第83話 師匠と一緒に
師匠にしごかれた次の日、再び師匠にドナドナされモンスター刈りに下のフィールドへ降りようとした時の事、大変な事に気がついた。
「師匠、すみません。」
「どうした?忘れ物か?」
「えーっと、ある意味忘れてたというか、ユウヒをどうやって下に降ろします?」
「…ありゃりゃ、そりゃ気づかなかったね。」
ユウヒを抱えてるのは流石に無理があるよ、変化を使えば行けなくもないけどあれって基本重さ変わらないんだよね。
従魔を入れてる鞄は容量が決まってるし、コハクが飛べる様になったとは言え流石にユウヒを入れる余裕はない。
鞄によっては見た目普通の容量大サイズなんて物もあるらしいけど、そんなの持ってる人ってかなりのお金持ちくらいだからね。
生き物が入らないマジックバッグなんかはまだ安い方らしいけど、今の私には買えない代物だよ。
ちなみにマジックバッグは旅人が手に入れた場合、ストレージを増やすか、鞄として別に利用するか選ぶことが出来る。
ストレージを増やすと荷物が減るから重さを気にしなくて済むけどバトル中取り出しが不便だね、鞄にすると使用用途で分けれるし取り出しが楽だけど、ある程度重くなるし盗みなどのスキルによってロストする場合があるからプレイスタイルによって使い分けが大事なんだよね。
さてそんなこんなでユウヒはどうするかと言うと。
「これを使えば行けるだろう。」
「…あー、これを使えば確かに行けるんですけど。」
「何か問題があったか?」
「いえっ、灯台下暗しとはこういうことかと思いまして。」
「?」
師匠にいいものがあると連れられて行ったのは、狩りをした後の獲物を解体したりする場所で、そこにあったのが気球っぽい代物だったんだけど、膨らむ部分が明らかに例のカメレオンの皮で作られてた。
師匠曰く、昔はこの気球を使う事が多かったけどマジックバッグが流行してからは余り使われなくなって、今はマジックバッグに入り切らない大物か大量に狩った時にしか使わないものだそう。
「これって擬態カメレオンの皮ですよね?
何処か近くに生息してるんですか?」
「うん?大体あの辺だな」
指を向けた場所はそれなりに距離があり、私が最初に向かった方向とは違っている為遭遇しなかったのだろう、ただ…
「あの場所は他の天族達と一緒に狩りに行ってるんですか?」
「いや、彼処は前から私だけの狩場だな。
大きい獲物が沢山いるが、私ほど腕が立つ奴がいなくてな、今のお前たちならいい訓練になりそうだ。」
「そうなんですね。」
…師匠は何かを隠している。
何故なら教えて貰った場所は地図を忘れている人達が認識出来ていない範囲だったからだ。




