不思議怪談奇譚
悲し気な亡霊の話を聞いて
雪山に閉じ込められた哀れな兵士たち
足音だけが聞こえる
お坊様の殊勝なこと
新年だから、
今年も怖い話をしよう
狐のお面と鬼のお面があったら、にらめっこ。
あっぷっぷ。
人の知らないところで、喧嘩してお面同士がかつんかつんいいながら打ち合っている。
トイレの花子さんは、いじめられっ子にしか見えない。
いじめられっ子が一人で泣いていると赤い花を差し出して、トイレへ誘い、そのままあの世へ連れてゆく。
夕暮れとばり。
あの子からもらった他向けの鬼百合の花を、学校の机の上に飾ってみました。
黒髪を救って遊ぶ遊び。
紅い靴をそろえて交差点の手前に置く遊び。
あやとりで、相手の首を絞める遊び。
誰が殺した駒鳥。
想い出花火。
貴方は、泣いている私を抱きしめてくれましたね。
一緒に掬った金魚は、だいぶ大きくなりました。
携えた提灯を海に流す頃、貴方の魂は、無事に常世へたどり着いたでしょうか?
お盆の頃になると、貴方を想って迎え火を焚きます。
年末に、御経を読んでもらう。
そのときに、他のお客様から、「たましいの話をしてほしい」と言われるんですよ、と袈裟を着たお坊様
八甲田山の雪中行軍の怪談をし始める。
210名中199名が死亡
死してもなお、生きている亡霊は、供養のために雪山へ立ち寄った上官の前で、雪の中行進しているという
上官は、雪の中、ざっざっと行進の音のする方角に向かって
「君たちはもう死んでいる。安心して往生したまえ」と命令を下す。
すると、雪の中の足音は、突然回れ右をして、雪山のなかに消えていったらしい。
そして、二度と現れなかった。
そういう、哀しいお話
枯れた花がお地蔵様に添えられている。
この苔取るべからずと立て看板のしてあるお寺
盆暮れ正月、師走に裾をからげて走り回るお坊様
墓場に彷徨える亡霊、火の玉
夏花火に、かき氷を喰うお坊様
オバケが出て、言葉巧みに豆大福に姿を変えた鬼を
頭からむしゃむしゃ食べる和尚様
天晴。あっぱれ。
宿場町にて、袖引き小僧が現れる。
どこからか、人魂が現れて、闇の中を踊っている。
きしきし…
家の軋みか、幽霊の呪いか
ちょうつがいきしきし