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ある日、父が死んだ  作者: みゆたろ
27/39

8-4

ドアを静かに開け、ご飯を取り階段を下りる。

一人で迷っていても変わらない。

恵にもそのままの真実を話す事にした。


食器類を下に持っていきながら、キッチンの机に座った。


「ーーちょっといいかなぁ?」


なるべく普段通りの声。

でも、違ったかも知れない。


「なに?」


恵も目の前に座った。


「ーー落ち着いて聞いてほしい」


「わかったわ」

恵は頷く。


秀二はこれまでの話を恵にも伝えた。

嘘も隠しもしないままーー。


「それじゃただ、あの人は利用されただけだと?」

恵は言った。

「そうーー巻き込まれて、利用されて殺された。僕はどーするべきなんだろう?」


恵は黙ったまま、うつむいている。


「ーーちょっと待って。お茶でも入れるわ」


立ち上がろうとした時、フラッとよろけて母はそのまま、倒れた。


救急車が到着すると、状況を聞かれた。


「ーーいきなり倒れたんですか?」

「はい。その前に少し大切な話をしていましたが、、多分それでショックを受けたんじゃないでしょうか?」

秀二は言った。

「どんな話をしてたんですか?」

「父の死の真相です」

「わかりました。とりあえず病院に連れていきます。掛かり付けの病院などはありますか?」

「ーーないと思います」

「わかりました。あなたのお名前は?」

「斎藤秀二です」

「恵さんとのご関係は?」

「お母さんに当たる人です。訳あって別々に住んでいましたがーー」

「それじゃ一緒に行きますか?」

救急隊に聞かれ、僕は静かに頷いた。


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