284マイカお母さん。
「マレトさん、私達と一緒に明石に帰りません?」
「秋人君、明石と言うのは?」
「私達が、生まれ育った所です。ラトリアもいい所だけど、米人が生活していた所なんで。」
「そうか、秋人君には良くしてもらったのにな。野口殿も、赤穂で研究を一緒にしたいと言っておったな。」
「何の、研究っすか?」
「金剛半導体について、材料は事欠かないからどうだと。」
「何すっか、それ?」
「こちらにある半導体と言う物の性能を飛躍的に高める、研究だね。」
「全然、わからないっすよ。」
「はは、そうだな。ちょっと、小難しい話だね。」
ちょっとじゃないよ、かなりだよ。
あっ、小っこい姉さんだ。
「秋人君、今良からぬ事考えてたでしょ?」
「いえいえ、体調はどうですか?」
「うん、たんたのつけ麺でだいぶ良くなったよ。ありがとうね。」
「モエちゃんって、だいぶマイカちゃんに懐いてますね?」
「マコトは、マイトが産まれた頃一緒にいれなかったんだ。そのせいで、子どもとの接し方がわからなくてな。」
「マコもお子ちゃまなんだから、一緒に遊んでればいいのよ。」
「あんたも、子どもじゃん!マイカ、ちょっとしゃべるの流暢になったからって調子に乗らないでよね。」
「マコ、マイカに謝りな。モエが、怒っているぞ。」
「ヴー、ヴッブ!」
「えっ、僕がお母さんなのに…。はぁ、マイカごめんなさい。いつも、モエの面倒みてくれてありがとう。」
「マコの面倒みるよりは、楽よ。」
「ちょっと~。」
「マイカちゃん、そのロケット綺麗だね。」
「こっちのおじいちゃんに、貰ったの。どうしたの、マレトおじちゃん?」
「この魔力、母上と似ているな。」
「ミーママに?」
「秋人君、鷹人さんの奥さんも魔術師なのかい?」
「確か、陰陽師だったかなぁ。向こうでは、魔導師って言うんだっけ?」
「魔導師なら、付与も出来るのか。マイカ、そのロケットミーママが作った魔導具と同じだぞ。」
「へぇ、だからおしゃべりが楽になったんだ。マコも、作ってもらえばいいのに。」
「僕は、ちゃんと喋れるよ!」
「楽しんでいるかな、この人がわしの奥さんだ。」
「美世よ、本当に娘にそっくりね。みんな、とっても美少女!」
モエを頬ずりしながら、抱きしめる。
「色々とご迷惑お掛けして、申し訳ありません。」
「マレト君ね、あなたにはやってもらう事がいっぱいあるわ。頑張ってね。」
「はい、俺で出来る事ならなんでも。」
「ミーママ、あたしたちは?」
「マイカちゃんは、私の後継者になってもらうから。マコ、貴女はこの世の理を正してもらいますからね。」
「僕に、出来るかなぁ?」
「マコに出来なければ、誰にも無理だわ。」
「マイカ、やっと僕を認めてくれたんだ。」
「いやいや、マイカは呆れているだけだぞ。ちょっとは、自重しなよ。」
「マレトもね!おじちゃん、マイトはどうしているの?」
「わしにも、わからん。眷属がついているが、容赦はしておらんだろう?あの子なら、きっと克服すると思うがな。」
「このままでは、駄目だもんね。おじちゃん、ありがとうございました。」
「いや、恨まれて当然なのだ。そなたは、マイカと一緒にモエをちゃんと育てよ。」
「モエちゃん、おむつ変えましょうか。」
「ミーママ、あたちがやります。」
「マイカちゃん、おむつ替えも出来るの?」
「僕も、手伝うよ。」
「マコ、マジカルボックスからおむつ出して。」
「秋人君、瑠亜殿はどうしたのかな?挨拶、したいんだけど。」
「そう言えば、後フレアスお姉ちゃんのお母さんも紹介したいんだけど。」
「フレアスの母って、どういう事だい?」
「フレアスお姉ちゃんの養父とうちのメイド長のミーナさんが、結婚したんですよ。」
「そうか、フレアスも幸せにしているのか。良かった、フレアスも結婚するとか。」
「えぇ、マコさんが助けたイワノフさんと。」
「ああ、あの時の金髪さん。」
「知ってるのか、マコ?」
「冥界から戻る時に、ちょっとね。」
「やっぱり、あの時の聖母はマコさんだったんだ。世界を変えてしまうのかと、思ったよ。」
「ごめんね、秋人君。あの後、希人君は大丈夫だった?」
「命さえあれば、兄さんは何とでもなる人なんで。ありがとうございました。」
「うちの旦那は、命が無いみたいだけど。」
「おい、俺は命はあるぞ。お前が、俺の命なんだよ。」
「マレト…。」
「ちょっと、お二人さん!」
「あっ、モエよかったね。マイカお母さんは、やさしいですね。」
「ウー、アーッ。」
《ドンドン、ジャンジャン、ボコボコ!》
「何だ、敵襲か?」
「みなさーん、お待ちかねナースコーラーのリサイタルが始まります!」
瑠亜をセンターに、メイド達によるライブが始まった。
秋人は、ハンディカメラを担いで無駄にいい動きをしている。
「最後は、マコちゃんとマイカちゃんの聖母たちのララバイです?」
「えっ、エッエー!」
【さぁ、眠りなさい……♬】
「わぁ、びっくりした!」
「マイカ、マコト上手だったぞ。」
「あっ、瑠亜ちゃんかわいいね。えっと、ミーナさん?本当にフレアスの、お母さんなの?かわいくない?」
「あら、お上手ねマコちゃん。私が、フレアスの母のミーナよ。美世様と同じ、陰陽師なの。」
マコ、幼児退行してない?




