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ある日、父が死んだ  作者: みゆたろ
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うわぁぁぁぁーー。


自分の叫び声で、僕は目を覚ました。

汗でビショビショになっている。

「ーー夢、かぁ」


焦りが出ているのだろうか?僕が逮捕される夢なんて見てしまった。あんな夢を見たら、目覚めもよくはない。

一体どこまでが夢で、どこまでが現実なのか?わからない。僕もネットに乗っているのか?


再度、僕はネットで検索してみる。

「清水奏太殺害事件、真相と。


時刻は夕方の六時を指している。

ようやく僕は家にたどり着いた。


「ーーただいま」

「おかえりなさい。遅かったわね」

僕を出迎えたのは、久しぶりの恵だった。

「母さん、もー大丈夫なのか?」

「もう大丈夫よ。ーーあなたには、バカな事させられないから」

恵は笑った。

久しぶりの恵の存在に、心から癒されるような気がした。

「お帰りなさい」


その日。

親子で囲む食卓は、楽しいものだった。


ーー人のいる家はこんなにも暖かい。

僕は痛感した。

その日。

僕は夢を見た。


ーー父と母に囲まれた幼い頃の僕が、幸せそうに楽しく笑っている夢をーー。

それなのに、なぜか目を覚ました時、僕は泣いていた。

本当ならこんな風に、笑っていられる時間が訪れるはずだったのにーー。

父はもういない。


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