第75話 私の方針は変わらず
あれからも話を続けてわかったのは、両親が駆け落ちしてドワーフの国を出奔してこのアレーナ町に辿りついて姉妹が生まれたこと、両親は流行り病で亡くなったこと、姉は鍛冶の才能がなく母譲りの魔力の多さから魔法使いになったこと、自分が武器を作り姉にプレゼントしたこと、闘技大会で優勝した後例の2人に旅に誘われていたのを自分が後押ししたこと。
元々ドワーフの国には両親のことで思うことがあり、次に向かう場所として勧めたらしい。
それからも姉と文通をしていたけど、段々とモンスターが増えて凶暴になっていき、魔王が現れたことが分かり姉達が討伐に向かっていることを知った。
少しして文通が止まり、この町もモンスターに襲われたことで慌ただしくて自分の事で手いっぱいだったこと、しばらくしてから魔王討伐の成功が伝わると同時に何故か姉達の記憶が薄れるのを感じ、慌てて自分にナイフを刺して痛みで紛らわせて記憶が消えないように姉達のことだけを考え続けたんだって。
その後出血して気を失っていたところを町の人に助けられたんだけど、誰も姉達のことを覚えていなかった。
魔王が倒されたことは伝わっているのに誰が倒したのかわからない、姉達のことを聞いても自分のことは一人娘だと近所の人達に思われてた。
凄くショックでしばらく塞ぎこんだ、姉達はどうなってしまったのかって。
ある日町の神官達から天啓でこの世界を助けてくれる旅人が現れることが通達されて、今に至る。
そして最近、姉のことを思い出してきた人達が出てきたらしい。
いやっ、痛みで忘れないようにナイフを自分にって凄い度胸じゃない?
それで成功しているあたりがなんとも、でも地図のことは忘れてるみたいだけどね。
最近とはいつ頃からか詳しく聞いたら、うん、私が像に祈った時ぐらいでした。
もしかして、象を全部見つけて祈れば思い出してくれたりする?
あの時見たパーセントゲージを考えると中々厳しい気もするけどね。
まあ、私は今出来る好きなことをするだけですけどね。
世界を救うのはついでだよついで、他の人が頑張って達成してくれるならそれでいい。
私は仲間と一緒にする世界の旅がメイン、あくまで勇者の話は目的地が特に決まってないから目標にしてるだけだしね。
気になるのは確かだから、マイペースにやっていきますよこれからも。




