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シャカムニの使者☆にゅうめんマン  作者: 奥戸ぱす彦
7章 にゅうめんマン、悪の教団に乗り込む
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にゅうめんマン、悪の教団に乗り込む(12)

池へ放り込まれた坊主は、にゅうめんマンと同じように水中へ引き込まれて、そのまま姿が見えなくなった。これで一貫の終わりかと思いきや、坊主が投げ込まれたあたりの水面下で何かがうごめく気配があり、やがて酸素ボンベを背負ったダイバー姿の男が、池でおぼれたと思しき3人の坊主たちをひっつかんで、池の中からにゅうめんマンの正面に姿を表した。水中部隊のメンバーだろうか。ちなみに、よく見ると、坊主たちの首には東京オリンピックの入賞者に授与されるメダルがかかっていた。男は坊主たちの姿を示しつつ、にゅうめんマンに問うた。


「あなたが池に落としたのは、金メダルをつけたこの坊主ですか。銀メダルをつけたこの坊主ですか。それとも、銅メダルのこの坊主ですか」

「全員違うんですけど……」

 にゅうめんマンは正直に答えた。

「正直者のあなたには3人とも差し上げましょう」

「メダルだけください」

「メダルと坊主はセットでのみのご提供となります」

「坊主なんかもらって、どうしろと?」

「寂しいときに踊って励ましてくれますよ」

「チアガールとかなら、ほしいんですけどね」

「チアボーズはダメですか」

「チアボーズはちょっと……」

「そうですか」

 隊員はダイバー用のマスクを顔に着けたまま残念そうな表情を浮かべた。でも、やはりメダルだけくれる気はなさそうだった。


「それはともかく、この坊主たちはオリンピック何の競技で入賞したんですか」

 メダルの内容がちょっと気になって、にゅうめんマンはに尋ねた。

「3人とも借り物競争です」

「そんな競技あったっけ」

「空手やスケートボードとともに、今大会で初めて導入されました」

「そうだったのか……それってどういう競技なんですか」

「陸上競技の一種です。選手は地面に裏向けに伏せてあるカードの所まで全力で走って、1枚ずつそれを拾います」

「なるほど。それから?」

「カードに書いてある物を観客から借りて、それを持ってゴールまで走ります」

「無観客開催なのに?」

「それを何とかするのが世界レベルの選手です」

「へぇ……それで、選手たちは例えばどんな物を借りるんですか」

「簡単なものだと、ステッキとかオペラグラスとか、そういうものですね」

「難しいものだと?」

「ゲートルとか、ちょうちんとか、ドラゴンフルーツとか、モンゴル人とか……」

「ひどい競技だ」

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