表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/70

ステータスの事と、これからの事

 そういえば、自動回復が超速自動回復になっていたっけ。隠蔽さん、仕事してよ。

 えっと、隠蔽は…ああ。ボードみたいに強制的に表示されるのは、ちゃんと考えながらじゃないと駄目なんだね。

 普通はメニューを開いた時に、自分で設定しておくんだ。じゃないと、鑑定をかけられた時に丸見えになっちゃうんだね。これは時間のある時にじっくり考えよう。

 鑑定は、精神の数値に関わっていて、上回れば鑑定出来ちゃうのか。結界で鑑定を弾くことも出来るけど、スキルレベルにもよるみたい。私はまだまだ弱いから、強くならなくちゃいけない。

 お父さんは、鑑定を持っているか分からないけど、レベル高そうだから注意しなきゃ。試しに鑑定をかけてみたけど、何も見えなかった。

 考えながら歩いているうちに館についてしまった。

「お父さん、早速教えてよ」

「早速って、ルーナは武器を持ってないだろう?」

 リュックから取り出したふりをして、ツノウシの双剣をアイテムボックスから出す。

「ツノウシの角から作ったんだよ。風魔法で削りだして」

「器用だな。しかも逆手持ちはあまり見ないし。いいだろう。やって見なさい」

 お父さんはその辺に落ちていた枝を拾う。

 構えて、腕や足を狙って振り抜くけど、枝であっさりいなされて、隙ができた所を枝で軽く叩かれる。

「素早さもリーチも足りてないから、ルーナには不利な武器じゃないかな?」

 結局、10分程でばててしまった。

「やる気があるのはいいことだけど、左手はまだまだお留守になっているし、ルーナの武器は魔法もあるんだから、それも使ってごらん?」

「魔法使っていいの?」

「ただし、お父さん以外に当てないこと。庭は広いけど、木や建物に当たったら大変だからね」

 お父さんは、魔力障壁を展開した。

『スキル 魔力障壁を習得しました』

 ルーナは自分に身体強化を使い、左手は防御で使えるように意識する。火魔法をけん制に使い、精一杯頑張る。

『スキル 並列思考を習得しました』

「うん?何か生えたか?」

 動きの良くなった私に、お父さんが目を見張る。

 でも、体力のない私は長続きしないので、すぐにばててしまう。

『火魔法と風魔法が一定レベルに達したので、スキル 雷魔法を習得しました。土魔法と火魔法が一定のレベルに達したので、重力魔法を習得しました。雷、氷、木、重力魔法が統合されて、上位属性魔法になりました』

 へえ、重力魔法ってなんか凄そう。レベルが上がれば空も飛べるかな?今は重さを変える事位しか出来ないみたいだけど。

 試しに近くの石にかけてみると、土に少しめりこんだ。

「大丈夫か?ルーナ。さ、お昼にしよう」


 中に入ると、メイドさんに声をかけられた。

「従魔のお食事はどうしたらいいでしょう?朝は何も食べなかったようなので」

「サファイアは肉が好きです。ヒスイは水でいいみたいです」

「かしこまりました。すぐにご用意いたしますね」

 食卓についた。サファイアとヒスイは私の足元に器が用意されている。

「ぴ!」

 ヒスイはご機嫌斜めのようだ。水魔法の水じゃないから駄目らしい。

「はいはい。分かったよ」

 小さな器の水をサファイアの容器に移し、水魔法の水で満たしてあげる。

(僕もルーナの水魔法がいいな)

(分かった。今度からそうするね)

 何が違うんだろう?試しに自分のコップの水を飲んで、水魔法の水を入れる。

 味は変わらないけど、水に魔力が含まれているのが、魔力感知で分かった。これから二人には魔力水をあげる事にしよう。

「ね、その小鳥の言ってる事が判るの?」

 隣に座っているお兄ちゃんに聞かれた。

「なんとなくだけど、分かるよ」

「へえ、従魔ってすごいんだね」

「サファイアは凄いよ。ゴブリン位なら簡単に倒しちゃうから。ヒスイはまだ子供だから、出来る事は少ないけど」

「僕も従魔欲しいな。従魔にするのに魔法の才能って必要かな?」

「どうなのかな?サファイアはテイムする前から優しくしてくれたんだよね。ヒスイは魔法がきっかけだった」

「あー、ルーナって、動物に好かれるからね。いいな」

「ルルティア様の加護があったからだと思う。ね、お兄ちゃんのステータスボードは?」

「破棄しちゃったよ。加護もないし、スキルも少なかったし、自慢出来ないよ」

「別に自慢している訳じゃないけど。私は冒険者になりたいから頑張るんだ」

「それは僕もなりたいけど…利き腕が取られなかっただけましだけど」

「それって、魔物にやられたの?」

「違う。村を襲った奴らだ。ちゃんと警戒出来ていなかったから。…お母さんは無事かな」

「大丈夫だよ。お母さんは魔法の天才だもん。きっと村のみんなも助けてくれるよ」

 それにお母さんは美人だから、命までは取られないと思う。奴隷として売られるかもしれないけど。

「ほら二人とも、食べ終わったら移動しないと、片付けの邪魔になるよ。アレックスは今日から家庭教師が来てくれるから、勉強だ」

「私もいてもいい?」

「そうか、なら一緒に勉強しなさい。家庭教師は午後からだから、戦う修行は午前中にしてやる」

「お父さん、僕にも剣を教えてよ。片手でも戦えるようになりたい」

「分かった。だが二人とも無理するな?週末は完全に休みにする」

 因みにこの世界の1週間は6日間で、一カ月は5週間。1年は360日だ。先生は一日置きに三日来てくれて、宿題を出されるそうだ。

 科目は算数、歴史、教養で、文字は教養に入る。その他にも教養では、一般常識や、貴族等と渡りあう為の話術も教えてくれるらしい。私に必要なのはこれかな? 

 お兄ちゃんの教科書を見せてもらったけど、算数は四則演算だけで、最後の方にそれを混ぜた数式が載っていた。かけ算までは分かるから、割り算は予習しよう。歴史も覚えればいいだけだしね。

 今日教えてもらったのはお金の事。銅貨、大銅貨、銀貨、大銀貨、金貨、大金貨、白金貨とあって、向こうの価値で、銅貨1枚10円位。50枚で次の貨幣になり、10円、500円、千円、五万円、10万円、5百万円、一千万になる。ただ、物価がこちらの方が安いので、あくまで目安だ。

 二時間で先生が帰り、私にも宿題を出してくれた。教科書は明後日持って来てくれるらしい。

 部屋に戻り、5分位で宿題を終わらせて、ステータスに偽装をかける。

 大体は、ステータスボードと同じ位にして、称号を消す。人族の後ろの?も消した。

 消したけど、文字が薄くなるだけで完全には消えない。

 魔物を倒す方法だけがステータスを上げるものではないと教わり、特に力と敏捷を上げるように意識する事にした。

 氷魔法は、冷たくすると美味しいので、使えると思う。木魔法は、ヒスイと一緒に修行する。雷魔法だけが使い道が魔物退治位にしか使えなさそうなので、今上げるのは無理。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] お話のテンポが良くて読み易く面白いです。 幼女&従魔の組み合わせは良きですね。 [気になる点] お母さんが囚われて奴隷にされる…かも知れない時に、子供の学習予定とかのんびりしてる家族って変…
[気になる点] 50枚で次の貨幣になる の所ですが暗算が早い人は 10円 500円 25,000円と即座に思うので次の説明で違和感が来ます 50枚で大硬貨になる の方が良いと思います
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ