SFC スターオーシャン
SFCマイナーRPGをやってみた感想文です。
いろいろなところで言われている通り、このRPGは『凄い』です。
傑作かどうかは後述しますが、一度はこのゲームのプレー動画を観てみる価値はあると思います。
まず初めに、このゲームはオープニングムービーがフルボイスです。戦闘画面でのアクションに掛け声とか必殺技の名前とかをキャラがいちいち喋ります。
個人的な事ですが、ゲームのムービーで人が喋っているのを始めて聞いたのはプレイステーションのバイオハザードが初めてだったので、あの当時の衝撃から数十年後にSFCでこんなに喋るソフトがあった事を知った今の衝撃の方が大きかったです。
さらに、このドット絵の書き込みの凄さ。FF6や聖剣伝説3の書き込みのより更に上を行っています。これがSFCの限界なんじゃないでしょうか。
これだけ見ると、SFCRPGでは断トツの最高傑作と云えそうですが、両極端でクソゲーのような評価をされているのが本作です。
では、なぜクソゲー扱いされているのかといえば、それはストーリーが駄作だからです。
更になぜストーリーが駄作になってしまったかといえば、容量の問題があったからです。
SFCでこれだけのボイスと超緻密なドット絵を使ってしまったら、ストーリー展開に使える容量は全体の半分以下、実際、ストーリーの単純な長さでいえばドラクエ6の3分の1くらいです。ストーリーは簡単にサクッと進めてもらって、せっかく苦労して作ったドット絵やムービーをとにかく全部観て貰いたいという製作サイドの想いが透けて見えるような作品となっています。
なので、ストーリー紹介はサクッと終わらせたいと思います。
物語のスタート地点は、ネコ耳としっぽの生えた獣人の住む星の小さな村。その村に住む少年が主人公で、その友人と、二人が恋する少女が物語を進めて行きます。
主人公達の獣人種族は、戦闘種族であり、元々戦闘能力は高いです。
ある年のこと、主人公達の住む星に、感染すると短時間で体が石化してしまうという不治の伝染病が急速に蔓延し始めました。主人公とその友人が恋する少女の父親は警備兵のような仕事をしており、隣村で伝染病の感染者が出たという知らせを聞いて、すぐに隣村へと出動していきました。それからしばらく経つと、少女の父が隣村で伝染病に感染してしまったという知らせが少女の元に入ります。少女は父を救うため、山の頂上に生えているという『万病に効く薬草』をとりに山に向かい、そのあとを主人公と友人が追いかけて行く事でストーリーが始まります。山を登っていく途中で友人も伝染病に感染してしまい、薬草を見つけた時点で友人の体も石になってしまいました。
早くこれを煎じてみんなを助けようと、少女は薬草を手にした時、目の前に異星人が現れ「そんな草じゃ、この病気は治せないわよ」と言います。
この物語の世界設定では、宇宙には人型の知的生命体が住む星が沢山あり、それぞれの星の人型知的生命体はそれぞれ違った進化を遂げているため、文化や科学技術の発展度合いもそれぞれの星によって大きく違っています。主人公達が住む星のように、今の人類でいえば中世ヨーロッパくらいの文明発展度合いの星もあれば、宇宙船で宇宙空間を移動出来るくらいの文明発展を遂げている星もあります。
薬草の生える山頂で主人公達の前に現れたのは、オープニングムービーで宇宙船の中にいた人たち、高度に文明が発展した星の人たちです。
いきなり「薬草なんてただの雑草だ。友人はもう助からない。」と言われた主人公達は怒りますが、もっと科学的にきちんと治療すれば助かるかもしれないとも言われて宥められて、治療室を備えた、異星人の乗ってきた宇宙船に乗り込みます。まあ、この『異星人』というのが人間なのですが。
この時、主人公達の前に現れた人間というのは、所謂『宇宙警備隊』みたいな存在で、宇宙船に乗って宇宙を巡回していた際に、突然奇病が蔓延してヤバい状況になっていた主人公達の星に気が付いて偵察に降りた人たちでした。
主人公達は石になってしまった友人も宇宙船に運び込み、とりあえず宇宙船の治療ポッドに友人を入れてみましたが、友人は元には戻りませんでした。そこで、乗組員の人間達も一緒に、この奇病の原因と治療法を探しに宇宙を回る旅を始めます。
その後すぐに、あっさりと原因に辿り着きます。
この辺の展開の速さが駄作なんです。容量不足で全てがあっさり確信に辿り着いてしまいます。なんの苦労も無く、放っておいてもムービー展開でいきなり勝手に核心に着きます。
主人公達を乗せ、しばらく宇宙を探っていると、宇宙を統治する宇宙政府のような星があり、そこにクーデターを起こそうとしている星がある事を知ります。更にクーデターを起こそうとしている星は、テロリストのような星に細菌兵器を作るよう依頼しています。テロリストのような星の科学者は開発した細菌兵器(病原菌)の威力を試すため、大して文明も発展していない田舎の星に病原菌をばら撒いてみました。その、菌を撒かれた星というのが主人公達の星でした。
主人公達を乗せた宇宙船は、まずクーデターを起こそうとしている星に行き、その星の君主を説得します。しかし、その星の君主は支配欲が強くプライドも高く、どう説得してもクーデターを辞めようとしないため、主人公達は、その君主を倒します。
これで宇宙政府である星がクーデターを受ける危機は回避できました。しかし、主人公達の星に蔓延する疫病の治療法はまだ見つかりません。
そこで今度は、この生物兵器を開発しているテロリストのような星に乗り込みます。しかし、その星には大した研究所も無く、どちらかといえば鉱山のような星でした。それでも確かに、この星の住民は金のためならどんな悪事も厭わないというような考えの人たちばかりで、強力な細菌兵器を生み出して、それによって多くの命が奪われたとしても、その細菌兵器が高く売れさえすればどうでもいいという考えの人たちばかりだったので、主人公達はこの星の君主を倒し、住民全員を他の星に移住させました。
そして、その星から持ち帰った細菌のサンプルを元に宇宙船に乗っていた医者がワクチンを作って、友人も主人公達が住む星の住民達も石化が解けて、一旦めでたしめでたし。
しかし、あの病原菌を生み出す星に、吸い寄せられるかのようにまた人々が集まり、また細菌兵器が製造され始めます。
そこで、この問題解決のため宇宙船の人たちが再度、主人公達の元を訪れ、力を貸してくれるようお願い出ます。主人公達は、自分たちの星を一度は救ってくれたお礼にと再度旅立ちます。
今回の旅立ちは、ラスボスと戦うためだけの物語なので、途中はありません。
ラスボスは細菌の宿主です。細菌の正体は、何万年も昔に、とある星に住んでいた魔王でした。魔王は体一つよりももっと効率的に多くの生き物を殺すにはどうしたら良いかと考え、自分の体を超微細に分裂して地中に潜りました。それが、地中から細菌が発掘される星の正体という訳です。細菌となった魔王は自分を発掘して、より遠く広くへ拡散させるため、知的生命体の精神に呼びかけて引き寄せ、自らを掘り起こして拡散させるよう洗脳していました。
細菌を出す星の正体が魔王だと分かったと同時に、微細な細菌が相手では戦えない事も分かった主人公達は、かつて超高度な文明があった星に向かいます。その星は今は遺跡しか残っていませんが、それら残った遺跡は時を超えるタイムマシンである事は分かっていました。
それらタイムマシンは高度な人工知能を備えており、自分達に有効な利用と判断しなければ作動しないようになっています。主人公達は無事に使用が認証され、過去に行って実体のある魔王を倒して、エンディングです。
話は短いですし、全く脇道のない完全な一本道ストーリーです。
余計な話が無いので迷うことも無く、ストーリー上での不具合もありません。
このゲーム、戦闘画面もかなり革新的で、始まりはロマサガなどと同じような構図ですが。そこから敵も見方も自由に動き回って戦っていく、SD ザ グレイトバトル3 のボス戦のような構図になります。何とも形容しがたい戦闘画面ですが、悪くはないと思います。
ただ、先にも記述した通り、ストーリーは短いですし、内容も薄いので、ストーリー重視の人にはお薦め出来ません。
SFCマイナーRPGをやってみた感想文です。