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ある日、父が死んだ  作者: みゆたろ
24/39

8-1

これから僕は、また彼らに会おうと思っている。事実を事実として確認するためにーー。

僕はあの紙に書かれた四人のうち、刑務所にいない一人を覗いて、三人と同時刻に会う約束をとるつもりだ。


まずは藤田しげるに電話をする。


3度目のコールオンの後、彼は電話に出た。

「もしもし?」

「この前はありがとうございました。斎藤秀二ですが、、」

「あぁ、あの時のーー」

「もう一度、僕と会う時間を作ってくれないでしょうか?」

「明日の夜でいいかな?」

「はい。8時頃でいいですか?」

「あぁ、いーよ」

「待ち合わせの場所は前回と同じ喫茶店でいいですか?」

「あぁ」


藤田しげるは明日夜、8時だという。この時間に合わせてもらえばいい。


電話を切ってすぐ僕は、山崎太郎に電話した。

「もしもし」

コールオンが鳴るか、ならないか?くらいで彼は電話に出た。

「もしもし、この前はありがとうございます。斎藤秀二です。またお時間を作っていただけないでしょうか?」

「あぁ、いーよ。いつ?」

「明日の夜8時頃がいいんですが、、」

「わかった。前と同じ喫茶店でいいかな?」

「はい。お願いします」


山崎太郎も夜8時で約束した。

最後は、沢田昌平だ。僕はすぐに電話をかける。


沢田昌平は数回のコールオンの後、留守番電話になった。

「斎藤です。また電話します」


メッセージを残して電話を切ると、すぐに沢田昌平から着信がなった。


「もしもし?」

「あ、もしもし、斎藤秀二ですがーー」

「あぁ、あの時のーー?」

「はい。またお時間を作っていただきたいんですが、、」

「いーよ。明日の夜ならーー」

「それじゃ明日の夜8時に例の喫茶店でいかがですか?」

「いーよ」


これで三人と会える事になる。

僕は一体どーなるのだろう?

一抹の不安を抱えながら、僕は希望にも似た思いを感じていた。


その日。僕は恵が帰宅する前に眠ってしまった。

目を冷ますと少し体が重たく感じた。


「かったるいーー」

布団から出ないまま、夜までいられそうだ。

六時くらいには起きればいいだろう。

夕方5時。

「ただいまー」

その声と共に、恵が顔を出した。

「お帰りなさい。今日、例の三人と会ってくるんだ」

「どこで?」

恵は聞いた。

「前に会ってもらった喫茶店ーースマイルってとこだよ」

「気を付けなさいーーあなたも殺されたりすることのないように」

「ーー大丈夫。行ってきます」

夕方まで眠っていたせいか、あっとゆー間に待ち合わせの時間が近づいてきていた。


8時。

あの喫茶店スマイルには、既に待ち合わせた三人が来ていた。


「こんばんは。ギリギリになってすいません」

「とりあえずコーヒー頼んであるぞ」

藤田しげるがそう言った。

「ーーありがとうございます」

「まさか、3人とも同じ時間に待ち合わせるとはな、、一体何を考えてる?」

沢田昌平がメガネの奥から覗き込むような険しい目をした。

「そうですよね。僕はただ真実が知りたいだけなんですよーー誰も責める気はありません」

「健吾もそう言ってたよなーー?」

山田太郎が口を挟む。


ーー父が死んだ原因はある程度、調べました。

秀二は届いたアイスコーヒーを飲もうとしたが、吹き出してしまった。


他の3人は平然と飲んでいるが、もしかしたらこの中に何かが入っているのか?そんな事を考えたりもしたが、そーゆー訳ではない。

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