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11、魔女は白雪姫を絞殺した
「こんばんはじゃ。そこのお嬢さん、このリボンはいかがかえ?」
開いてた窓から私は呪いの依代に声をかけた。
呪いの依代は先日誘拐されたばかりだというのに、とても気の抜けた顔で窓辺へと近づいた。
手に掲げたリボンを左右に振ってみると身を乗り出してきたのでくるりと首に巻くと一気に縛り呼吸が出来ない様にした。
顔を赤くさせていたがやがて白になり、脈が止まったのを確認し、首を締めた状態のままリボンを放置した。
「やったか」
私は手に残る嫌な感触を振り払う様に、その呪いの依代が窓枠で布団の如く倒れているその小屋をさっさと後にした。
これで私は魔女の弟子の呪いの後始末を終えたんだ。
自分の手で生き物を殺すのはとても堪えた。
それも人間という大きな生き物だ。
お肉はいつもおじさんが調達してくれるのでなおさら。
あれは呪いの依代。そう呪いの依代だ。人間ではない。
私は生き物を殺したわけではないんだ。
存在そのものが呪いな以上、あれは人間ではないんだ。




