上空1235メートルの83
エルヴィス社、軍事司令塔前民間キャンプ場
「さて、ボクらも戦争屋の仕事をしようか」
「美南ちゃん。そっちは準備OKかい?
もし、いいなら始めるよ・・・ どうかな?」
「・・・ザ、・・・・ザザ・・・」
「応答がないみたいだねぇー 行こうか」
「ルーさん。俺がアイツを殺す!!」
「そう聞いてるよ、ボクも・・だけど前に
その前にやらなきゃいけないだろう?」
「アア、アイツを殺せるなら何でもするさ」
エルヴィス社、公演会場広場
「司令塔、聞こえるか・・・! もう一度
軍事司令塔、サーガス"聞こえるか・・!」
「君の無線でも無理か? いいさ
よく。この場に居てくれてた 来ないと」
「・・・正直、来るつもりはなかった
だけどね、どうしても娘が来たいと言って」
「ふっ・・・ 君は昔から子供に弱いな」
「お前ほどじゃないよ、ジン── 」
「いいや、君のほうが上さ・・・ガイ 」
エルヴィス社、軍事司令塔
「こちらはエルヴィス軍事司令塔、だ」
「司令塔サーガス、緊急要請を頼む
繰り返す。こちらサーガス、緊急要請求む」
「・・ハァ ダメか── 所属も解らない
国家の軍事部隊と肩を並べるこの組織がだ」
「得られない情報だとすれば── 傭兵,」
エルヴィス社、公演会場広場上空──
「かなり上まで着たが何もないぞ"ルル 」
「私は敵機駆逐サポートシステム ∥ルール#
「だからなんだ? お前はもうルルなんだ
諦めろ、今まで俺が諦めたことはない 」
「分かりました。では──∥ルール#と」
「それはもう良いんだが、本当にここか?
上空1235M地点、こんな場所になぜ来る?」
「敵機、もしくは味方機そのどちらかが
この空域、この座標に来る事が示されました」
「示された───どういう ・・火?
ルル、確認出来るか? 敵機、味方機
どちらでも良い。交信を取れ・・いいな?」
「了解しました 確認及び通信を開始 」
エルヴィス社、軍事司令塔キャンプ場
「北条、そちらは上手くいってる様だねぇ」
「ああ、だがアンタが打ち合わせなく始めた
だからこっちは大変なんだぞ。解ってるか?」
「それについては問題はないよ、楽しんでる
それだけで傭兵は良いんだよ。分かるかい」
「──死ね、クソ野郎」
「そっちはどうだったかなぁ~? シスナ
君の機体はあったかい? それは良かった」
「任務完了── 帰投する Bポイントへ」
エルヴィス社、公演会場広場
「彼が今の翼ばたく鳥か── 名前は?」
「公演で言ってだろう? 聞いてなかったか
それとも、君のお得意のもう一度、か・・」
「そうだ、もう一度聞きたい ──名は?」
「ルート・マクレーン 階級は少尉だ。」
「昔はお前が造ってこの俺が翔べた。
だが、今のお前は戦争を楽しんでいる 」
「その、翼では ガイ・フェニックス 」
「俺は翔ばせないぞ。素の設計家ジン──
アルバート・ジン=エルヴィス お前は」
「君に相当、嫌われたらしいないつだった
君が私をその名前で呼んだ時は、昔だった」
「君や私がまだ若い頃、あの翼を憑けた時だ
この心が翔んでいく感覚は忘れない
ガイ・フェニックス── 今でも君を・・ 」
「もう一度、大空へ何度想うか・・・・
あの不死鳥が大空を飛ばなくなるとはな」
上空1235M ロードポイント
「確認が取れました,通信は不能です」
「敵か味方か!? どっちだ?」
「正確には不明です。味方とも敵だと
そう──ハッキリは言えません しかし」
「おおよその予測では83%の確率で敵機です
この計算はほぼ外れないと言える確率です」
「──ご命令をルート様・・・ 」