ナンパ道への険しい道
男→安藤昌は数日間、薪割と薪割と…薪割以外はさせてくれなかった。
「おじさん、この数日間で顔色変わったじゃん」
おもむろに少女→ミオが男の顔を覗き込んでそう言ってきた。
「そうかな…」
男は照れながら頬をかきながらつぶやいた。
「なんじゃ、男はなはっきりとした声で言うものじゃ!」
じいさん→ガマじぃが奥の厨房から顔を覗かせて男へ一括した。
「おじいさん、毎日毎日サーベルタイガーの煮物ばかりだと飽きて声がでませんよ…」
男はなにも考えず言葉を発した。
その一言で空気が冷たくなった。
「おじさん、それを言ったら終わりだよ」
少女の一言と同時に男と背丈ぐらいの槍が男の頭上へ通り過ぎた。
男は冷や汗かいたまま微動さえしない。
槍は後ろの壁へ突き刺さったまま。
「あんちゃん、声があまり出ないのは許す。
しかしながら、狩りもしないままめしの文句は許せない」
男の何気ない一言でじいさんの怒りをかってしまった。
じいさんは壁に突き刺さった槍を取りに行き、男に渡した。
「今日のめしを取りに行ってくれ」
「あちゃあ…」
じいさんは男に槍を渡し、少女は顔を両手でおさえていた。
「自殺願望のおじさんはここら辺のこと知らないと思うけど。
獲物をとるためには自分で狩りをするか狩人を口説いておすそ分けするしかないんだよ」