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第5話 あれっ?


 全員が忘れていた事は、地図はあるのだがこの周辺だけで、その他は空白になっている。

 外に出て地上に降りた先に森や川があることは知っていたのに、その先に有る筈の人々が住んでいる村や町などが何処にあるのか分からなくなっている。


 この集落村には、明らかにここで作られていない小物や布製品があった為、何処かと交流している筈なのに、誰に聞いても何処で手に入れたか覚えていなかった。

 恐らくこれが呪いの痕跡で、人々の記憶からこの世界の地理が忘却されているのだろう。


 まあメタなことだけど、最初からマップが分かったらつまらないと運営が考えたのだろう。

 その証拠にプレイヤーにマップ機能があるけれど、自分が歩いた周辺以外は空白になっていて、歩く度に表示される所が増えている。

 長老に案内されている時に、紹介された建物や場所が無名だったのに、名前付きで表示されたから気付いた。

 βの時のマップでは、移動出来る周辺は始めから表示されていた。

 ここは忘却の呪いの設定のを生かす為、この使用に変更したのだろう。


 後は魔王を倒した勇者達の事。

 勇者は仲間と共に魔王を討伐したのだが、どんな人達なのか思い出せないらしい。


 勇者・僧侶・戦士・魔法使いと後1人の計5人?がいたのだが、名前も姿も思い出せず最後の1人に関しては職業さえ分からないとか。


 次に個別に忘れている事は、


 旅立った天族の人達の事や、他の場所にある天族の集落のことだった。


 ある数人の天族は旅に出た人がいたのを知っていたし、これまた集落があった事を覚えている人が数人いたりとバラバラだったよ。


 でも上記の2種類の忘却の呪いは私達旅人と話すことで、改善するみたい。

 話を続けていると、段々と思い出して来たのか、ここらにはコレがあったとか、あの人はあの場所に行ったはずなどの会話が増えたのだ。 


 これなら大丈夫だろうと、天族の人達から情報収集をやめ、長老から紹介された宿の部屋に戻った。

 

 ゲーム通貨は世界共通の為何処でも使えるが、私は今無一文である、だってログインしてからお金稼げてないからね。


 まず、この世界にきたらチュートリアルのクエストで冒険者ギルドや商人ギルドに登録をして、その報酬で初めてお金が手に入るのに、この町にはどちらも無い。


 詰んだかと思われたが、同族の好で宿がタダで泊まることができたし、職業訓練所はあるようでそこも無料で使用することが出来ることになった。

 飛行の練習には天族が付き添いで教えてくれるらしいし、至れり尽くせりで助かります。


 でもコレやること多すぎない?大丈夫か私?


 「さて、これからどうしようかな」


 と部屋のベッドに座りため息を付いた。





 あれっ?何か大事な事を忘れているような⋯⋯⋯


 

 

 

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