1/6
幕開けー古のお伽噺ー
妄想癖な作者の空想、想像の果てに現れた設定からできた物語です。たまにお伽噺みたいなものを入れそちらはリズム重視でいきたいと思います。相変わらず趣味全開で後悔はしていません。楽しんで頂ける方はどうぞ。
これは今から数百年。語り継がれたお話です。
あったかどうかもわからない。
そんな不思議なお話です。
ーー今宵はそんなお話を。
ひとつ聞かせてあげましょう。
舞台は深い霧の中。今は崩れた名無き城。
主役は城の王子様。しかし城の王子様。
自分が産まれた環境を。憎んで嘆いて悲しんで。
愛してくれる人達も。気にかけてくれる人達も。
信じることができなくて。ついに最期は王子様。
自ら命を絶ってしまう。そんな悲しい王子様。
しかし一度はその性格も。
ガラリと音たて姿変え。
いつも明るい王子様。いつも前向きな王子様。
しばらくの期間そこに存在た。
まわりは違和感拭えずに。
そんな不思議な王子様。
朝から晩まで見つめてた。
ーー今から話すはそんなお話。
まずは王子の子供の頃を。
今から聞かせてあげましょう。




