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タイトル未定2026/04/30 22:12

名称:もっちもちプリン

二つ名:天翔ける自由の蹄

分類:身体強化型・能力成長型

極めて稀少なダブルタイプ。

能力等級:初期中級/現在推定・準神話級

世界改変能力は確認されていないが、純粋戦闘能力においては、すでに神話級存在に匹敵すると見られている。

元競走馬。

漆黒の体躯。

均整の取れた筋肉。

風に逆立つ鬣。

周囲の馬は、彼を前にすると自然と頭を垂れるという。

馬の王たる器を備えながら、彼が求めたものは地位ではなかった。

ただ、自由である。

事件の発端は、とある公式レース中に起きた。

もっちもちプリンは突如として騎手を振り落とし、柵を飛び越え、競馬場から脱走。

その後、近隣農家において作物被害が相次いだため、当初は有害動物として通常討伐隊が編成された。

結果は、壊滅。

討伐隊は対象の捕獲に失敗。

以降、もっちもちプリンは危険種としてヴィラン認定を受ける。

特殊討伐部隊による本格的な討伐作戦も開始されたが、対象は包囲網を突破。

以後、幾度となく討伐部隊が差し向けられるも、すべて撃退、あるいは逃走に成功している。

特筆すべきは、戦闘中に対象の能力値が急激に上昇する現象が、複数回確認されている点である。

「あの馬……戦いの中で成長している!」

そう記した討伐部隊隊長の報告書は、現在も危険種対策局に保管されている。

その後、もっちもちプリンは人類に害を成す巨大羆型ヴィラン「黒兜」を単独で撃破。

さらに、各地で虐殺を行っていた悪名高きヴィランを討ち倒した記録も確認されている。

以上の戦果、ならびに被害報告の大半が農作物に限定されていることから、政府は対象の討伐を事実上凍結。

現在は被害農家に補償金を支払い、過度な刺激を避ける方針を取っている。

なお、対象がなぜ畑を荒らすのかについて、専門家は以下のように述べている。

「いやぁ、人間の作物があまりに美味かったんじゃないですかね。馬だけに」

…………。

………………。

…………………………。

しかし近年、奇妙な報告が相次いでいる。

もっちもちプリンが荒らした畑では、翌年の収穫量が異常に増加する。

病害に苦しんでいた農地が回復する。

枯れかけていた果樹が再び実をつける。

そうした事例が各地で確認され始めているのだ。

当初は被害を訴えていた農家たちも、現在では対象を「もっちもちプリン様」と敬称付きで呼ぶようになった。

一部地域では、すでに神社建立を求める声まで上がっている。

これらの事象について、異能専門家の敏彦教授は以下の見解を示した。

「最初は噂に過ぎなかったものが、異能の存在によって肉付けされ、現実の現象として形を成し始めている可能性がある。仮にこれが事実なら、もっちもちプリンは正真正銘の神話級存在へ至りつつあると言えるだろう」

もっとも、これらは現時点では推測に過ぎない。

だが、我々は未だ、もっちもちプリンから目を離すことができない。

自由を求め、地を駆け、畑を荒らし、悪を蹴散らし、豊穣をもたらす漆黒の蹄。

その名は――

もっちもちプリン。

天翔ける自由の蹄である。

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