表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シャカムニの使者☆にゅうめんマン  作者: 奥戸ぱす彦
9章 にゅうめんマン最大の敵
93/104

にゅうめんマン最大の敵(12)

多麻林の心意気に感じ入ったにゅうめんマンは言った。

「大好きな食べ物のために命さえ捧げようというお前の男気、敵ながら見上げたもんだ。これはもう認めるしかないな」

「おっ?」

「ひやむぎこそ、めん類界のNo.2だ!」

 にゅうめんマンは声高に宣言した。


何の権利があって、にゅうめんマンがそんなことを認めるのかはともかく、多麻林には「No.2」という部分が引っかかった。

「今の流れからいけば『ひやむぎこそ、めん類界のNo.1だ!』って言うところじゃないの。No.2なんて中途半端だな」

 多麻林は抗議した。すると、にゅうめんマンは怒った。

「ひやむぎ風情が調子に乗るんじゃない!本来、めん類としてビーフンに勝てるかどうかも怪しいひやむぎをNo.2として認めようと言っているんだから、ありがたく受け入れろ」

「なんて横柄な言い方だ。これが正義の味方の言うことかよ。というか、ビーフンってめん類なのか」


「黙らっしゃい!」

 にゅうめんマンは、身分をわきまえずに文句を垂れる多麻林の顔をべしっと叩いた。

「痛い!」

「まいったか。悪の組織に仕える坊主め。これにこりたら二度と正義の活動を妨害するんじゃないぞ」

「……」


こうして悪の手先をこらしめたにゅうめんマンは、この日は家へ帰ることにした。本当は管長に抗議するためにここへ来たのだが、激しい戦いで体力を消耗した今の状態では、万一戦闘になったりした場合に危険だ。野原の松の林の陰の小さな瓦ぶきの自宅で英気を養ってから、改めて抗議に来よう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ