」
「なっ、表出ましょうか希人さん。」
「わかったよ、時間かかるぞ。」
「そんな余裕は、ありません。三カ月以内に、素案提出固めねば。」
「三カ月か、二カ月でいいよ。その代わり、ルアンの祖父を借りるぞ。」
「はい、よろしくお願いします。とりあえず時間も時間だし、お昼にしましょう。」
昼食に向かうと、一人の偉丈夫が待っていた。
「アキト、政務が貯まっているぞ。それから、裁判官の育成は間に合わんからな。」
「あっ、法務大臣のキャメロン氏です。元帝国の、憲兵総監をしてもらっていました。こちらが、私の相談役の希人さんです。そして、奥方の真さんです。希人さんは、向こうの法律家なのでキャメロンおじさんと一緒に法律の素案をお願いします。」
「お前、俺を殺す気か?もう、手一杯だぞ。それに、元々俺は武官だったんだ。」
「キャメロンさん、法務の事なら私も手伝います。裁判官は、育てる前に法律を作らねば。とりあえず、素案はオレが作るのでアドバイスをお願いします。後、聖職者から差別なく人を集めて下さい。」
「聖職者は利権に溺れた、人間のクズだぞ。」
「それでも、教育水準が高く魔力も使える。仕える対象を変えれば、いいのです。」
「あんた、変わってるな。アキト、こういう濁った者も使う事を覚えろよ。気に入ったよ、今夜俺んちに来い。飲み明かそうぜ!」
「ええ、是非!真も、来るか?」
「おじちゃん、お菓子ある?」
「いっぱいあるぞ、家は子だくさんだからな。」
「じゃあ、行く!」
「待ってるよ、政務が終わったらここに迎えに来るよ。よろしくな。」
「希人さん、ホーリヤの者と相性がいいみたいですね。」
「そうだな、生家に似ているのかもな。じゃあ、昼飯食うか。」
昼食の後、真が舞香を迎えに行った。
ミサイル無しの、アンパンマンカーで。
オレは、アキトとビリドさんに官僚登用についてアドバイスをしてみる事にした。
元貴族の婦人や娘など、教育水準の高い女性を積極的に採用したらいかがと。
この大陸でも、一部女性は活躍している。
だが紛争が続いたせいで、婦女子は家庭に収まるのが普通になっている。
後、元貴族に対しては一切恩恵を与えない事。
奴隷制度が禁止されても、一部の元貴族は勝手に奴隷を使役して阿漕な事をしていると言う。
これは、オレが裏社会を牛耳ったらボコって儲けを巻き上げる事にする。
今は貴族院があるが、終わりにして女性議員のみの議会を作った方がいいと。
後は、シビリアンコントロールだ。
軍隊は、警備隊に格下げ。
国土交通省の下において、災害復興やインフラ整備もさせるべしと。
まだまだあるが、一つづつ、やって行くしか無い。
そんなこんなで、キャメロンさんの迎えが来た様だ。
真と舞香を連れて、ゲートに行く。
「お迎えに、上がった。私は、キャメロンの妻でアメリアと言う。一応、冒険者ギルドのグランドマスターをしている。」
女性議院は、無理です。
この体たらくの現代でも、駄目なんですから。




